【最近、僕の英語学習モチベーションを爆上げしてくれた本④「移動力」】

 

 from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

移動して環境を変えると、感情が変わる。

感情が変わると、行動が変わる。

だから、行動を変えたかったら、まずは先に環境を変えてしまおう!

そのためには、自分が移動するのが一番手っ取り早いですよ!

というのが、この本のコンセプトです。

移動というのは、引っ越し、旅行、転職などです。

そして、この「移動するタイミング」は、多くの人達が考える「ベストな時が来たら」ではダメだと、著者の長倉さんは言います。

「移動力」とは、フットワークの軽さなので、心や環境の準備が整う前に移動する必要があるそうです。

移動した後で、気持ちがついてくる。環境もなんとか整える。

というぐらいのスピード感で動いた方が良いとのことです。

海外旅行に行くのも、

「いつか長期の休みが取れたタイミングで・・・」

と考えるのではなく、

「今週の土日で一泊で往復できる国に行こう!」

という考え方をオススメしています。

僕もこれまで、「弾丸旅行は移動力を鍛えるのに良い」という考え方はなかったので、とても新鮮でした。

いきなり海外に住む

僕の場合は、31才の時の「いきなり海外に住む」という大移動を経験しました。

それまで一度も海外旅行すら行ったことがなかった自分が、仕事を辞めてカナダに3ヶ月間留学をしたのです。

しかも、そのタイミングは、どう考えてもベストとは言えない状態でした。

僕は当時、婚約をしたばかりでした。

・お互いの両親に挨拶

・結婚式場を予約

といったタイミングで、仕事を辞めて留学したのです。

常識的に考えれば、結婚前に仕事を辞めるのは得策とは思えません。

でも、僕はどうしても実行したかったので、移動しました。

今振り返ると、あのタイミングがベストだったと思います。

もっと先延ばしにしていたら、おそらく今、こうして英語講師になることもなかったかもしれません。

あのタイミングでの留学は、僕にとってすごく大きなインパクトをもたらしました。

大移動がもたらしたもの

カナダに移動したことは、僕の生活や考え方に大きな変化を与えました。

・1日の中で話す相手がガラッと変わりました。

・ホームステキ先の家は、日本の家とは作りが違って、とても新鮮でした。

・家の外へ一歩出たら、まったく違う世界が広がります。それもまた新鮮でした。家の前を散歩するだけでも、自分が生きてきた世界とはまるで違うことを実感できたのです。

・バスや電車に乗るたびに、いろんな人種の乗客がいて、日本では見たことがない光景にワクワクしました。

・生活スタイルが大きく変わったことで、自分の行動パターンも大きく変わりました。

・現地ではテレビを見ている時間も英語のリスニング勉強になるし、新聞や広告をぼんやり眺めても、英語のリーディングの勉強になります。

・毎日、英語が自分の中にどんどん流れ込んで来る感じがありました。

・日本との時差が大きく昼夜逆転するため、日本にいる家族や友人、彼女との電話は、物理的に不可能になりました。日本語を使う機会を封印されたことが、逆に生活の変化を強めました。

・留学先の学校や、インターン先の職場で出会う人達は、自分のことをまったく知らないどころか、日本のことすらまったく知らない人達です。
彼らとゼロから人間関係を構築していくのは、とても新鮮な体験でした。日本にいた頃の自分がどんなキャラだったか忘れるぐらい、自分のパターンが激変しました。

・それまで自分の中にあった、「自分はこういう人」というイメージが、大きく変わりました。変えようと思ったというより、「環境的に維持できない」と感じました。

以上が、大移動が僕にもたらしたものでした。

本当にこのカナダ滞在3ヶ月間で、自分が激変したのを実感しました。

変われた理由の1つは、もちろん日本である程度の英語力を上げてから行ったことがあります。(TOEICで735点)

現地でどれだけの人達とどのぐらいの深さのコミュニケーションを取れるか?が変化の度合いに影響すると思います。

大移動の副作用

ただし、もちろん「大移動の副作用」もありました。

海外の新しい環境に身を置くと、自分の考え方や価値観が短期間で劇的に変わります。

すると、以前は気が合うと感じていた友人や恋人と話が合わなくなることがあります。

僕の場合も、以前は「海外に一度も行ったことがない同僚や友人」と話すことが快適だったのに、一度カナダに住んでしまったら、話がしづらくなってしまいました。

さらに、婚約していた彼女とも価値観のズレが大きくなってしまい、カナダにいる頃のメールのやりとりの時点から、関係がギクシャクし始めました。

彼女は海外旅行の経験は数回ありましたが、英語が話せる友達とグループで行って、自分自身はあまり英語を話す機会がなかったそうです。もちろん、留学や長期滞在の経験はありませんでした。

彼女が日本にいる間に、僕は「即席の海外かぶれ」になったので、だんだん話が合わなくなってきてしまったのです。

帰国後に、僕は英会話スクールの講師に転職したことで、同僚はネイティブと海外生活経験者の日本人のみになりました。

おかげで、仕事の人間関係では話が合う人達に恵まれました。

でも、彼女とはギクシャクが続いてしまい、最終的には別れることになりました。

この時期は、人生で一番ツラかったです。

カナダにいた頃の天国気分から、帰国後は一気に地獄に突き落とされた気分でした。

とはいえ、結果的にはその体験がきっかけで「男女のパートナーシップ心理学」を学び始め、学びの課程で今の妻のサヤに出会うことができました。

そして今は、英語を教える仕事に加えて、サヤと二人で「夫婦関係を改善するカウンセラー」としても活動しています。

今振り返ると、移動したことで自分の中に大きな変化が起きて、それが嬉しい効果も苦しい効果も両方生み出しました。

でも、10年以上経ってから振り返ると、苦しい効果も今の喜びにつながっているので、必要なことだったと思います。(経験している最中は、そんなポジティブには捉えられませんでしたが)

本には書いてありませんが、移動することでこういった「その時にはマイナスに見える副作用」も起こるはずです。

次回の記事では、僕のもう1つの引っ越し経験をお伝えします。

 

・・・つづく

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加筆&修正版の新刊「なぜ移動する人はうまくいくのか?」はこち

 

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