【僕が「習い事」に感じた夢と希望:ダンス編11】

 
From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
 
※僕が24才の時にHIPHOPダンススクールに通い始めた頃の体験談の続きです。
 
 
ダンス仲間のY君とI君が、僕の歓迎会を開いてくれました。
 
 
I君のお父さんの経営する居酒屋に3人で集まって、歓迎会が始まりました。
 
 
始まってすぐに、僕はあるポイントに気付きました。
 
 
乾杯の飲み物がソフトドリンクなのです!
 
 
Y君とI君は中学2年生です。
 
 
彼らと一緒にいる限り、僕はお酒を飲む必要はありません。
 
 
これは僕にとって素晴らしいことでした!
 
 
当時はいつも職場の飲み会では、「乾杯のビール」からのスタートが恒例でした。(今もそうかもしれませんが)
 
 
でも僕は、体質的にお酒を飲むと激しい頭痛に襲われます。飲み会が全然楽しくないのです。
 
 
ムリして飲んでも、飲まなくても、ツライ経験をする。
 
 
しかも、周りはみんな楽しそうにしている・・・
 
 
この飲み会の雰囲気に、僕は当時はかなり苦労していました。
 
 
 

苦い経験

 
僕が最初に苦い経験をしたのは、18才で就職した鉄工場でした。
 
 
この会社では、年に1~2回ぐらい全社員参加の飲み会がありました。
 
 
オーナー社長が主催する飲み会で、全社員が強制参加なので、冠婚葬祭などのやむを得ない予定がない限りは、断れないルールになっていました。
 
 
そこでは、
 
 
「上司が注いだ酒を飲み干さなければ怒られる」
 
 
という風習がありました。顔を真っ赤した親方たちが、ビール瓶を片手に若手社員の前にフラフラ寄ってきて、ビールを注いでいきます。
 
 
そして、若手がその場でグラスを飲み干す姿を見届けます。
 
 
そこでお酒を断ろうものなら、
 
 
「おまえ、俺の注いだ酒が飲めないってのか?」
 
 
という、お決まりのセリフを、ケンカ腰で何度も浴びせかけてくるのです。
 
 
僕はこの言葉を何度も浴びるたびに、選択に迫られました。
 
 
・雰囲気が悪くなってでも、体調を優先するか?
 
・体調が悪くなってでも、雰囲気を優先するか?
 
 
で、いつも葛藤がありました。
 
 

職場が変わっても飲み会文化は同じ

 
これは、職場を変えても常にありました。
 
 
イトーヨーカードーに転職した時にも、この酒問題だけはついて回りました。
 
 
職場はとても良い人達で、仕事内容も気に入っていました。
 
 
でも、飲み会がけっこう頻繁にあり、みんなと仲が良いだけに断りづらい雰囲気もありました。
 
 
そして飲み会に参加するたびに、誰かしら僕に「今日ぐらい飲めば?」というプレッシャーをかけてきました。
 
 
さすがに、
 
 
「おまえ、俺の注いだ酒が飲めないってのか?」
 
 
なんて言ってくる人はいませんでしたが、なんだかんだで僕に絡んで来る人は常にいました。
 
 
相手:「何飲んでるの?あれ?ウーロン茶じゃん!明日休みだろ?今日ぐらいは飲んでもいいんじゃない?」
 
 
僕:「いや、今日ぐらいっていうか、別に飲みたいけど自粛してるわけじゃないんだよ!」
 
 
と、何度も説明しなければならないのがおっくうでした。
 
 

酒だけは強制する理由

 
僕はこの日本の飲み会風土がとても不思議でした。
 
 
お酒以外の趣味や嗜好であれば、他人に同じ行動を強制することはありません。
 
 
たとえば、ケーキが大好きな先輩が食事の席で僕に向かって、
 
 
「俺がケーキ食ってんのに、おまえは食わないのか?」
 
 
なんて突っかかってくることはありません。
 
 
でもなぜか、お酒だけは「その場にいる全員が飲まなければならない。断るやつは目上の人に対する尊敬がない」というジャッジが下されるのです。
 
 
僕はその理由が分かりませんでした。
 
 
今でもよく分かりません。
 
 
飲まない僕の勝手な想像ですが、お酒は中毒性があるので、飲んだ人には多少なりとも「罪悪感」が生まれる気がします。
 
 
人間は罪悪感を感じた時に、それを正当化するために色んな行動を取ります。
 
 
その中の1つが、「みんなでやれば怖くない」です。
 
 
特に日本文化ではその傾向が強いのかもしれません。
 
 
この「中毒性+罪悪感」が、僕が考える「お酒を人に強要する文化」が生まれた理由のような気がしています。
 
 

飲める人が活躍する場

 
飲み会の席では、お酒に強い人の独壇場です。
 
 
僕が経験した飲み会では、ふだんおとなしい人でも、お酒に強いと皆から一目置かれる傾向がありました。
 
 
一方で、お酒が飲めないと、その時間は苦痛でした。
 
 
みんなが飲みまくって騒いでいる間は、すみの方で小さくなっていなければなりません。
 
 
目立つと先輩や上司が寄ってきてお酒を注がれそうになるからです。
 
 
僕は本来の性格的には、人が集まる場所が好きで、注目を浴びるのが好きなタイプです。
 
 
後にプロマジシャンになって数百人の前のステージに立ったり、YouTubeで顔出し発信をし続けているのも、それが自分の性格に合っているからです。
 
 
そんな僕にとっては、飲み会で小さくなっておとなしくしなければならない数時間は、かなりのストレスでした。
 
 
「なぜ、酒が飲めるやつが偉いんだ?」
 
「なぜ、飲めないやつはイケてない烙印を押されるんだ?」
 
「酒なしで楽しく会話することはできないものなのか?」
 
 
僕はこの不公平感に、いつもテーブルの下で拳を握りしめながら耐えてきました。
 
 
お会計の時には、お酒を飲んでない僕も含めてみんなで割り勘になることが多いのも、不公平感を感じる理由の1つでした。
 
 
場の圧力に負けてお酒を飲んだことも数回ありましたが、飲み会が終わる頃には頭痛でグッタリ状態になり、翌日は朝起きれずに仕事に遅刻したこともありました。
 
そんなことを繰り返すうちに、僕は飲み会の時間がお金と人生のムダ遣いに思えてきました。
 
 
そして、たとえ人間関係を悪くしてでも、飲み会を断る回数を増やすようになっていきました。
 
 

天国

 
そんな経験を6年ほどしてきた僕にとっては、ダンス仲間のY君とI君との飲み会は天国でした!
 
 
相手は未成年なので、お酒を飲む理由がありません。
 
 
誰も僕に「飲まない理由」を聞いてきません。
 
 
このめちゃくちゃ快適な環境の中で、自分たちの大好きな「ダンスの話」で盛り上げれるのは、最高の気分でした。
 
 
僕はこれまで経験してきた飲み会(飲んでいないので、ただの「会」ですが)の中で、今回が一番楽しく感じました。
 
 
あぁ、これが本当の交流タイムだよなぁ・・・
 
 
と、感動しました。
 
 
・・・つづく。
 
 
 
 
 

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