【家は文化の象徴】

From  師範代Shinya(新村真也)

(※僕がカナダで一人旅していた頃の体験談です)

(→前回のつづき)

 

ジェフの運転でトロントへ帰りながら、日本とカナダの家の違いの話になったとき、僕はバンクーバーで見て衝撃を受けた売り家を思い出しました。

 

それは、まだ僕がバンクーバーに来てから2ヶ月目に入ったばかりの頃のこと。

 

ホストファーザーのジョンが、僕に言いました。

 

「こんどの日曜日に、ここら辺の売り家を見学に行くんだけど、良かったら一緒に来るかい?」

 

「もちろん!」

 

そして僕らは、家から徒歩圏内の売り家に行きました。

静かな住宅街を歩いていると、ポツポツと売り家の看板の出ている家があります。

 

たぶん、家主が引っ越してしまったものの、まだ買い手がついていない家なのでしょう。

 

日本で家を見に行くと言うと、僕の中ではこんなイメージがありました。

 

日本の家

同じ色&デザインの外観をした家=「建て売り住宅」が並んでいるエリアがあって、道路わきに常にセールスマンが立っていて、お客さんの呼び込みをしています。

 

そこに、子連れのヤングファミリーが訪れて、親はセールスマンの話を聞きながら、子供は風船やお菓子、オモチャなどがもらえる・・・みたいな感じです。

 

でも、ここはカナダです。ルールも文化も違います。

 

家の見た目も違います。

 

カナダの家

まず、カナダの家は同じ外観のものが並んでいることがほとんどありません。

 

そして、デザインも思い切り「冒険」をしています。

 

日本人の僕の目からは冒険に見えますが、もしかしてカナダ人にとっては普通なのかもしれません。

 

たとえば、住宅街を歩いていると、よく「お城」みたいな家があります。

 

バッキンガム宮殿みたいな豪華な門構えで、白いカベにたくさんの窓が付いているゴージャス感満載の家があったり。

 

その隣には、ディズニーシーの「アラビアンコースト」にある、「しずく」みたいな形の屋根のついた家とかが、普通にあるのです。

 

インド風にピカピカに装飾された家、アジアンテイストの平屋、ヨーロッパのお城のような家が、同じエリアに並んでいる光景は、日本で生まれ育った僕にとっては、ものすごい違和感と非日常感を感じます。

 

突入!

ジョンは、そんな中の1軒、西洋風の家に入っていきました。

 

ジョンは、そのままどんどん家の中へ入っていきます。

どうやら、セールスマン的な人は誰もいないようです。

中はものすごく広く、玄関からの通路も広くてキレイで、ゴージャス感があります。

 

二階もかなり広いです。ベッドルームやバスルームをチェックします。

 

風呂の湯船が浅いのは、どこの家も共通のようです。

 

この家は、さらに3階までありました。

 

2階ほどスペースは広くないですが、ちゃんと窓も付いていて、ベッドも置けるし、日本の屋根裏とは規模が違います。

 

日本でこんな家に住んでいたら、間違いなくお金持ちと思われるでしょう。

 

ところどころに説明文はあるのですが、誰もいません。

「家を見学し放題」というのは、何とも太っ腹です!

 

まあ、家財道具は一切ないので、盗まれる物もないのでしょう。

 

驚きの価格

このデカさで、この立地の中古の家は、どのくらいするんだろう?

 

ここは、閑静な住宅街ながらも、バンクーバーのダウンタウンまでバスで20分くらいで行けてしまいます。

大型のスーパーも徒歩圏内にあり、商店街のような通りも徒歩3分で行けるので、ものすごく便利です。

 

「150,000ドル」

 

ん?日本円で・・・1500万円?!

 

ずいぶん安いな!!

 

これだったら、ちょっと頑張れば手が届きそうな感じです。

 

いくら中古とはいえ、そんなに安いものなのか!!

 

もしかして、なかなか買い手がつかずにだいぶ下げたタイミングだったのかもしれませんが、それにしても安い!

 

僕はこのとき、本気で

 

「ローン組めたら買いたいな・・・」

 

と思ってしまいました。

 

そして僕は、その数日後に、さらに驚く経験をしました。

 

・・・つづく。

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