【僕が「習い事」に感じた夢と希望:カラーコーディネーター編7】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
僕が23才の頃、服飾系の会社へ転職するために「カラーコーディネーター」の資格を取ることにした話の続きです。
 
 
初日の授業は、意外にも「お勉強」っぽさがほとんどなくて、楽しい時間になりました。
 
 
クラス全体がモチベーションが上がっている感じでした。
 
 
授業は2時間ぐらいあるので、途中で1時間たった頃に休憩がありました。
 
 
僕は自分の席の両サイドをさりげなく見回しました。
 
 
同い年ぐらいの女性が両サイドに座っています。
 
 
僕がここに来たのは女性との出会いも期待してのことです。
 
だから最初に、あえてこの真ん中の席を選びました。
 
 
休憩時間のチャンスを逃したら、帰りに声をかけるのは難しいでしょう。
 
 
授業が終わったら、みんなさっさと席を離れて買ってしまうからです。
 
 
僕は以前通っていた演技のスクールで友達を作った経験があったので、その流れで周りの席の人達に声をかけることにしました。
 
 

顔見知りになる

まずは左隣にいるロングヘアーの女性に声をかけてみました。
 
 
僕:「お疲れ様です!」
 
 
左の女性:「あ、お疲れ様です・・・」
 
 
今まで髪の毛で顔が隠れていてどんな人か分かりませんでしたが、穏やかで優しそうな表情をした女性でした。
 
 
僕:「僕はカラーの勉強初めてなんですが、楽しいですね!」
 
 
左の女性:「そうですね。」
 
 
僕:「カラーの勉強は今までしたことありますか?」
 
 
左の女性:「いえ、初めてですよ。あの先生、教えるの上手ですよね。」
 
 
僕:「そうそう!僕もそう思いました!なんかお勉強っぽさがなくて引き込まれますよね。」
 
 
こんな感じでしばらく会話を続けました。
 
 
左側の女性は人なつこい感じで、初めて話す僕に対してもあまり警戒心がない様子でした。
 
 
おそらく雰囲気的に僕より年上のような気がします。
 
 
他に隣同士で話している人がいないので、僕らはちょっと小さな声で話しましたが、それでも僕の両隣と前後の人には会話内容が聞こえているはずです。
 
 
そこで僕は、ちょっと会話が途切れたタイミングを狙って、身体を後ろに引きながらクルッと右側を向いて、もう一人のショートヘアの女性に話しかけました。
 
 
こうすれば、左の女性にも右側の女性が見えやすくなるので、僕をはさんで3人で話しているような構図ができます。
 
 
左側の女性は目鼻立ちがハッキリした美人タイプの女性でした。
 
 
服装や顔立ちからは大人っぽく見えます。
 
 
僕:「お疲れ様です!」
 
 
右の女性:「あ、お疲れ様です・・・」
 
 
僕:「カラーの勉強は初めてですか?」
 
 
右の女性:「あ、そうです。」
 
 
案の定、左側のロングへアーの女性が優しい笑顔で右側の女性に話しかけました。
 
 
左の女性:「どうしてカラーの勉強をしようと思ったんですか?」
 
 
右の女性:「あ、私今、大学生なんですけど、就活の前に資格を取っておこうと思って申し込みました。」
 
 
僕:心の声:(大学生なのか!ということは、自分より1~2才ぐらい年下か。すでに社会人ぽい雰囲気があるな)
 
 
しばらく左の女性も交えて3人で話した後、僕はクルリと後ろを向いて、男性に話しかけました。
 
 
僕:「お疲れ様です!」
 
 
男性:「あ、お、お疲れ様です・・・」
 
 
僕:「今、僕らの会話聞こえてましたか?」
 
 
男性:「は、はい。多少は・・・」
 
 
僕:「カラーの勉強初めてですか?」
 
 
男性:「はい、初めてです。」
 
 
僕:「僕もです!どうして資格を取ろうと思ったんですか?」
 
 
男性:「僕は転職に有利になるかなぁと思って。」
 
 
僕:「同じです!やっぱりそう感じますよね!ところでこのクラス、男性が少ないですよね。」
 
 
男性:「そうですね。確かに!」
 
 
僕:「なんかカラーコーディネーターってもしかして女性の世界なんじゃないかって思って、ちょっと不安になったんです。」
 
 
男性:「分かります!」
 
 
すると、左側の女性が僕らの会話に入ってきました。
 
 
左の女性:「えーそうなんですか?男性こそカラーを学んだら役立つんじゃないですか?彼女とショッピングに行った時にコーディネートにアドバイスしてあげたり。ねぇ?(右の女性を見ながら)」
 
 
右の女性:「そうですね。男性でカラーコーディネートの知識がある人は珍しいから、色んな所で役立つと思いますよ。」
 
 
男性:「なるほど!確かにそうかもしれませんね。」
 
 
 

4人グループ

こんな感じで、僕が両隣の女性と後ろの男性に話しかけることで、4人グループを作ることができました。
 
 
初対面の女性と1対1で話すと、口説きっぽくなって相手も警戒心を持つし、僕も緊張するのでハードルが上がります。
 
 
でも、こうやってグループで仲良くなれば、お互いに気楽につながることができます。
 
 
学生時代は内向的で友達の人数が少なかった僕が、こうして初対面の人に気軽に声をかけられるようになったのは、演技スクールに通った経験のおかげです。
 
 
4人で話していたら、休み時間はあっという間に過ぎてしまいました。
 
 
再び先生が教室に入ってきて授業の後半が始まった時には、周りにはなんとなく一体感ができていました。
 
 
僕にとって習い事の一番の醍醐味は、こういう新しい出会いです。
 
 
同じ目標を持つ仲間との出会いが、習い事へのモチベーションを上げてくれるのです。
 
 
・・・つづく。
 
 
 

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