from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
前回の記事では、道案内が苦手だった僕が、英語でスムーズにできるようになった体験談をお伝えしました。
この体験談を通して僕は、
「道案内をスムーズにできるようになる近道は、道案内の定番フレーズを暗記するまで刷り込むことだ」
と、改めて気付きました。
逆にそれをしないと、「社会問題について話し合える力があっても、道案内はできない」というちぐはぐな状況になります。
一方で、特に練習したことがないフレーズが、いざという時にポンポン口から飛び出すこともあります。
それが、2つ目の条件、
②困っている外国人を助けたい!という気持ちが先行して、自分のことを忘れている時
になります。
自分を忘れた時に、英語がスムーズに話せる
困っている外国人を助けたい!という気持ちが先行した時に、なぜかスムーズに英語が口から出てくる現象は、僕がこれまで教えてきた生徒さんたちからよく聞きました。
これは不思議ですが、自分に意識が向いていない時の方が、脳のポテンシャルが引き出されて、ふだん練習している英語フレーズがポンポン口から飛び出すことがあるのです。
身構えていない時に急に外国人に話しかけられて、英語がスムーズに口から出てくることが多いのは、それが理由だと思われます。
自分に意識が向いている時には、
「自分の発音が通じなかったらカッコ悪い」
「ちゃんと正しい英文を話せるだろうか?」
「英検○○級合格者として、変な英語を話すわけにはいかない!」
というように、自分の話す英語が気になります。
一方で、相手を助けようとした時には、自分の話す英語には一切構わず、とにかく相手とコミュニケーションを取ろうとします。
その結果、スムーズな英語が話せるようになるという、矛盾した結果になるのです。
また、必ずしも「困っている人を助ける」という状況だけではありません。
僕が体験した「英語力がそれほど高くない時期に英語がスムーズに口から出てきた時」は、こんな状況でした。
僕の体験談
当時の僕は、英語学習を始めてから2年、音読&瞬間英作文トレーニングを始めてからは1年経った頃でした。
まだまだ英語の回路が発展途上だったにも関わらず、自分でも驚くほどスムーズに英会話をする体験ができたのです。
当時は、僕はまだストリートダンスのスクールに通っていました。
その日はダンス仲間と一緒に、外でイベント用の振りの練習をしていました。
駅前の図書館が閉館した後に、図書館の大きなガラス窓の前で、自分たちの姿を映して練習していたのです。
すると駅の方から、背が高い20代前半ぐらいのイケメンの白人が歩いてきました。
僕らのダンス練習風景を笑顔で見学しています。
見られると気合いが入るので、僕らは練習なのに本番並みの全力で踊りました。
1曲が終わった後に、その外国人が拍手しながら満面の笑顔で近づいてきました。
そして、「ブラボー!」と何度も言いながら、英語で話しかけてきました。
僕は、褒められて良い気分になりました。
最初は「君たちがやっているのは何て種類のダンスなんだい?」的なことを聞いてきたのが分かりました。
幸い、ストリートダンスは西洋から来たものなので、90%以上のダンス名や技の名前がカタカナ語です。
そのカタカナ発音をそのまま言ったら、ちゃんと伝わりました。
それから彼は、「実は俺もダンスをやってるんだ!」と言いました。
僕は嬉しくなって、色々と話を聞いてみました。
その後は、お互いのダンス体験談を話して、こんど彼がよく行くダンスパーティーに一緒に行こう!という話になりました。(それがサルサダンスでした)
この一連のやりとりをしてる時には、僕の口からポンポン英語が飛び出しました。
ふだん瞬間英作文トレーニングでやっている構文をベースに、自分が知っているダンス用語のカタカナ語をそのまま乗せてしゃべったら、驚くほどスムーズに文章が作れたのです。
一通り会話して、お互いの連絡先を交換した後に、彼は手を振って去って行きました。
その一連のやりとりを見ていた僕のダンス仲間が、口をポカンと開けて、「スゲー!!」と叫びました。
この時、僕は始めて我に返りました。
日本人の目を意識しない
僕は、その外国人の彼と会話している時には、完全に2人の世界に入り込んでいました。
周りで聞いている日本人のダンス仲間の存在は忘れていたのです。
それが、英語が口からスムーズに出てきた理由だと思います。
もしあの時、「ダンス仲間の前でカッコ良く英語を話してやろう!」とか思っていたら、肩に力が入ってうまく話せなかったかもしれません。
僕たちが英語を話す時には、どうしても同じ日本人の反応を気にしてしまいがちです。
知っている人はもちろん、知らない人たちの目でさえも気になってしまいます。
でも、そういった自意識がなくなった時には、英語がスムーズに口から出てくるようになります。
そして皮肉なことに、その姿を見た周りの人たちが、「スゲー!!英語ペラペラだね!!」感心するのです。
スピーキングができると楽しい
以上、英語のスピーキングがうまくできる時とできない時の違いを解説しました。
英会話は、スピーキングとリスニングの連続作業です。
とても負荷が高いので、紙のテスト上で良い点が取れる人でも、英会話が苦手な人が多いのは、うなずけます。
スピーキングもリスニングも難易度が高いだけに、できるようになった時の喜びが大きいです。
そして、周りからの「英語ペラペラだ!!」というリアクションをもらった時の快感は、たまりません。
それ以上に、会話相手の外国人とのつながりを感じた瞬間が、たまりません。
自分が日本語しかできなかったら、絶対につながることができない人とコミュニケーションできた瞬間、
「英語やってて良かったなぁ~」
と心から思います。
この快感を1度味わったら、その後はどんなにまた「できない自分」に打ちひしがれても、ガンバる勇気が湧いてきます。
スピーキングとリスニングをあきらめずに、一緒にトレーニングをガンバりましょう!
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