From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回の記事では、「英語ほど高い結果が求められる習いごとは珍しい」というお話をしました。
たとえ趣味で始めた英会話でさえも、周りの人達に知れると、「ペラペラになること」を求められます。
初対面の人からは、
「へぇ~英会話をやってるんですか!じゃあ、ペラペラなんですか?」
と聞かれます。
身近な人達にバレると、
「本当にペラペラになれるの?」
とプレッシャーをかけられます。
この現象は、他の習いごとでは起こりません。
僕は空手道場に通っている時に、周りの人達(空手をやっていない人達)から、
「へぇ~空手やってるんだ。で、いつ黒帯を取れるの?」
「いつK-1に出場するの?」
「いつまでに師範になれるの?」
などと聞かれたことは一切ありませんでした。
ダンススクールに通っていた時にも、
「で、いつまでにプロダンサーになるの?」
なんて聞かれたことはありませんでした。
でも、なぜか英語だけは、
「へぇ~英語やってるんですか。じゃあ、ペラペラですか?」
と聞かれることが多くありました。
ちなみにこれは、今でもそうです。
初対面の人に僕の職業を話すと、9割以上の確率で、
「ペラペラですか?」
と聞かれます。
面倒なので「はい、ペラペラです」と答えていますが、本当のところは、
「真のペラペラ状態なんて、一生かけて探求していく超ハイレベルな世界なんだけどな・・・」
というのが本音です。
日本人が想像している「英語ペラペラ状態」というのは、TOEIC900点や英検1級のレベルをはるかに超えた世界です。
さらに言うと、僕は「英語を教えるプロ」であって、「英語を使うプロ」ではありません。
同じジャンルであっても、それを教えるスキルと、使うスキルは別物です。
野球の名プレーヤーが、必ずしも野球の名監督になれるわけではないのと同じです。
でも、そんなことをいちいち説明するのは面倒なので、「はい、ペラペラですよ!」と答えています。
なぜハードルが上がるのか?
なぜ、英語学習だけはそんなに高いハードルを周りから設定されるのでしょうか?
それは、僕は英語学習(言語学習)というジャンルの「あいまいさ」にあると思っています。
・何がどうなったら、「英語を身につけた」と言えるのか?の基準
・どういう流れで英語力が上がるのか?の具体的なステップ
この2つがとてもあいまいです。
一応、日本にはTOEICと英検というメジャーな2大テストがあります。
でも、テストにはいつも否定的な意見があります。
「TOEICの点数が高いからといってペラペラとは限らない」
「英検1級を取ってもペラペラではない。それはあくまで出発点に過ぎない」
などなど。
それは確かに部分的に当たっているのですが、
「じゃあ、何がどうなったらペラペラ認定されるのか?その基準は?」
と聞かれたら、まだ明確な答えがない状態です。
「ペラペラ」という言葉の魔力
僕はこの「ペラペラ」という言葉が、日本人の英語学習のジャマをしているような気がしています。
・ペラペラじゃない=英語が話せない状態
・ペラペラ=英語が流ちょうに話せる状態
という極端な2択をイメージさせます。
本当はほとんどの英語学習者が、どちらでもない中間に位置しています。
・相手の言っていることはそこそこ聞き取れるようになってきたけど、自分が話す時に単語だけ並べる感じになってしまう・・・
・英作文のスピードは上がってきたけど、リスニングが苦手で、相手に聞かれた内容が聞き取れないから、答えられない・・・
とか、そういう状態にある人がほとんどです。
でも、多くの日本人の中にある認識が、
・ペラペラじゃない=英語が身に付いていない
・ペラペラ状態=英語が身に付いている
という風になってしまっています。
だから、周りの人から
「英語やっているんですか!じゃあ、ペラペラですか?」
と聞かれやすいし、
「ええ!私ペラペラです!」
「まだペラペラではないですが、2年後にはペラペラになる予定です。」
という風には答えにくいのです。
英語ペラペラ状態って?
そもそも英語ペラペラな状態ってどういう状態?
と聞かれたら、おそらくイメージとして浮かぶのは、
「外国人と楽しくジョークをなどを言い合ったりしながら、おしゃべりすること」
「相手の言っていることが100%聞き取れて、自分の話す英語も100%聞き取ってもらえる状態」
「自分が英語を話すときに、一度もつかえずに、間も置かずに、スラスラと英語が口から出てくる状態」
という感じの人が多いのではないでしょうか?
でも、僕自身が現在進行形で経験している感覚としては、
「たまにペラペラ状態になることもあるし、ならないこともある」
ということです。
・・・つづく。
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