from 師範代Shinya
(→前回のつづき)(→この記事のシリーズを1話目から読む)
この本は、単に受け身の力をアップするだけではなく、自分で意見を発信したり、相手に質問を投げかけて議論する力を養う作りになっています。
そのため、左側のページ(日本語訳のあるページ)には、毎ユニットごとに、英文のテーマに沿った質問が用意されています。
たとえば、ファスト・ファッションのテーマであれば、
Do you by fast fashion? Why, or Why not?
(あなたはファストファッションを購入していますか?なぜですか?)
というフレーズが載っています。
シンプルなので、英会話レッスンでも使えるし、自分ひとりで自分の意見を考えるのにも使えます。
ひとり言で「Yes, I do. I love UNIQLO because ~」といった感じで、自分のことを英語でつぶやいてみるだけでも、思考力の強化に役立ちます。
そして、先ほど読んだ英語の記事=「世界で生産される服の85%が毎年ゴミとして捨てられている」という事実に対して、自分がどう感じるか?も英語でつぶやいてみると、さらに良いと思います。
英会話で使える便利フレーズ
さらに、毎ユニットの左ページの一番下には、本文の中で使われていた「会話で使える便利フレーズ」をピックアップして深掘り解説しています。
たとえば本文の中に、
Q:What percentage of clothing manufactured in the world is thrown into the garbage every year?
(世界で生産される衣料品のうち、1年間にゴミとして捨てられる割合はどれくらいですか?)
という文章があります。
その中から、
What percentage of ~?
(~の割合は?)
という表現に注目して、左側のページで取り上げられています。
何かの割合を聞くときには、このフレーズから始めれば、色んなバリエーションで使えそうです。
さらに、自分がこの質問をされた時に答えるときの便利フレーズも載っています。
↓↓↓
A: I would say about 85 percent.
(85%くらいからな。)
この I would say about~という言い回しは、自信がない時に推測として使う言葉ですが、僕ら日本人にはポッと口から出て来ないですよね。
こういう、英会話で使える「言えそうで言えない、自然な言い回し」が載っているところが良いです。
そんなに堅い言い回しではないので、日常会話でも使いやすいです。
各章には「テーマ単語まとめ」がある
5つの章の最後には、テーマ単語のまとめがあります。
これが、かなり便利です。
本文の中で使われた単語だけではなく、「このテーマで話す時に必要になりそうな英単語」がまとめて載っています。
自分の言葉で意見を言おうと思った時に、必ず「あれ?これって英語で何て言うんだろう?」という疑問ポイントが出てくるはずです。
その時に、辞書やネットの翻訳機能を使って調べることが多いと思います。
ただ、環境問題の英単語の場合、辞書や翻訳機能では直訳になってしまうことが多いです。
「一応、言いたいことは通じるけど、この業界ではそういう言い回しはしない」
というような専門用語というのは、どの業界にも必ずあると思います。
たとえば、この本のまとめフレーズのコーナーに収録されている、
・使い捨てプラスチック
・プラスチックごみ
・使い捨て容器
といった表現は、英語でどの単語を組み合わせれば良いのか?迷います。
辞書で調べると、
使い捨て=disposable
ごみ=garbage, trash
などが優先的に出てくると思います。
でも、この本のフレーズコーナーを見ると、
・使い捨てプラスチック= single-use plastic (1回だけ使われるプラスチック)
・プラスチックごみ = plastic litter
・使い捨て容器 = disposable container
という表現が載っています。
特に、1つ目の使い捨てプラスチックが、single-use plastic になるというのは、知らないと使えません。
素材の時には single-use になり、製品になって「容器」に使うときには、disposable になる、というのは、ネット翻訳や辞書だけでは、さすがにたどりつけない部分だと思います。
また、プラスチックごみも、litter という言葉は、なかなか出て来ないでしょう。
このまとめフレーズのページは、読んでいて「へぇ~この組み合わせで表現するのか!」と、目からウロコの発見が多いです。
「これ、言えそうで言えないよなぁ~」と、読んでいるだけでも楽しくなってくるフレーズが満載です。
英語で環境問題を語るハードルを下げる本
以上、6回に渡って、新刊本「英単語Issue 環境編800」をレビューしてきました。
この本は、日本人にとって環境問題を英語で語るハードルを下げてくれる本です。
①環境問題を身近に感じさせる投げかけ(日本語文)
↓↓↓
②やさしめの構文で環境問題を英語で語る本文
↓↓↓
③本文を読んだ後に、自分の意見を考えさせられる質問文
↓↓↓
④本文の中で使われている便利フレーズの使い方
↓↓↓
⑤テーマごとの英単語まとめ
という順番で読むことで、自然と環境問題に対する意識が芽生えて、しかも英語で話すことが身近に感じられるようになる。
そんな本だと思います。
もしあなたが、環境問題に興味がなかったとしても、この本をきっかけに興味がわくかもしれません。
そして、環境問題が英語で語れるようになれば、英検2級、準1級、さらには1級の面接試験でも役立つ思考力&英語力が手に入るでしょう。
一度、アマゾンや本屋さんでチェックしてみる価値はあると思います。
英単語Issue レビュー(完) (→この記事のシリーズを1話目から読む)
————————————–
—————————————
※このブログに読者登録をしていただくと、最新の記事を1日1回、メールでお届けします。読者登録はこちらをクリックしてください。
↓↓↓
From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
※もくじは、こちら
自己紹介は、こちら
コメントを残す