From 師範代Shinya(新村真也)
前の記事で、「英語学習3種の神器」をご紹介しました。
道具を揃えることで、英語学習を快適にできる環境を作り出せます。
その環境の力を利用して、モチベーションを保つのが狙いです。
今回は、3種の神器にプラスして、発音のアップに役立つガジェット(gadget = 小道具・機械)をご紹介します。
自分の声を聞くことの大切さ
同時通訳の専門学校でも使われている「シャドーイング」というトレーニング方法があります。
CDから流れる英語の音声に合わせて、少し遅れてついきながら英語をしゃべっていくトレーニング方法です。
この方法は、英語特有のリズムやイントネーションを身につけたり、ネイティブの話すスピードに自分の話すスピードを近づけていくのに役立ちます。
ただし、この方法には欠点があります。自分の声がハッキリとは聞こえないということです。
CDと一緒に声を出していると、なんとなく言えた気になってきます。でも、実際にはちゃんと言えてなかったりします。
そこで、自分で自分の声を100%聞きながらしゃべる「音読トレーニング」を組み合わせることで、バランスを取ります。
テキストを見ながら、CDは使わずに声に出して英語をしゃべっていきます。
自分で自分の声が聞けるので、シャドーイングの時に言えてると思ってた単語や音のつながりが、実はちゃんと言えてなかったじゃん!とうことに気づけます。
ただし、この方法にも欠点があります。それは、「発音が自己流になりやすい」ということです。CDなしでの練習ばかりしていると、正しいイントネーションや音のつながりのモデルがないので、変なところにアクセントをつけたり、間違った英単語の発音になって、「通じない英語」になっしまう危険があります。
シャドーイングと音読を半々でバランスよく練習することで、お互いの欠点を補い合いながら、発音をキレイにしていくことができるのです。
ワンランク上のトレーニング方法
シャドーイング&音読に加えて、もうひとつだけレベルアップしたトレーニング方法があります。
それが、「聞き比べ」です。
自分の発音を録音して、CDのネイティブの発音を聞き比べます。自分の発音とネイティブの発音を聞き比べながら、違う場所を矯正することで、発音スキルを磨いていく手法です。
最近は、カシオの電子辞書「EX-WORD」にも、この「聞き比べ機能」が標準装備されるようになってきました。
電子辞書が英単語をネイティブ発音した後に、あなたがリピートしながらしゃべると、あなたの声を電子辞書が自動で録音して、その後再生してくれる機能です。
ネイティブ発音と自分の発音が交互に流れるので、客観的に自分の発音を聞き比べることができます。
「ふつうに音読している時にも自分の声を聞いているからいいじゃん!」と思うかもしれません。
でも、自分がしゃべりながら同時進行で耳で自分の声を聞くのと、録音した自分の声を後から冷静に聞くのとでは、だいぶ違います。
自分の声が恥ずかしい?!
このトレーニング方法を僕が英語学習者の方にオススメすると、8割くらいの人たちが「恥ずかしいからイヤだ!」と言います。
たしかに、自分の声を聞くのは恥ずかしいですよね。録音した自分の声を聞いて、「あれー!俺こんな声してたっけ?」と感じて衝撃を受ける・・・なんて経験ありませんか?
僕はあります。
ここでポイントなのが、「違って聞こえる」ということです。
「録音された声」と、「自分でしゃべりながら同時進行で聞いている声」とは、違うのです。
では、どっちが本物でしょうか?
ここで言う「本物」とは、「自分以外の人たちに聞こえている自分の声」という意味です。
どっちが本物の自分の声でしょうか?
そうです!録音された方ですよね?
あなたが「録音された自分の声」を聞くことで、あなたの周りの人たちにふだん自分の声がどう聞こえているかを知ることができるのです。
自分の声を聞くのに最適な道具
僕が長年使っている小道具があります。それは、ボイスレコーダーです。
ICレコーダーとも呼ばれています。
ICレコーダーは、昔のボイスレコーダーみたく、カセットテープを入れて録音するタイプではなく、音声をデジタルデータとして記録できる機械です。
超小型で軽いので、どこへでも持ち歩けます。
最近はスマホにもボイスレコーダー機能がついています。それを使ってもいいと思いますが、僕自身はやはり、専用のボイスレコーダーを使った方がテンションが上がります。
ボイスレコーダーは、「声を録音するためだけ」に作られただけあって、機能も充実しています。
ボイスレコーダーで録音した自分の声を、イヤホンで聞いてみてください。あまりのクリアさに、きっとビックリするはずです!!
ICレコーダーのマイクの質は、すばらしい!!の一言です!!
僕の持っているモデル
僕が最初にICレコーダーを買ったのは、10年くらい前です。
初めて買った電子辞書に感動し、デジタル機器を英語学習に取り入れるメリットに気づいた僕は、次にウォークマンを買いました。
それからしばらくして、ICレコーダーを買いました。メーカーはサンヨー電機で、当時のパンフレットの表紙を飾っていた最上級モデルです。
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SANYO デジタルボイスレコーダー 「DIPLY TALK」 (シルバー・1GB) ICR-S280RM(S)
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今見ても、10年前のものとは思えないほど薄くて小さくて、機能も充実しています。当時の価格は、家電量販店で2万円で買いました。(今はだいぶ安くなって、新品でも3分の1くらいまで価格が落ちています。)
当時主流だったカセットタイプのボイスレコーダーの平均価格が3,000円~だったので、かなり高く感じました。
でも、僕はあえて、この最上級モデルを買いました。
安物を買うと、モチベーションが上がらずに機械そのものに触れる回数が減ります。
すると、次第に引き出しにしまわれたまま、封印されることになるのです。
でも、高いものを買えば、毎日触りたくなります。
「なんとか投資元を回収しなければ!」という意識が働きます。結果、頻繁に使うようになり、本来の目的が達成されやすくなります。
僕はこの10年間、このICレコーダーを公私ともにフル活用してきたので、十分すぎるほど元が取れました。
あれから10年たちましたが、今のICレコーダーの機能や大きさ&質はそこまで劇的に変わっているようには見えません。
それよりも、同じ品質で「価格が安くなったこと」が一番の進歩だと思います。
久しぶりにICレコーダーをチェックしたら、僕が10年前に買った2万円のモデルとほとんど変わらない機能で、わずか7分の1の2,980円で買えるものがありました!
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ICレコーダー YEMENREN 8GB 3072KBPS ボイスレコーダー 録音機 (内蔵スピーカー 高音質 1年保証&日本語説明書付き)
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技術の進歩はすばらしいですね!
僕の使い方
僕のICレコーダーの使い方は、とてもシンプルです。
プラスアルファーでメニューを増やすのではなく、いつものシャドーイングや音読トレーニングの時に、自分の声をICレコーダーのスイッチを入れて録音するだけです。
いつものトレーニングと同じメニューをこなすだけなので、面倒くささもありません。
声だしトレーニングで疲れたら休憩時間に、さっき録音した自分の声を聞きます。
聞いた結果は、だいたい次の2つに分かれます。
①思ったより上手に言えてなくてヘコむ。
②思ったより上手に言えてて自信がつく。
どちらかと言うと、①のパターンの方が多いですが・・・
どちらにしても、ICレコーダーで録音しないと気づけない点に気づけたこと自体に価値があります。
そして、CDと自分の声を聞き比べて、うまく言えてないところを何度も声に出して録音してみます。
これだけだと「できないところにフォーカス」していて精神衛生上よくないので、次にうまく言えているところを何度も聞いて自信をつけます。
言えてないところが言えるようになる→うれしい!
言えているところを何度も聞く→うれしい!
というように、できるだけポジティブに自分のテンションが上がるように持って行きます。
上達の歴史を記録する
最初の頃に「うまく言えていない自分の声」を録音しておきます。
しばらく練習した後に、「スムーズに言えるようになった自分の声」を録音します。
そして、最初の頃の自分と今の自分の英語を聞き比べる、というのもいい方法です。
僕はこれを、
①同じ英文を初めて音読したとき
②1週間音読トレーニングで仕上げた後
に分けて録音して、聞き比べていました。
また、もう少し長いスパンで、半年前~1年前の自分の英語と今の自分を聞き比べて、上達ぶりをチェックするのに使っていました。
一年前の自分の英語を聞くと、確実に上達しているのを実感できてテンションが上がります。
ちなみに、録音していた音声は2種類です。
①音読教材を声に出して読み上げる。
②ネイティブとのフリートーク。
この2種類を録音しておいて、半年後や1年後にまた①&②を録音して、聞き比べるという作業をやっていました。
これは、慣れるとけっこう楽しいです!!
以上、今日はボイスレコーダーの使い方をご紹介しました。
ぜひ、こういったデジタル機器を英語学習にうまく導入して、学習効率を高めたり、モチベーションを保のに役立てましょう!
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From 師範代Shinya(新村真也)
(英語の達人養成ジム 師範代)
P.S.
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