From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕が子供の頃から夢見ていた「バック転ができるようになりたい!」という願望を叶えた時の体験談のつづきです。
体操教室のオーナーが僕のもとに戻ってきました。
オーナー:「準備ができたんで、練習を始めましょう。」
僕:「は、はい!」
オーナー:「こっちに来てください。」
僕はオーナーと一緒に教室の隅の方に移動しました。
歩いていると、教室の床全体がボヨンボヨンしていることに気付きました。
柔らかいわけではなく、堅いのに少し沈み込んで跳ね返る感じがするのです。
オーナー:「気がつきましたか?ここの床はすべて、下にスプリングが仕込んであるんです。だから、その場でジャンプすると、普通の床の上よりも高く飛べますよ。」
そう言ってオーナーはその場でジャンプして見せました。
オーナーの年齢はおそらく50代ぐらいですが、元体操選手だけあって、すごいキレイなフォームでまっすぐ上に高く飛びました。
僕:「おぉ!!スゴい!!高いですね!」
僕もマネして飛んでみました。
最初の1回目はそんなに高く飛べませんでしたが、着地してからの2回目のジャンプは、床のバネの力で高く飛べました。
3回目、4回目も高く飛べました。トランポリンほどではないですが、ふつうの時よりも明らかに高く飛べます。
僕:「おーー!!気持ちいい!!」
オーナー:「この床は、飛びやすいだけではなくて、ケガを防ぐ役割もあるんですよ。」
僕:「なるほど!この教室全体の床がこうなっているんですか?」
オーナー:「そうですよ。」
教室はめちゃくちゃ広いです。この広い教室全体の床にバネを仕込むのは、いったいどれだけのコストがかかるのか?想像もできません。
懐かしの巨大ふかふかマット
しばらく歩くと、僕らの前に分厚くて巨大なマットが現れました。
厚みがヒザの高さぐらいまである、フカフカの大きなマットです。
僕はそれを見て、「あ!懐かしい!」と思いました。
たしか小学校か中学校ぐらいまでは、体育館にこういうタイプのマットが2枚ぐらいありました。
すごいフワフワしているので、思いっきりジャンプしてマットにダイブしても、ボフッと衝撃を吸収して、ダメージのないマットです。
懐かしいなぁ~と思いながら見ていると、オーナーが言いました。
オーナー:「まずはこのマットで練習しましょう。ここに立ってください。」
バック転の特訓開始!!
僕:「準備体操とかはしなくていいんですか?」
オーナー:「大丈夫ですよ。カンタンな動きだから、別に準備運動なしでもケガしませんよ。」
僕がこれほど長く夢見てきて、でも恐くてできずにあきらめてきたバック転が「準備運動すらいらないカンタンな動き」とは・・・
たしかに、ここにいる生徒たちの超人的な動きを見ていると、「バック転1回分」なんて、本当にたいしたことなく思えてきます。
オーナー:「ここに立ってください。」
そう言いながら、オーナーは分厚いマットの前30センチぐらいを指さしました。
僕:「はい!」
僕はドキドキしながら、マットの前に立ちました。
オーナー:「じゃあ、そのまま両手を上に上げて。」
僕:「はい!」
僕は両手をまっすぐ上に上げました。
オーナー:「はい!じゃあそのまま、思い切り後ろに飛んで!」
僕:「はい!」
僕はそのまま、真後ろに向かってジャンプしました。
分厚いマットがあると分かっていても、見えない方向に飛ぶのはけっこう恐いです。
ジャンプして1秒後、ボフッ!と音を立てて僕の身体は背中からマットに沈み込みました。
なんだか気持ちいいです。
オーナー:「はい!じゃあ、すぐ戻って!」
僕:「はい!」
オーナー:「はい、もう一度!」
僕:「はい!」
ボフッ!!(あ~気持ちいい!)
慣れるごとに緊張が解けて、快感がアップしてきました。
子供の頃に、友達の家のベッドの上で跳ねて遊んだ時のような感覚です。
この動きを5回ぐらい繰り返した後、オーナーが言いました。
オーナー:「だいぶ慣れてきたから、こんどはまっすぐ後ろに飛ぶのを意識してみてください。
今はまだちょっと斜めに飛んでいるので、両足に均等に体重をかけて、できるだけまっすぐ後ろに飛ぶように。」
僕:「分かりました!」
ボフッ!
オーナー:「そうそう!!いい感じ!もう一回!」
ボフッ!
オーナー:「はい!いいですよ!もう一回!」
ボフッ!
オーナー:「はい、じゃあ今度は、手の形を直しましょう。今は両手が頭から離れてしまった状態なので、腕を両耳にピッタリつけるような感じで上にまっすぐ伸ばしてみてください。」
僕:「はい!」
言われたとおりにすると、確かに腕がまっすぐ上にピンと伸びる感じになりました。
オーナー:「はい!じゃあ、そのままさっきと同じように後ろに飛んで!」
僕:「はい!」
ボフッ!!
オーナー:「もう一回!」
ボフッ!!
オーナー:「もう一回!」
ボフッ!!
オーナー:「はい!OK!じゃあ、これが無意識にできるようになるまで練習してください。私はちょっと他の生徒たちを見てくるので、その間は自主練タイムで。」
僕:「分かりました!ありがとうございます!」
オーナー:「やり過ぎないように、適当に休みながらやってくださいね。」
僕:「はい!」
僕はテンションが上がってきました。
この巨大マットを独り占めして、気持ちいいダイブを何度も経験できるなんて!
僕は、ひとりでマットに向かって後ろ飛びする動きを繰り返しました。
・・・つづく。
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