from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
※「すぐに使える!頭がいい人の話し方」という本の中に書いてある、英語を日本語に応用する考え方の紹介の続きです。
前回の記事では、日本語で話す時にも英語っぽく、
「私が思うには・・・」
から始めるか、
「・・・と私は思います。」
などで締めると、主語と動詞が離れず、かつ不自然にならずに済むというテクニックをご紹介しました。
この本の中にはもう1つ、僕が気になっていたことの回答が書いてありました。
それは、作家の村上春樹さんが、海外で驚くほど有名だということです。
僕がこれまでに話したことがあるオンライン英会話のネイティブの先生たちの中で、「日本と言えば○○」みたいな話になった時に、アニメ、ゲームに続いて「ハルキ・ムラカミ」という言葉が何度も登場しました。
僕は村上春樹さんの小説を読んだことがないので、なぜこんなに有名なのか知りませんでした。
日本の小説家が海外で人気を博しているとは、正直、意外でした。
先生たちが口を揃えて言うのは、英語翻訳版が海外ですごく有名で、読みやすく理解しやすいと言っていました。
その答えが、この本の中に書いてあったのです。
村上春樹さんが世界的に有名な理由
(以下、引用)
↓↓↓
村上春樹さんの文章は、よく「翻訳文体」と称される。翻訳文のように主語と述語が明確で、精緻な表現ということだ。
それが、スタイリッシュな文体とドライな雰囲気を醸し出しているのである。
登場人物たちの会話部分についても、現実にはあり得ないような独特の言い回しをしている。
(中略)
その言葉の1つ1つには重みがあり、正確さがある。曖昧なことは決して言わないのである。
それはまさに、英文を直訳したような表現だからだ。
これが村上作品の大きな魅力であることは、誰もが指摘する通りである。
おそらくこれは、意図的だろう。村上さん自身、よく翻訳の仕事もされている。その作業が、小説にも独特のリズムをもたらしているに違いない。ある意味でリフレッシュになるし、思考力と文体を鍛える上でも役立っているのだ。
この一説を読んで、僕はこれまでネイティブの先生達が口を揃えて「ハルキ・ムラカミ」の名前を出していた理由が分かりました。
村上さんの作品は、英語の語順で書かれているので、英語に訳しやすく、雰囲気が原文のまま伝わる小説なのでしょう。
だから、世界中で翻訳されているし、読んだ人も理解しやすいのです。
僕はこれを知ったことで、これまでの謎が解けてスッキリしました。
世界に知れ渡る小説家の特徴
この本の中では他にも有名な小説家の例を挙げて、違いを分かりやすく解説されていました。
たとえば、川端康成の作品は、表現がモヤモヤしている。ハッキリ何かを主張するというより、雰囲気で伝えようとしている。その芸術的な言葉遣いは、英語では伝わりづらい。
一方で三島由紀夫の作品は、正確無比な書き方を追究している。英語に訳しても、フランス語に訳しても、意味のズレが少ない。村上春樹さんの文章と似ている部分がある。
などです。
確かに、「ユキオ・ミシマ」の名前も、日本好きなネイティブの口から聞いたことが何度かあります。
翻訳しやすい文体で書くと、作品が世界に広がりやすいことが分かりました。
「頭がいい人の話し方」をするために、英語を学ぶ
この本の中では、「英語を学ぶメリット」についてかなり強調されていました。
「頭がいい人」と思われるためには、相手に分かりやすく話す必要があります。
分かりやすく話すためには、日本語っぽい曖昧な表現をさけて、誰が聞いても同じ意味に捉えられる話し方をしなければなりません。
それはまさに、英語の話し方と同じ感覚です。
著者の齋藤先生は、「英文の構造を理解して日本語に置き換えることにより、日本語力がブラッシュアップされる」と書いています。
英語を学ぶことで日本語力がブラッシュアップされるというのは、嬉しい効果ですね!
僕ら英語学習者は、英語を使えるようになるために日々勉強をしています。
でも、その副次効果として日本語が上手になったら・・・
周りから「頭がいい人」と思われる話し方が身に付いたら・・・
かなりお得ですよね!
むしろ、たまにしか使わない英語よりも、日本語力アップの副次効果の方が、日々の生活に影響が大きいかもしれません。
今回、僕が読んだ本「すぐに使える!頭がいい人の話し方」の中には、いかに英語を日本語に落とし込んで話すか?そのテクニックがたくさん書いてあります。
英語学習のモチベーションアップにも役立つかもしれません。
もしあなたがアマゾンの「キンドルアンリミテッド」に入っている場合は、無料で読めます。
オススメです。
↓↓↓
(完)
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