いよいよ本番が始まりました。
これまでに何度も同じステージ上で踊る経験をしてきて慣れてきたつもりでした。
でも今回は、初めてのMCということもあり、モーレツに緊張しているのが自分で分かります。
しかも、自分は今や、舞台スタッフのチームの1人になっているのです。
しゃべり出すタイミングや、マイクの電源オン&オフ操作を失敗したら、おそらく監督に怒られます。
自分から名乗り出た仕事とはいえ、今さらになって、
「ちょっと重荷過ぎたか?踊るだけの方がラクだったな・・・」
と後悔し始めていました。
本番スタート!
ブーーーーーーーーーーーーーー!!
本番のブザーが会場中に鳴り響きました。
それまでザワザワしていた会場が、一気に静まりかえりました。
監督が僕に指示を出しました。
監督:「はい!では、シンヤさん出てください。」
僕:「はい!」
舞台の右端の、テープが貼ってある場所に出て行きました。
パッ!と目の前がまぶしくなりました。
自分だけにスポットライトが当たっている状態です。
会場のお客さんの顔は、暗くてあまりよく見えません。
MCが出てきてしゃべり始めるのは、今回が初の試みです。
毎年我が子のダンスを見に来ている家族の人たちからは、当然、
「あれ?いつもと違うぞ?誰だこいつ?」
というリアクションになるでしょう。
だからこそ、最初に会場を温めることができるかどうか?が大事になります。
僕は原稿を片手に持ちながらも、できるだけ見ないようにして、お客さんの方を見ながら、暗記したセリフでどこまでいけるか試してみることにしました。
僕:「本日は、ホワイトローズアカデミーのダンス発表会にお越し頂き、ありがとうございます!本日MCを務めます、シンヤです!」
ここまで言った時点で、自然に会場中から大きな拍手がわき起こりました。
(おぉ!割とノリが良いぞ!受け入れてもらえた!)
僕はホッと安心しました。
観客の3タイプ
これまで僕がこの発表会をダンサー側として見てきた経験上、会場に来ている観客のタイプは、
①ステージで踊る生徒達の家族メンバー(これが一番多い)
②ステージで踊る生徒達の学校の友達(女子中高生が多い)
③ダンスに興味があって、「無料なら見てみるか!」と入ってきた人たち(人数は少ないが、入学につながる確率大。女子中高生が多い)
という3タイプです。
つまり、会場の9割以上は発表する生徒たちの家族や友達なのです。
当然、みんな「応援したい!盛り上げたい!」という気持ちがあるはずです。
でも日本人はお行儀が良いので、静かに座って見ています。
一方で、踊っているダンサー側の要望としては、
「自分たちのダンスで会場を盛り上げたい!みんなから声援をもらいたい!」
という気持ちがあります。
そのためには、拍手だけでは足りません。
拍手は、曲の切れ目にしかできないからです。
でも、声援は曲が流れている最中にもできます。
よくアメリカのダンス映像を見ていると、ダンスの技が決まった瞬間に、観客が「イェ~イ!」とか「ワオ!」とか、「トニー!!」とかダンサーの名前を叫んだりしています。
僕は、そういう自由な雰囲気を作りたいと思っていました。
観客とダンサーがもっと心理的に近づいて、お互いに励まし合うような環境を作りたくて、MCを名乗り出たのです。
本来の目的を思い出したら、緊張がスーッと抜けていくのが分かりました。
僕が表に出て行って、お客さんに顔見せしているのには理由があります。
それは、これまでの発表会にはなかった「曲の合間に声援のかける」ことをお客さんにお願いすることです。
顔が見えない相手からのお願いを聞きたいと思う人はいません。
だから、僕が出て行く必要があるのです。
僕は、事前に練ったセリフの原稿を暗記して、自分の言葉として皆に語りかけることにしました。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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