【僕の英語の「発音力」を加速させたサプリメント】

From  師範代Shinya(新村真也)
僕が28才で英語学習を始めたとき、そのずっと前からやっていた趣味で、英語学習にすごく役に立ったものがありました。
 
それはまるで、ダイエットや筋トレの効果を最大限に引き出すサプリメントのようなものです。
 
とはいえ、僕は最初この2つにまったく関連性が見えませんでした。
 
でも、自分自身の経験と、これまで500人以上の英語学習者の方々を見てきた結果、「英語学習を始めてから発音スキルが伸びるスピードが比較的速い人」の中で、この趣味をやっている人が多いことに気づき、これは偶然ではないと思い始めました。
 
その趣味とは、「ダンス」です。
 
ダンス自体はいろんな種類がありますが、ヒップホップ、社交ダンス、バレエなど、ジャンルを問わず「西洋文化から発祥したダンス」をやっている人は、英語学習を始めてからの伸びが速い傾向があります。
 
実は、ダンスと英語は密接に結びついています。
 
 
 

西洋人はダンスがうまい?!

なんとなく西洋圏の国々の人たちの方が、僕たち日本人よりダンスが上手な人が多いイメージがありませんか?
 
これには、「文化」と「ことば」が関係しています。
 
 
 

文化

アメリカの青春ドラマなどによく出てくるのが、男子高校生の主人公が気になっている女の子を卒業ダンスパーティーに誘うシーンです。
 
高校でダンスパーティーなんて、日本では考えられません。でも、西洋圏の文化では、ダンスは老若男女問わず日常の生活に密着しています。
 
踊れないやつ=イケてない
 
みたいな図式があるので、みんな頑張ります。
 
 
 

ことば

彼らが話すことば=「英語」には、ダンスの要素が盛り込まれています。英語は、とてもリズミカルな言語です。
 
英語は単語や文の中に強弱があって、イントネーションが上下に激しく動きます。
 
子供の頃から英語を話しつづけること自体が、リズム感を養うのに役立っているのです。
 
 
 
 

外国人が話す日本語

たとえば、日本語を習いたてのアメリカ人が日本語で
 
「わたしはトムです。」
 
と言ったとします。
 
すると、その発音は
 
「わ~しは、ムです。」
 
といった感じで、部分的に強弱がつくと思います。
 
日本語の発音は平たくてリズムはなく、英語の発音は上下の幅が大きくてリズミカルです。
 
日本語を初めて聞くネイティブの人たちは、最初そのリズムのなさにビックリするようです。
 
僕が8年間働いていた英会話スクールの同僚のネイティブ講師は、1~2年に一度くらいのペースで新しい人が来ていたのですが、みんな来て最初に言うのは
 
「日本語はリズムがないから聞き取るのがむずかしい。単語では聞き取れるようになっても、それが文章で読まれるとみんな同じリズムで平らに聞こえるから、区別が付かなくて難しく感じる」
 
というセリフでした。
 
 
 

「ことば」に埋め込まれたリズム感

英語は、それ自体にリズムが組み込まれた言語です。一文の中に、必ず強い場所と弱い場所があります。リズミカルに音が上下します。
 
対して、日本語にはリズムがありません。1つの文章を抑揚をつけずに平坦にしゃべります。
 
NHKのニュースキャスターが話すのと、CNNのキャスターが話すのを聞き比べると、びっくりするくらい違います。
 
僕ら日本人が「通じる英語」を話したいと思ったら、意識して英語の中にあるリズムを表現する必要があります。
 
 
 

ダンスは本能

日本人はリズム感がないと思われがちですが、実はそんなことはありません。
 
赤ちゃんに音楽を聞かせると、よくリズムに合わせて身体を動かすことがあります。
 
僕の甥っ子も、赤ちゃんの頃には僕が部屋でダンス練習をしていると、よちよちと歩きながら隣に来て、一緒に踊っていました。
 
楽しそうに笑いながら音に合わせて身体をゆらす姿は、めちゃくちゃ可愛かったです!
 
人種を問わず、人間は「音に合わせて身体を動かす本能」が備わっているようです。
 
 
 

リズム感を養う

ダンスの話をすると、「私にはリズム感ないから・・・」というセリフをよく聞くことがあります。
 
でも、実はリズム感は「ある」or「ない」というものではなく、ちょっとした練習で「身につく」ものです。
 
僕が20才の時に初めてダンスを習った先生のセリフは、印象的でした。
 
「リズム感は才能みたく、ある人とない人がいるわけじゃないの。リズム感は、養うもの。練習すれば、ある程度のレベルまでは誰でも行けるのよ。
 
もちろん、プロのダンサーになるのが目的なら、それなりにハードな訓練が必要だけど、そうじゃないなら、リズム感はちょっとした練習でカンタンに身につけることができる。
 
ダンスを習う最初の一歩は、そのハードルの低さに気づくことなの。」
 
 
僕はこのセリフを聞いてから、一気にモチベーションが上がりました!
 
そうか!リズム感は養うものなのか!!
 
そう気づいてからは、いろんなところですきま時間に練習するようになりました。
 
 
 

英語の音読トレーニング=ダンス

僕が初めてダンスを習ったのが20才のときでした。
 
そして、僕が初めて英語の「音読トレーニング」に出会ったのは、29才の時でした。
 
そのとき、「これはダンスに似ているな!」と思いました。
 
シャドーイングなどの音読系トレーニングでは、CDの後に続けて自分の声をかぶせていきます。つまり、
 
「CDから出る英語のリズムをそっくりマネして自分の舌を動かしていく」
 
のです。これは、ダンスの練習をしている時と似た感覚でした。
 
「CDの音に合わせて身体の一部を動かす」
 
という点で、ダンスと英語学習は必要なスキルが共通しています。
 
 
 

目的はあくまで「英語学習」

「ダンスを習う」というと、なんとなく芸能人がテレビでやっているような激しくて高度なダンステクニックをイメージすると思います。
 
でも、僕がここでオススメしたいのは、「英語学習に役立つリズム感を養うトレーニング」です。
 
あくまで目的は、英語の発音スキルのアップです。
 
そして、英語発音アップが目的であれば、リズム感を養うトレーニングのハードルはぐっと下がります。
 
次回は、ちょっとしたすきま時間に部屋やクルマの中で気軽にできる、「英語学習者向けのリズム感を養うトレーニング方法」をお伝えします。
 
 
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