
From  師範代Shinya(新村真也)
 (※僕がカナダのバンクーバーの企業で働いた時のストーリーの続きです)
 僕はさっそく、競合他社のリサーチを開始しました。
 「バンクーバー カレッジ」
「バンクーバー 2年制カレッジ」
 といった関連キーワードを入れて、グーグルで検索していきました。
 出てくるサイトは、当たり前ですがすべてが英語です。
 パソコンの画面いっぱいに、英語のホームページがびっしりと表示されます。
 必要な情報を探すためには、何ページもクリックしていくことになります。
 ものすごい量の英文です!!こんな大量の英文に触れたことは、留学先の学校の授業でもありませんでした。
読んでいたら間に合わない!
最初は、ホームページの英文を頭から読んでいました。一応、わかりやすい英文で書かれているものの、量が多いので、けっこう時間がかかります。
 1ページ読むのに15分はかかりました。しかも、その1ぺージに欲しい情報がないと、また別のページに飛んで読まなければなりません。
 こりゃ、ふつうに読んでたらキリがないぞ!とても終わらない!
 そう思いました。
 そこで僕は、まじめに一字一句読むのではなく、飛ばし読みをしながら、「ディプロマ」という文字を目で追うようにしてみました。
 新しいページを見たら、画面全体を写真を眺めるように見つめて、その中に「ディプロマ」という文字がないかどうか?探していきます。
 なかったらすぐ次のページへ行きます。
 「ディプロマ」の文字を見つけたら、すぐにその周辺の英文にしっかり目を通して読み込んでいきます。
 すると、無駄な部分は読まずに、必要な情報だけをすくい取ることができるようになりました。
 慣れれば慣れるほど、どの辺にディプロマ情報があるのか予測できるようになりました。
 大学のホームページは、どこも同じような作りになっていることに気づきました。
 ホームページの構成が身体に入ってくると、ディプロマ情報のあるページを探すのがどんどんラクになりました。
 僕のリサーチスピードはどんどん上がり、1日20~30個のホームページから情報を取れるようになりました。
TOEICテストのリーディングと一緒
僕はこの作業をしながら、気がつきました。
 「あ!これは・・・TOEICテストのリーディング問題と一緒なのでは?」
 と。
TOEICのリーディングの長文問題を素速く解くには、
 「問題を先読みして、必要な情報を特定してから、本文を飛ばし読みして、情報をすくい取る」
 という戦略が有効だと言われています。この手法を「スキミング」とか「スキャニング」と呼びます。
 僕はカナダに来る前にTOEICテストを受けましたが、その戦略に反対でした。
 「そんな小手先のテクニックで問題だけ正解できても、しっかり本文の内容が分かっていなければ、本当の実力とは言えないじゃないか!」
 と思っていたのです。なので、本番のテストでは、本文を最初から最後まで、すみずみまで読んでから回答していました。
 なので当然、時間は足りなくなり、最後の20問くらいは塗り絵するのが当たり前になっていました。
 ところが、僕が今、カナダで仕事をしながらやっていることは、まさにこの「スキミング」だということに気づきました!!
ビジネスの現場で使える英語力
そうだったのか!!
 ビジネスの実戦の場では、英文をじっくりすみずみまで読んでいる時間なんてない。
 タイトなスケジュールの中で、自分が必要としている情報をすくい取る力が必要だ。
 その力を測るために、TOEICのリーディング問題は、あんなにボリュームがあって問題数が多いのか!
 TOEICの長文問題は、一字一句読まないことを前提に作られていたのか!
 TOEICの長文問題は、大量の英文の中から自分が求めている情報を効率よくすくい取る力を測るようにデザインされていたのか!!
 なんて実用的なテストなんだ!!
 日本にいるときには気づかなかった、TOEICテストの長文問題の「真の目的」に、まさかここカナダのバンクーバーで気づくことになるとは・・・
 今までTOEICテストはあんまり好きじゃなかったけど、なんだか親近感を感じ始めたぞ!
 よし!じゃあ、帰国したらもう一度TOEICテストを受けてみよう!
 そんな気持ちになりました。
リスニングも同じ
ちなみにこれは、リスニングも同じです。TOEICには、一字一句聞き取れなくても正解できる問題が多いです。
 それはまさに、
 「必要な情報だけをすくい取って、不要な部分は聞き流す力」
 を測っているのだと気づきました。
 実際、会議などで相手の意見を聞くときにも、最初から最後まで張りつめて聞いていては、集中力が途中で切れて、空っぽになってしまいます。
 そうならないためにも、「要領よく」聞き流していくスキルが必要です。重要な部分さえ抑えていれば、あとは聞き流してもいい部分が多いのです。
 これは、僕らは日本語ではふだんから無意識にやっていることです。
 でも、英語になると、とたんに完璧主義になってしまい、一字一句聞き漏らさないように身構えてしまいます。
 TOEICテストは、「適度な聞き流し力」を測るためによくデザインされたテストだと気づきました。
 ・・・つづく。
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From  師範代Shinya(新村真也)
 
(英語の達人養成ジム 師範代)












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