今年5月から新しく生まれ変わったTOEIC。
僕が現時点で新公式問題のテスト2回分と、本番のテストを1回受けた経験をもとに、レビューをしていきます。
今回は、前回のリスニングのレビューのつづきで、今回はリーディングのパートをレビューします。
リーディングとリスニングの最大の違い
それは、「時間の管理」です。
リスニングは、CDを聞きながら進んでいくので、時間配分は特に意識する必要がありません。
時間を意識するのは、パート③と④の設問を先読みする時くらいです。
しかし、リーディングは、自分ですべて時間を調整していかないと、あっという間に時間がなくなって、後半の20問~30問はまったく手つかずで終わることになります。
そして、新しいTOEICでは、各パートごとの問題数やタイプが大幅に変わったので、今までの時間管理法が通用しなくなりました。
そこが大きな違いです。
旧型のTOEICの時間配分は、シンプルでした。
↓
「旧型のパート⑤の穴埋め問題」
1問30秒×40問=20分
「旧型のパート⑥の穴埋め問題」
1問30秒×12問=6分
「旧型のパート⑦の長文を読む問題」
1問1分×48問=48分
もちろん、問題によって、もっと早く解けたり時間がかかったりすることもありますが、これが旧型TOEICの大まかな時間配分でした。
新型TOEICでは、この時間配分が大きく崩れました。
このレビューでは、
「旧TOEIC VS 新TOEIC」
の時間配分の違い&出題傾向の違いをベースに、各パートごとにレビューしていきます。
リーディングはボリュームがあるので、2回に分けます。
今回の「前編」は、パート⑤と⑥の穴埋め問題にフォーカスします。
パート⑤ 短い文の中の( )を埋める問題
問題数:40問→30問に減った
問題数が10問も減った。実際に解いてみると、かなり少なくなった印象を受ける。
問題のスタイルに変更はなし。
パート⑤の問題をひとつ解くの必要な時間は、
平均で30秒。
今回、10問減ったので・・・
「トータルで5分の時間短縮」
になる。つまり、この時点で、
「時間貯金=5分」
ができる。
問題の難易度は、特に変化を感じなかった。今までと同じ解法メソッドが使える。
パート⑥ 長めの文の中にある( )を埋める問題
問題数:12問→16問に増えた
こっちは4問増えた。
そして、「読む量」も増えた。
よく、パート5と6は似ていると言われるが、もともとパート6はパート5に比べて、「時制の問題」が多い。
「時制の問題」とは、「現在、過去、未来」のどれか?を選ばせるもの。たとえば・・・
本文:
ご注文の品を、( )。 ←ここを埋める。
選択肢:
・配達する予定です。
・配達しました。
・配達している途中です。
の中から選ぶ、という感じ。
これは、( )の文章を読むだけでは分からない。
もっと前や後ろの文章を読んで、
「いつの注文なのか?」
を知る必要がある。
本文には、「昨日」や「明日」といった単語があるので、その中から( )に関係する時制を選ぶ。
↓
その分、読む範囲を広げなければならないので、より長く時間がかかる。
一応、パート6の問題をひとつ解くのにかける平均時間は、パート⑤と同じ
「30秒」
と言われている。4問増えたということは・・・
「30秒×4問=トータル2分の時間増加」
さっきパート5で作った時間貯金の5分から引くと、5ー2=3。
ここで
「時間貯金=3分」
に減ってしまう・・・
そして今回、このパート⑥には、
「前後の文脈の流れで判断して解く問題」
が新しく加わった。
文章の途中に一カ所、「穴」が空いていて、その中に入れるとしっくりくる「文」を、選択肢の中から選ぶ。
選択肢がこれまでの「単語・フレーズ」ではなく、「文」になった。たとえば・・・
↓
(本文):
商品の問い合わせへの返信メール。
途中に4つ( )があって、そこを埋める。
↓
(選択肢):
・これらを、大きいサイズに交換できます。
・これらは、早く入手可能です。
・これらのうち、1つを早くすぐにお送りできます。
・これらは、現在品切れしております。
この中で、どれが一番しっくりくるか?
みたいな感じ。
この問題の特徴は2つ。
① 選択肢そのものを読むのに時間がかかる。
② どれも入りそうな気がするので、本文の流れを何度も読み返すことになる。
この新タイプの問題は、1問あたりの平均解答時間が他のよりも長くかかる。
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以上です。今回は、パート⑤&⑥の、穴埋め問題のレビューでした。
「旧型TOEICと新型TOEICの時間配分のちがい」
を感じていただけたでしょうか?
次回は、パート⑦の長文問題をレビューしますね。
From Shinya
(英語の達人養成ジム 師範代)
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