【僕が「習い事」に感じた夢と希望:カラーコーディネーター編61】

 
From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
※カラーコーディネーターの試験勉強仲間のMさんをお台場デートに誘った時の体験談の続きです。
 
 
Mさんを観覧車に誘って断られた僕は、とりあえず車の展示ゾーンなどをブラブラ回りながら、「今日のミッション」をあきらめかけていました。
 
 
今日のミッション内容は、「Mさんと良い雰囲気になって、あわよくば告白せよ」という指令です。
 
 
誰かに言われたわけではなく、自分で設定した指令ですが・・・
 
 
そもそも、指令内容自体が間違っていたのでは?と思い始めました。
 
 
今の自分には不可能なミッション・・・まさにミッション・インポッシブルです。
 
 
トム・クルーズならインポッシブルなミッションでもクリアしてしまうでしょう。
 
 
でも、僕にはムリです。
 
 
 

Mさんの変化

僕があきらめモードになったことで、Mさんの態度に少し変化が起こりました。
 
 
それまでは「ガードをガッチリ固めている」という雰囲気で、僕を寄せ付けない空気のようなものを感じていました。
 
 
でも、僕が気をゆるめたら、Mさんも少しゆるんだ感じになりました。
 
 
僕はミッションから解放されて少しラクになり、Mさんも僕の下心が見えなくなってリラックスしたのかもしれません。
 
 
以前のように自然な感じで話してくれるようになりました。
 
 
僕はそれを見て、「あ、こっちの方がラクだな」と思いました。
 
 

観覧車の名残惜しさ

僕は「今日はもうお開きにして、帰ってもいいかな」と思い始めました。
 
 
ただ、ひとつだけ心残りだったのは、観覧車です。
 
 
おそらくお台場のシンボルであろうこの観覧車に乗ってみたかった・・・
 
 
別にもうMさんと良い雰囲気になることを期待しているわけではありませんが、個人的に乗ってみたいなと思っていました。
 
 
でも、Mさんにはビシッと断られたし・・・
 
 
なんてグルグルと考えてしました。
 
 
すると、不思議なことに、Mさんからこんな言葉が出てきました。
 
 
Mさん:「まあ、せっかくお台場に来たし、観覧車乗って帰ろうか。」
 
 
僕:「え?マジ??いいの?」
 
 
Mさん:「だってシンヤ君乗りたいんでしょ?さっきから観覧車の方ずっと見てるし(笑)」
 
 
僕:「あ・・・バレました?」
 
 
Mさん:「きっとたくさん人が並んでるから、早めに行こう。」
 
 
僕はあっけに取られたまま、Mさんと一緒に観覧車に向かいました。
 
 
何が起こったんだ?
 
 
よく分かりません。
 
 
とりあえず、観覧車に乗れるからいっか!そう思って、僕はまた元気を取り戻しました。
 
 

お台場観覧車の粋なサービス

観覧車に並んでしばらくすると、順番が近づいてきました。
 
 
すると、係員の人が僕らのところに来て言いました。
 
 
係員:「お二人ですか?」
 
 
僕:「はい、そうです。」
 
 
係員:「チケットお預かりしますね。もうすぐ順番なのでご説明いたします。観覧車が半分ぐらいまで降りてきたあの辺りに、カメラがあるの見えますでしょうか?」
 
 
僕:「カメラ?あ、あの今ピカッて光ったやつですか?」
 
 
係員:「そうです!あの位置に来たらスピーカーからお知らせが流れるので、そのタイミングであのカメラの方をご覧ください。自動で撮影いたします。」
 
 
僕:「そうなんですか!」
 
 
係員:「できたお写真を見ていただいて、もし気に入っていただければ、1,000円でご購入いただけます。もしご不要でしたら、断って頂いて大丈夫です。とりあえずお写真は印刷してお見せしますので、撮影のご協力だけお願いします。」
 
 
僕:「分かりました。」
 
 
ぬお~!!なんて粋なサービスなんだ!!
 
 
さすがカップルの聖地、お台場!
 
 
もしやこれで、Mさんと良い雰囲気になれたりして!!
 
 
写真は絶対に買うぞ!
 
 
今日の思い出の写真をMさんと帰り道で見返したりすれば、きっといい感じになれるはず!
 
 
僕は自分の中でいったん手放したミッションを、再び取り戻してしまいました。
 
 
せっかくお互いリラックスして良い雰囲気になっていたのに、またここで「目標達成モード」に入ってしまったのです。
 
 
でもこの時の僕は、そのことに気付いていませんでした。
 
 
神様が自分に「ゆけ!シンヤよ!最後のチャンスじゃ!」と言っているに違いない!
 
 
と勘違いした方向に捉えていました。
 
 
この時、Mさんがどんな表情をしているかなど、僕にはまったく見えていませんでした。
 
 
燃料切れで一度止まった暴走機関車が、再び動き出してしまったのです!
 
 
・・・つづく。
 
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