From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕が24才の時にHIPHOPダンススクールに通い始めた頃の体験談の続きです。
僕とY君は、夏祭りのダンス発表会に向けて、レッスン日以外にも2人で独自に練習し始めました。
僕はジーンズショップの店長だったので、休みは平日でした。
そこで、Y君が学校から帰ってきたタイミングで、2人で集合して練習することにしました。
最初は僕がY君の家に行くことになりました。
Y君の両親は共働きで夜遅いということで、家にはY君とY君の妹(小学生)しかいませんでした。
Y君の部屋に僕が入ると、妹が好奇心いっぱいの表情で僕らの様子を覗いてきましたが、Y君は素早く追い払いました。
Y君:「俺が友達を連れて来ると、すぐ仲間に入ろうとするんですよ!」
僕:「なんか追い払われて可哀想だな。俺は構わないよ。一緒にダンス練習するのもアリじゃん?」
Y君:「いや、僕が集中できないんでダメです!」
その後も、妹はことあるごとに理由をつけてY君の部屋を覗きに来ました。
そのたびに、Y君は追い払っていました。
僕はこの兄妹のやりとりを見て、自分の弟の小さい頃を思い出しました。
弟も、同じような感じで、僕が友達を家に連れて来ると、仲間に入りたがりました。
僕の場合は一緒に遊びました。
同じように、僕も弟の友達が来た時には、混じって一緒に遊びました。
ただ、それは僕ら兄弟が男同士で、遊ぶ内容が同じだったからうまくいったのかもしれません。
兄妹だと、男女で興味の対象が違うので、うまくいかないのかもしれない、と思いました。
HIPHOPダンスビデオ
僕とY君は、Y君の部屋でダンスの練習をすることにしました。
Y君:「ぜひ新村さんに見せたいビデオがあります!HIPHOPダンスのレクチャービデオです!」
僕:「え?そんなのあるの?知らなかった!!」
Y君:「通販で見つけて、お金貯めて買いました!まだ届いたばっかなんで、僕もちょっとしか見てないんですが、良さそうですよ!」
僕はそれを聞いて、一気にテンションが上がりました。
今でこそ、YouTubeで「HIPHOPダンス」と検索すると、たくさんのレクチャー動画が無料で見れます。
でも当時は、動画といえばテレビかビデオ(DVD & VHS)ぐらいしか選択肢がありませんでした。
ちなみに、DVDプレーヤーもまだ価格が高かった気がします。
ツタヤのレンタルビデオでは、VHSのカセットテープが8割以上でした。
そして、テレビでもHIPHOPダンスのレクチャー番組などはやっていませんでした。
ツタヤにもHIPHOPダンスのレンタルビデオはありませんでした。
当時はまだ日本ではアンダーグラウンドな文化だったので、僕はHIPHOPダンスのレクチャービデオなんてないだろう、と思っていました。
それが今、Y君の手の中にあるのです!!
Y君は、大きなVHSのカセットテープをデッキに差し込みました。
ギュイーン・・・と音を立てて、ビデオデッキがテープを読み込み始めました。
カッコいい映像
Y君が再生ボタンを押すと、テレビ画面にオープニングの画面が流れ始めました。
カッコいいHIPHOPミュージックが流れて、数人の人達がカッコよくダンスを踊っているスローモーション映像が流れ始めました。
僕:「おぉ!カッコいい!!これは良さそうだ!!」
Y君:「良いですよ!!マジで!!」
オープニングが終わると、デモンストレーションのダンス映像が流れ始めました。
真ん中に先生っぽい中年男性がいて、その周りに数人の若い弟子っぽい男性達がいます。
カッコいい音楽に合わせて、全員息がピッタリ合ったダンスで、30秒ぐらいの振りを披露しました。
僕:「うぉぉ~!これは!!鳥肌が立ってきた!!」
Y君:「やばいっすよね!」
僕:「え?この振りのやり方を教えてもらえるの?」
Y君:「そうなんです!」
僕:「それ最高じゃん!!」
僕はいてもたってもいられなくなり、立ち上がってレクチャーが始まるのを待ちました。
Y君も立ち上がりました。
基礎のレクチャー
先生のダンスレクチャー動画は、とても丁寧でした。
先生は年齢的にもキャリアが長そうなので、かなり教え慣れているな、という印象でした。
ビデオの中では、「基礎の基礎の部分」からレクチャーしていました。
・リズムの取り方の基本(アップ&ダウン)
・ステップの種類と名前
・難しいステップを分解してゆっくり練習する方法
などを、体系的に教えてくれました。
これらはどれも、僕が今まで受けたダンスレッスンでは教えてもらえませんでした。
というのも、ダンススクールでのレッスンは基本的に「常連の生徒たち」に合わせて行われるからです。
一般のダンススクールは専門学校などと違って、入学時期が決まっているわけではないので、みんな一斉にスタートするわけではありません。
毎月新しいメンバーが入るたびに、また基礎練習に戻っていては、いつまでたっても先へ進めません。
そこで先生たちは、基本的に一番古い生徒たちを基準に、新しいことを教えるスタイルを取ることが多いです。
そうなると、僕のような新参者は、よく分からないまま、ただ表面上の動きをマネするだけになってしまいます。
実際、今まではずっとそうでした。
でも、こういうレクチャービデオなら、今の自分のレベルに合わせたレッスンを受けることができるのです。
僕は、「今の自分にはこのビデオのレクチャーの方がいいかも!!」と思いました。
ビデオを見ながら、これまで何となくボヤッとしていたものが、どんどんクリアに見えていくような感覚になりました。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
※もくじは、こちら
自己紹介は、こちら
グループで練習する習い事って、新参者やレベルに付いて行かれないと、劣等感だったり、つまらなくなって、
止めてしまう人もいると思います。でもShinya さんのブログを読んで、教える方も一人一人に教える時間も無いし大変なのだろうなと思いました。Shinya さんがビデオを観て進化する次のブログが楽しみです。
そうですよね。
劣等感があると、なかなかツラいですよね。
ダンスというジャンルも良かったのかもしれません。
日本人は「ダンスができないとイケてない」みたいな文化はないですからね(笑)
ありがとうございます!
ビデオ効果の進化の流れを書き綴っていきます!