From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
※僕が20才の頃、「アクション俳優になろう!」と思って「俳優養成所」に入った時のストーリーの続きです。
 
 
事務所のマネージャーさんに「自作アクション映画」のビデオを手渡した時のリアクションは、予想通りでした。
 
 
「日本には素手のカンフーアクションの需要はほとんどない」
 
 
それが今の現実です。
 
 
昔は需要があったのかもしれません。
 
 
「ジャパンアクションクラブ」出身の真田広之さんの若い頃の出演作を見ると、すごい本格的な素手のアクションを披露しています。
 
↓↓↓
 
 
当時は忍者やカンフーといったテーマの映画がたくさん作られていたので、国内外でアクション俳優の需要が多かったんだと思います。
 
 
といってもおそらく、主演になれるスター俳優は全体の1%未満で、残りの99%のアクション俳優は「やられ役」のスタントマン的な役をやり続けることになると思います。
 
 
アクション俳優の世界は、その他の芸能ジャンル(役者や歌手など)以上に下積み期間が長くて、競争率が激しいようなイメージが僕の中にありました。
 
 
アクションは武道の世界と結びついているだけに、
 
 
「いくら才能があっても、下積みをしていない新人をデビューさせるわけにはいかない!それでは先輩方に示しがつかない」
 
 
というような気風があるように感じられたのです。
 
 
これは、僕が「ジャパンアクションクラブ」や「倉田アクションクラブ」のオーディションを受けた時に言われた言葉の端々から感じた雰囲気でした。
 
 
僕は剣道や空手をやっていたので分かるのですが、ふつう武道の昇級試験や昇段試験などの「ランクが上がる試験」は、単にその時のパフォーマンスだけで決まるわけではありません。
 
 
たとえば、「めちゃくちゃ才能あふれる若者で、まだ空手を始めて3ヶ月の人」が昇級審査を受けて、「10年空手を続けているベテラン黒帯の人」と組み手をした場合。
 
 
もし仮に若者の技が圧倒的に上回って黒帯の人をノックアウトしたとしても、じゃあいきなり「君は明日から黒帯だ!」とはなりません。
 
 
せいぜい2~3個飛び級する(10段階中)ぐらいでしょう。
 
 
「組み手のセンスは良い。後は基本を固めてしっかり修練を積んだら、3年後には黒帯を目指せるぞ!」
 
 
ぐらいの感じになると思われます。
 
 
もちろん、流派によっては実力主義を取り入れている道場もあるかもしれません。
 
 
また今のは極端な例なので、さすがに始めて3ヶ月の人が10年選手の黒帯の人に技術的にすべて上回る確率は低いです。
 
 
でも、武道の世界が持つ雰囲気を伝えるために例を挙げました。
 
 
「才能あふれる実力者」というより、「長く続けた者」が評価されるシステムがベースになっているような気がするのです。
 
 
その点は、日本企業の年功序列システムと似ている部分があります。
 
 
そんな武道の世界の持つ年功序列システムが、アクション俳優の世界では根強いような気がしていたのです。
 
しかも、年功序列システムならその会社に在籍さえしていれば、ポジションは徐々に上がっていきますが、アクション俳優の世界ではそんな保証はなさそうです。
 
 
下積み期間+実力+運
 
 
の3要素が重要視されているように感じました。
 
 
でも僕はクラスメイトのK君のように、
 
 
「今までアクションの世界で20年間下積み生活をしたけど、結局デビューできずに辞めました。さあ、これから何しよう?」
 
 
という状況になるのはイヤだと思いました。
 
 
K君はまだ子供の頃から始めているので19年たっても人生これからですが、僕が今から19年下積みしたら、40代になってしまいます。
 
 
僕は「保証のない年功序列システム」の中に身を置くのはイヤだと思いました。
 
 
(今振り返ったら「広東語を身につけて香港のアクション映画界を目指す」という選択肢も考えられますが、当時の僕は自分が第2言語を習得できるなんて考えはまったくありませんでした)
 
 

年功序列を無視する世界

一方で、ふつうの芸能界(この言い方が正しいのか分かりませんが)の場合は、なんとなく年功序列を無視する世界に見えました。
 
 
「バイトで食いつなぎながらも芸能界で長く続けている熟年俳優や歌手が、下積み時代を乗り越えて脚光を浴びる」
 
 
という成功モデルは、あまり一般的ではないような気がしたのです。(もちろん、そういう成功例もあるとは思いますが、あまり多くは聞きません)
 
 
それよりも、
 
 
「原宿や渋谷を歩いていた一般人の若い美男美女が、芸能事務所のマネージャーにスカウトされて、翌月から彗星のごとく芸能界デビュー!」
 
 
「応募者1万人のオーディションで見事トップに輝いた若くて才能にあふれる歌手が、3ヶ月後にメジャーレコード会社から華々しくデビュー!」
 
 
みたいなケースの方が多いような気がしたのです。(そういう派手なケースがニュースで取り上げられることが多いからだと思いますが)
 
 
当時21才だった僕にとっては、
 
 
「下積みを重ねて年を取らないと自分の可能性が見えない(ような気がする)アクション俳優の世界」
 
 
と、
 
 
「運と実力さえあれば、いきなり大型新人として華々しくデビューできる(というイメージがある)ふつうの芸能界」
 
 
を比べた場合、後者の方が魅力的に見えました。
 
 
それに「3年間で可能性を見極める」と決めていた当時の僕にとっては、「コツコツ下積みの世界に入って様子を見る」という選択肢はありませんでした。
 
 
そこで僕は、完全にアクションの世界に見切りを付けて、「自分は日本の芸能界でやっていきたいのか?」という質問を自分に投げかけることにしました。
 
 
その答えを、タイムリミットの残り1年半以内に見つける方針に切り替えました。
 
 
 
・・・つづく。
 
 
 
 

※このブログに読者登録をしていただくと、最新の記事を1日1回、メールでお届けします。読者登録はこちらをクリックしてください。
    ↓↓↓

 

 

From  師範代Shinya(新村真也)

英語の達人養成ジム 師範代)

※もくじは、こちら

自己紹介は、こちら

こちらですアップ

 

 

 

 

 

師範代Shinyaの書いた本

↓↓↓