【「向いていない」と「やり方が合っていない」は違う】

英語の勉強を続けていると、ふとこんな気持ちになることがあります。

「毎日勉強しているのに、全然覚えられない。」

「他の人はどんどん上達しているのに、自分だけ遅れている気がする。」

そんな時に、つい考えてしまうのが、「自分は英語に向いていないのかもしれない」ということです。

でも、僕は英語を教えてきた経験から、「英語に向いていない」と感じている人の中には、単純に「今の勉強のやり方が自分に合っていないだけ」というケースもけっこうあるんじゃないかと思っています。

この2つは似ているようで、かなり違います。

 うまくいかない原因を、自分の能力だと思ってしまう

たとえば、仮にあなたが英単語の暗記が苦手だったとします。

単語帳を買って、毎日30分ずつ覚えようと頑張っているのに、翌日には半分以上忘れている。

それが何日も続くと、「自分は暗記力が弱いんだな」と感じるかもしれません。

さらに、ネットで「この単語帳を1ヶ月で全部覚えました!」という人を見かけると、ますます自信がなくなってしまいます。

でも、ちょっと考えてみてください。

あなたが試したのは、「単語帳を使って、毎日30分ずつ覚える」という方法だけかもしれません。

単語を音読しながら覚える方法や、例文の中で覚える方法を試したら、意外とスムーズに頭に入る可能性もあります。

あるいは、1日に覚える単語数を減らして、その代わり復習回数を増やしたら、記憶に残りやすくなるかもしれません。

それなのに、最初に試した方法がうまくいかなかっただけで、「自分には暗記の才能がない」と判断してしまうのは、ちょっと早い気がします。

 自分のレベルに合っていない教材を選んでいる可能性

僕自身、以前初めてDUO3.0という英単語帳を見た時に、例文がものすごく難しく感じたことがあります。

DUO3.0は、重要な英単語や熟語を凝縮した例文で覚えていく教材です。

今では僕のお気に入りの教材の1つですが、初めて見た当時は、英文の意味を理解するだけでも大変でした。

もしあの時、「こんな有名な単語帳すら理解できないなんて、自分は英語に向いていないんだ」と考えていたら、どうなっていたでしょうか?

でも、実際にはDUO3.0が難しく感じることと、英語そのものに向いているかどうかは、別の話です。

たとえば、中学英語の基礎がまだあやふやな段階で、いきなり英検準1級レベルの長文読解問題集に取り組んだら、ほとんど理解できなくても不思議ではありません。

その場合、必要なのは「もっと根性を出して難しい英文を読むこと」ではなく、いったん自分のレベルに合った教材に戻ることかもしれません。

英語教材は、難しいものに取り組むほど力が付くとは限らないんですよね。

 人気の勉強法が、自分にも合うとは限らない

英語学習の世界には、さまざまな勉強法があります。

たとえば、シャドーイング。

英語の音声を聞きながら、少し遅れてマネして発音するトレーニングです。

リスニング力アップに効果的な方法としてよく紹介されますし、僕も良いトレーニングだと思っています。

ただ、英語の音声を聞き取るのがまだ難しい人にとっては、シャドーイングの負荷が高すぎることがあります。

音声についていくだけで精一杯になり、何を話しているのか分からないまま、ただ口を動かして終わってしまう。

そんな状態が続けば、「自分にはリスニングの才能がないのかな」と思ってしまうかもしれません。

でも、その人が先にスクリプトを見ながら音読練習をして、英文の意味と音を頭に入れてからシャドーイングに取り組んだら、どうでしょうか?

同じシャドーイングでも、感じる難しさが変わると思います。

これは勉強法の優劣というより、取り組む順番の問題です。

他の人に効果があった方法でも、今の自分に合うとは限りません。

 「続けるべきか、変えるべきか」の判断は難しい

ここで、1つやっかいな問題があります。

それは、「うまくいかないからといって、すぐに勉強法を変えればいいわけでもない」ということです。

どんなに自分に合った方法でも、始めたばかりの頃はなかなか成果が出ないことがあります。

たとえば、英語の音読を始めて3日目に、「全然スラスラ読めるようにならない。この方法は自分に合っていないんだ」と判断してしまうのは、さすがに早すぎる気がします。

英語のトレーニングには、ある程度の反復が必要だからです。

では、どう判断すればいいのでしょうか?

僕だったら、まず「何がうまくいっていないのか?」を具体的に考えます。

単語を覚えても翌日には忘れてしまうのであれば、復習のタイミングを変えてみる。

音読が難しすぎるのであれば、英文のレベルを少し下げてみる。

リスニングで音声についていけないのであれば、再生スピードを落としてみる。

いきなり教材や勉強法を丸ごと変えるのではなく、今のやり方の一部分だけを変えてみるんです。

それで以前より取り組みやすくなったり、少しでも手応えが出てきたりしたら、そこにヒントがあるかもしれません。

逆に、いろいろ工夫しても苦痛が大きいのであれば、思い切って別の勉強法を試してみるのもアリだと思います。

 英語に向いているかどうかは、簡単には分からない

僕は英語がほとんどできない状態から勉強を始めて、英検1級やTOEIC975点を取るところまで来ました。

もちろん、ここまで勉強を続けてこられたのは、英語そのものに興味があったからだと思います。

でも、最初から自分の英語学習が順調だったわけではありません。

英語を勉強していても、覚えたはずの単語が出てこなかったり、ネイティブの英語が聞き取れなかったりすることはあります。

そんな時に、「自分には英語の才能がない」と考えてしまうと、それ以上試す気力がなくなってしまいそうです。

それよりも、「今やっている方法のどこかを変えたら、もう少しうまくいくかな?」と考える方が、僕にはしっくりきます。

ただし、何でもかんでも勉強法のせいにするのも違うと思います。

単純に勉強量が足りない場合もあるでしょうし、まだ成果が出るまでの時間が足りていないだけかもしれません。

それも含めて、いろいろ試しながら自分に合う勉強のやり方を探していくしかないんでしょうね。

少なくとも、たった1つの教材や勉強法がうまくいかなかっただけで、「自分は英語に向いていない」と結論を出す必要はないと僕は思います。

P.S.

もし今、英語を勉強していて「なかなか成果が出ない」「今のやり方が自分に合っているのか分からない」と感じているなら、少し違う角度から英語に触れてみるのも面白いと思います。

僕がこれまで作ってきた無料ビデオ講座の中から、12種類をまとめたライブラリーを用意しました。

英文法や英単語の覚え方、スピーキングやリスニングのトレーニングなど、いろいろなテーマを扱っています。

今まで試したことのない勉強法に出会うきっかけになれば嬉しいです。

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