From 師範代Shinya(新村真也)
(最近行ってきたカリブ海クールズ10日間の旅での体験談のシェアの続きです。)
(→前回のつづき)
僕らが乗ったクルーズ船は、アメリカの船会社「ロイヤル・カリビアン社」が去年作ったばかりの巨大客船、「ハーモニー・オブ・ザ・シーズ号」という船でした。
乗組員だけでも2,500人以上いるそうで、たしかに船内にはたくさんのスタッフがいました。
何か分からないことがあったら、「スタッフはどこだ?」と探す必要がないくらい、数メートルおきにスタッフがいるのです。
レストランの人、バーの人、プールの監視人、プールでタオルを貸し出す人、お店の人はもちろん、客室エリアにも、常にルームサービスの人や階段の手すりを拭く係の人などがいます。
そして、誰もがフレンドリーです。
みんな、目が合うと「Hi!」と声をかけてきてくれます。
スタッフの話す英語
そして、僕が驚いたのは、ほとんどのスタッフの話す英語が「第二言語」だということでした。
ネイティブかどうかは、少し話していれば分かります。
どのスタッフも、けっこう母国語なまりがあります。
出身国を聞くと、ヨーロッパ系の国や南米系の国の人たちが多いようでした。
最も多いのは、スペイン語圏のスタッフでした。
なので、スタッフの中にはスペイン語なまりがキツい英語を話す人が多いです。(メキシコよりは通じやすかったです)
サービスカウンター
僕は今回、分からないことがあったら、すぐにスタッフをつかまえて聞くようにしていました。その方が自分で調べるより早いからです。
その実感値としては、全スタッフの約8割以上がスペイン語なまりのある英語を話していました。
特に、サービスカウンターでは、その傾向が強く見られました。
サービスカウンターは、落とし物や途中下船など、あらゆる手続きをしてくれるところです。
いつも長蛇の列があるのですが、ここはなんと24時間ずっと営業しています。
僕も途中下船の手続きや、落とし物を捜す時にサービスカウンターを利用したのですが、スタッフはアジア系の人と南米系の人がほとんどでした。
僕の対応をしてくれた人は、メキシコ人女性でした。手続きを待っている間にカウンター越しに雑談をする時間があったので、いろいろ聞いてみたのですが、
「この船で働くためには、英語とスペイン語がしゃべれることが必須条件」
だと言っていました。
お客さんにスペイン語圏の人が多いので、スタッフの人事採用にもそういう規定があるらしいです。
たしかに、船内ですれ違う人たちは、スペイン語で話している率が高いです。
たしかに、船内のレストランのウェイターさんたちの英語も、かなりなまりがキツくて聞き取れないことが多くありました。
ここでは、どちらかというと、「ネイティブっぽいキレイな英語を話せること」よりも、「スペイン語と英語の両方を話せること=バイリンガルであること」に価値が置かれているような気がします。
それが、こういった観光業のような国際的なビジネスで求められる言語スキルなのかもしれません。
ネイティブは若者
この船で働いているスタッフでネイティブ(たぶんアメリカ人)は、若い人の比率が高いように感じました。
具体的には、プールなどの屋外アクティビティーのサポートスタッフです。
やはり、炎天下で一日中立ち続けるような体力を必要とするスポーツアクティビティーには、若さが必要なのでしょう。
10代後半~20代前半の男女のスタッフがアメリカ人ぽい感じでした。
そして、彼らの話す英語は、またこれが聞き取りにくいのです!
ものすごいぞんざいな発音をするし、めっちゃ早口です。
そして、文章を最後まで言いません。
でも僕は、分からない部分は何度も聞き返しながら、しっかり確認しました。
何度も聞き返すと、「チッ!」みたいな面倒そうな態度を取られることもありましたが、気にせずガンガン聞き返しました。
日本の常識は通用しない
日本だとお客さん側は、
「こっちは金払ってるんだから、ちゃんとしたサービスを受けるのが当たり前!」
みたいな価値観になりますが、ここは海外。
日本の常識は通用しません。海外では、お客さんとスタッフの立場は「対等」です。上下関係はまったくありません。
なので、お客さんの立場になっても受け身ではなく、
「こっちはお金払ってるんだから、納得いくサービスを受けられるまで何度も交渉しながら戦ってやるぜ!」
という覚悟が必要です。
僕は今回の船上では、かなりそういう場面に遭遇しました。
レストラン、プール、自分たちの部屋、ギフトショップ、ショーの劇場など、あらゆるところで積極的な交渉が必要になりました。
もしここで、僕が英語がまったくできなかったら・・・と思うと、ゾッとします。
きっとかなり不便な滞在期間になっていたような気がします。
今回の旅行の中でも、一番英語での交渉力が要求される場面がありました。
次回はそれをお伝えします。
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