【世界の人々の前でマジックショー!】

 
From  師範代Shinya(新村真也)
 
 
先日、僕が毎年参加して「マジックショー」をやらせていただいている国際イベント、
 
「日本語スピーチフェスティバル」
 
の10周年記念大会に参加させていただきました!!
 

参加者は、アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスなどの英語圏に加えて、インド、フィリピン、インドネシア、ブラジル、ペルー、中国、などなど・・・国際色豊かなメンバーです。
 
日頃から「日本語教室」に通って日本語を勉強している人たちが、日本語でのスピーチを披露する、というものです。
 
僕は毎年、弟と一緒にこのイベントに参加して、兄弟でマジックショーを披露しています。
 

みなさん、毎年ものすごい大きなリアクションで盛り上がりますが、今回はおそらくこの10年で一番の盛り上がりでした!!
 

今回も、手加減は一切無しの、200%フルパワー演技で行かせていただきました!
   
クライマックスはニイムの新作、人体浮揚!!
会場の中から選んだお客さんの身体を空中に浮かせる、というものです。
 
マジックの中ではお決まりのものですが、実際に目の前で見たことのある人は少ないので、見た人はみんな驚きます!
 
 
会場からは、悲鳴と拍手、歓声が混じって、最後はスタンディングオベーションをいただきました!!
 
客席の中には、驚きと感動のあまり、涙を流している方もいたほどです!
 
 

10年間の歴史

 僕のマジシャンとしての歴史は、この日本語スピーチコンテストの歴史と共にある、と言っても過言ではありません。
 
代表の夏さんは、キャリアの長いベテラン日本語教師です。
 

僕と夏さんが出会ったのは、今から10年前の春頃でした。
 
当時、僕が通っていた英会話スクールのクラス担任の先生のオーストラリア人女性「サラ」が、夏さんの日本語教室に通っていました。
 
ある日、僕はサラに誘われて、一緒に夏さんの日本語教室のクラスに参加しました。
 
クラスには、10人くらいの多国籍の外国人の生徒さんたちが集まって、日本語を話す練習をしていました。
 
 
 

ネイティブ=教えられるわけじゃない?!

 そこで僕は、驚きの発見がありました!!それまで僕は、自分は「日本語のネイティブ」だから、外国人の生徒に日本語を教えることなど楽勝だと思っていました。
 
ところが・・・
 
実際に夏さんのレッスンを受けながら、僕は外国人の生徒さんたちの質問に答えられないことに気づきました!
 
たとえば、数字の数え方。
 
1、2、3、4、5
 
は、ふつうに読めば、「いち、に、さん、し、ご」です。
 
でも、モノの数を数えるときには、
 
「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ」
 
と発音します。
 
日付になると、
 
「ついたち、ふつか、みっか、よっか、いつか」
 
と発音します。
 
これって、日本人にはふうつにできますが、日本語学習者に、
 
「1は、どういう時に読み方が変わるのですか?」
 
「読み方が変わる時のルールを教えてください。」
 
と言われても、まったく説明できません!!
 
「そう言うから言う」
 
としか説明できないのです。
 
これでは、日本語を体系的に教えることはできません。
 
 
 

目からウロコのレッスン内容!

でも、先生の夏さんは、レッスンの中でその法則を見事に説明していました。
 
そのとき、僕は目からウロコが落ちまくっていました。たぶん、あの中クラスにいた中で、一番日本語の文法の勉強になったのは、僕かもしれません。
 
 
 

シンヤ君としゃべってみよう!のコーナー

最後にレッスンの仕上げとして、「シンヤ君としゃべってみよう!のコーナー」がありました。
 
僕に向かって、外国人のクラスメイトたちが、次々に日本語で質問してくるのです。
 
これは、おもしろい経験でした。
 
「あなたは、どこの出身ですか?」
 
「あなたの仕事は何ですか?」
 
「あなたの好きな季節は何ですか?」
 
など、みんなひとつずつ僕に質問してきました。僕は、その質問にひとつずつ丁寧に答えていきました。
 
やりながら僕は、
 
「そうか!英会話スクールのネイティブの先生は、こういう気分なのか!」
 
と思いました。ふだんとは逆の立場で、「ネイティブの先生の感覚」を疑似体験をすることができたのです。
 
この時の経験は、その翌年自分が英会話スクールの講師になった時にすごく役立ちました!
 
日本語が正しく使えるからといって、日本語の文法や単語を教えられるわけではない、ということを、僕は身を持って思い知りました。
 
 

マジックを披露

シンヤ君に質問してみよう!コーナーが終わると、僕は、クラスに参加させてくれたお礼に、マジックをみんなに見せることにしました。
 
 
そこで僕が見せたマジックは、トランプやコインなどを使った、目の前で見せる「クロースアップマジック」というジャンルでした。
 

そしたら、メチャクチャ受けました!
 

みんなドッカン!!と大きなリアクションをもらえました。
(写真は、今年のスピーチフェスティバルのものです)
 
日本人にはない大きな声と表情でリアクションを見せてくれたのがうれしくて、僕はそこで次々と持ちネタを披露していきました。
 
すると、先生の夏さんが僕に言いました。
 
「よかったら、こんどスピーチフェスティバルのステージでマジックやってくれない?」
 
「え?いいんですか?もちろんです!」
 
と僕は答えました。
 
でも、大きなステージでは、小さなトランプやコインを使ったマジックは見えません。
 
大きなステージには、そのサイズに合った道具を使うマジックネタが必要です。
 
当時はまだ、ステージマジックの持ちネタがほとんどなかった僕は、すでにステージマジックをやっていた弟のニイムと組んで、初めてのステージマジックを練習しました。
 
そして数ヶ月後の日本語スピーチコンテストで、
 
「兄弟マジシャン:ニイム&シンヤ」
 
として、初めてのステージに立ちました。そこに集まったお客さんは、100人くらいいたと思います。
 
そこで披露したステージマジックは、大ウケ!!でした。クロースアップマジックのときに味わった、「みんながドッカン!と驚いて喜ぶ」光景を、何倍にもしたような大きなリアクションが、会場全体から返ってきました!!
 
 
世界中の国々から集まった人たちが、一緒になって同じタイミングで驚き、声を上げる・・・そんな光景を見て僕は、マジックショーというものが、言葉や文化を越えて世界に通用することを知りました。
 
僕らのショーが終わったとき、地鳴りのような声援と拍手に包まれました!!
 
そのあまりのリアクションに、こっちが驚いてしまい、しばらく動けなくなったほどです。
 
そして、ショーの最後に、夏さんが僕らに封筒に入った現金5,000円を手渡してくれました。
 
「あなたたちのマジック演技は、お金を払う価値がある」
 
と言ってくれたのです!!
 
このときの封筒の感触は、今でも忘れません。
 
この時が、僕らニイム&シンヤが初めて「プロマジシャン」として認められた瞬間でした。
 
「世界中の人たちから絶賛されて、しかもお金までもらえた。」
 
この経験が、僕らに大きな自信を与えてくれました。
 
 
 

好きなことでお金をもらう

もちろん、その時いただいたギャラは交通費程度でしたが、それまでサラリーマンしか経験してこなかった僕にとっては、初めて「好きなことでお金をもらう」という体験になりました。
 
これがきっかけとなり、僕の中で「お金を稼ぐ=会社員として給料をもらう」という常識のメンタルブロックが外れました。
 
金額の大小は関係ありません。大事なのは、最初の第一歩を踏み出した、ということでした。
 
 

毎年恒例のイベントに!

その後は、毎年の日本語スピーチフェスティバルでは、「ニイム&シンヤのマジックショー」が、恒例行事になりました。
 
ときには新聞記者の人が来て取材をしていきました。後日、僕がマジック演技をしているシーンが地元の静岡新聞に載ったりしたとこもありました。
 
 
 

グレードアップ!

そこからというもの、僕たち兄弟は、毎年の日本語スピーチコンテストでは、「新しいネタを披露する」ことをテーマに、ステージマジックの道具を増やしながら、マジックのスキルを磨いていきました。
 
しばらくした頃、当時会場になっていた東部パレットの事務局長をしていた野村さんという方が、僕たち兄弟を、近隣の市の観光課の方々に「プロマジシャン」として売り込んでくれました。
 
すると・・・
 
公共施設のお祭りやイベント主催者の方々から次々と声がかかるようになり、僕らのマジックのフィールドはどんどん広がっていきました!
 
ひとつの場所でマジックショーをやると、その会場にいた人が声をかけてくれて、
 
「ぜひ、うちの会社の忘年会でショーをやってくれませんか?」
 
「こんど、結婚式にゲストへのサプライズで呼びたいんですが、来ていただけますか?」
 
といった感じで、芋づる式にどんどんショーの依頼が舞い込みました。
 
 
 

一緒に成長

以上が、ニイム&シンヤのこの10年間の歴史です。
 
「日本語スピーチフェスティバル」と、「ニイム&シンヤのマジックショー」は、切っても切れない関係にあります。
 
この10年間、まさに「育ててもらいながら、一緒に進化してきた」ような感じです。
 
今のニイム&シンヤがあるのは、日本語スピーチフェスティバルのおかげです。
 
一緒にこの10周年をお祝いできたことを、うれしく思います!!
 
この10年間、本当にありがとうございました!!そして、これからもよろしくお願いします!!
 
 

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From  師範代Shinya(新村真也)

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