3つ目のサルサダンススクールを見学に行った僕は、予想外の雰囲気に驚きました。
先生が若くて元気が良く、声が大きくてすごいエネルギーが伝わってきました。
さらに、いい加減な性格だと自分で言っていて、確かにそんな雰囲気が伝わってきます。
もしかして、先生はダンスだけではなく、南米の文化まで取り入れているのかもしれません。
レッスンが始まると、先生はすごく大きな声で指導を始めました。
音楽も大ボリュームの爆音で、先生の声もそれに負けないぐらい爆音です。
山の中のプレハブ小屋なので、音漏れを気にしなくて良いのかも知れません。
先生はレッスン前の宣言通り、体験レッスン中の僕のケアはほとんどしませんでした。
「分からないことがあったら、周りの人たちに聞いてね」
という言葉通り、僕は周りの人たちに聞いてみました。
みんな優しく教えてくれて、とても良い雰囲気です。
これまでに見学した2つのスクールと違って、僕と年齢が近そうな男性がクラスメイトに何人かいて、僕に男性用のステップを教えてくれました。
男女逆のステップ
僕はここで気付いたのですが、「ステップのやり方を教わるのは男性の方が良い」うことです。
サルサは男女向かい合って踊るペアダンスです。
向かい合って踊るためには、お互いのステップの順番が逆になります。
女性が前にステップした時には、男性は後ろにステップします。
男性が前にステップした時には、女性は後ろにステップします。
また、踊りながら常に手をつなぐのですが、その時の手の出し方も男女真逆です。
すべての動きが鏡映しのように真逆なのです。
これが、HIPHOPダンスとサルサの最大の違いです。
HIPHOPダンスは全員が同じ方向を向いて踊るので、全員の動きが同じです。
これまでの2つのスクールの体験レッスンでは、一緒にペアを組んだ女性たちが僕に色々教えてくれました。
でも、サルサでは男女で動きが真逆なので、
「え~と、男性は左からなんですよね。ということは・・・こうです。あ、間違えた、逆だ!こうですね。それで手は逆だから、え~と・・・」
というように、けっこう教えづらそうでした。
先生は教え慣れているので、男性女性ともに教えられますが、生徒同士(男女)で教え合うのは難しいと感じます。
やはり、男性生徒同士で教え合った方が効率が良さそうです。
今、体験レッスンを受けている3つ目のスクールは男性生徒が多く、先生も放任主義なので、僕が男性生徒に教えてもらいやすい環境だと気付きました。
部活のようなノリ
先生と生徒との距離が近くて、部活のようなノリです。
レッスン中にも黙々と練習するのではなく、みんな声が出ています。
先生に質問したり、生徒同士がおしゃべりしたりする雰囲気です。
これはおそらく、先生のキャラと生徒の年齢層の違いだと思います。
他の2つのスクールは、「大人のレッスン」という感じです。
しっとり静かに練習したい場合には、向いていると思います。
今のスクールは、先生や生徒同士でコミュニケーションを取りながら、ワイワイやりたい人に向いています。
僕は性格的にもワイワイ派なので、年齢が近い人たちに混じってコミュニケーションを取りながら学べるこの環境が、とても気に入りました。
レッスン時間は楽しくて、あっという間に過ぎていきました。
レッスンが終わる頃には、僕はこのスクールに通うことを決意していました。
このスクールに通うことで、新たな世界が開ける気がしたのです。
それまで僕が楽しんできたHIPHOPダンスの世界は、生徒が10代前半~後半の人たちが中心でした。
年の離れたY君やウッチーと交流するのが、楽しくてたまりませんでした。
でも、仲の良いメンバーはみんな地元を離れて新しいステージに行ってしまったので、ちょっと寂しさを感じていました。
20代後半になっていた当時の僕には、サルサダンスは新しく入っていくのに最適な場所でした。
僕は、また新しいコミュニティーが見つかったと感じて、ワクワクしてきました。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
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