【僕が「習い事」に感じた夢と希望:カラーコーディネーター編74】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
※僕がカラーコーディネーター1級の試験に再チャレンジしながら、転職活動をした時の体験談の続きです。
 
 
「ここはいいかも!」と思える求人広告を見つけた僕は、さっそく問い合わせの電話をしてみました。
 
 
電話に出たのは、店のスタッフではなく本部の人っぽい雰囲気でした。
 
 
まずいきなり聞かれたのが、
 
 
「全国転勤がありますが、大丈夫ですか?」
 
 
という質問でした。もともと全国転勤を覚悟していたので、
 
 
「はい!大丈夫です!」
 
 
と即答しました。
 
 
本部の人:「分かりました。それでは、今後の流れをご説明します。まずは面接を受けていただく店舗のスタッフから、この後すぐご連絡致します。」
 
 
僕:「分かりました。」
 
 
本部の人:「面接に受かった場合は、まずはアルバイトとして試用期間として最短3ヶ月ほど働いていただきます。ただし、3ヶ月はあくまで最短ですので、正社員への試験は3ヶ月よりも先になる場合もありますので、ご了承ください。」
 
 
僕:「はい、分かりました。」
 
 
本部の人:「正社員登用試験に受かった場合は、配属先の店舗が変わる場合があります。正社員になってすぐに、全国どこのお店にも行く可能性がありますので、ご了承ください。」
 
 
僕:「分かりました。」
 
 
本部の人:「それでは、店舗スタッフからのご連絡をお待ちください。よろしくお願いします。」
 
 
僕:「はい、よろしくお願いします!」
 
 
僕はこの時、全国どこでも行く覚悟を決めました。
 
 
当時はまだ、「正社員=全国転勤が当たり前」という風潮がありました。
 
 
僕が働いていたイトーヨーカドーの社員さんも、2~3年おきに必ず遠くの店舗に異動になっていました。
 
 
逆に「ずっと同じ場所にいてはダメ」みたいな文化があったように思います。
 
 

欧米文化

これはずっと後になって英語を学んでから知ったことですが、アメリカやカナダなどの欧米文化にも「何年も同じ職場にいる人はイケてない」という雰囲気があるらしいです。
 
 
ただ、人の入れ替えは異動ではなく「転職」によって起こることが多いようです。
 
 
異動先は自分の意思では選べませんが、転職先なら自分の意思で選べます。
 
 
「自分がやりたい仕事を自分で見つけて、住む場所を移っていく」
 
 
というのが一般的な考え方のようです。
 
 
自立と個人の意思を重視する欧米文化らしい考え方だと思います。
 
 
日本のように、
 
 
「1社に長く勤めて全国転勤しながらキャリアアップしていく働き方スタイル」
 
 
と、欧米のように
 
 
「会社を転々としがら、自分の理想に近いキャリアを築いていく働き方スタイル」
 
 
のどちらが良いのか?僕には分かりません。
 
 
ただ、ジーンズショップの仕事に申し込んだ時点の僕の目にはまだ、「日本的な考え方=世の中の常識」という図式がありました。
 
 
18才で高校を卒業してから働いてきた職場で会った先輩、上司、そして親の働く姿が、自分の進む道のモデルケースのすべてでした。
 
 
僕の頭の中には、「働く場所を自分で選べる世界がある」という知識はゼロでした。
 
 
だからこそ、全国どこに飛ばされても、同じような環境で働ける会社を選ぼうと思いました。
 
 

僕の職場選びの4つの基準

①死ぬ危険がない
 
②空調があって、暑さ寒さをしのげる
 
③清潔な環境で、職業病にならない
 
④自分が興味のあるアイテムを扱っている
 
 
この4つの基準で選んだのが、ジーンズショップでした。
 
 
オフィスで仕事をしている人にとっては、
 
 
「死ぬ危険がない?空調がある?そんなの最低限の条件じゃん!」
 
 
と思われるかもしれません。
 
 
でも、最初の仕事が鉄工場での仕事だった僕にとっては、これらをクリアしているだけで天国の職場でした。
 
実際、僕が高校を卒業してすぐに入社して働いていた鉄工場では、中年の先輩が「小指がなくなった自分の手」を見せながら、
 
 
「昔ドリルに軍手が巻き込まれて指がちぎれちまってさ~。おまえもドリルを使うときには、軍手を使うとこうなるぞ!面倒でも革手に付け替えるんだ。気をつけな。」
 
 
と言われた時には、震え上がりました。
 
 
また、僕のいた会社ではありませんが、同業他社の鉄工場で「プレス機に誤ってはさまれて死んでしまった人の話」も聞かされました。
 
 
脅すのが目的ではなく、「若手を労災から守る」ための注意喚起だと思いますが、入社して早々に命の危険を見せつけられた当時18才の僕にとっては、かなり衝撃的でした。
 
 
肉体労働の現場では、文字通り命がけで働いている人たちも多いことを、現場の人達から刷り込まれました。
 
 
 

大卒と高卒のハッキリした境界線

ちなみに僕がいた鉄工場には事務所の仕事もありましたが、「事務所では大卒の人しか働けない」という明確なルールがありました。
 
 
どんなに現場で長く働いても、業績を上げても、事務所のスタッフになることはできない仕組みでした。
 
 
僕と当時入社の大卒の先輩たちは、最初の数ヶ月で現場の色んな部署を転々とした後、みんな事務所での営業や設計の仕事に移っていきました。
 
 
昼休み時間も事務所スタッフと現場スタッフはご飯を食べる場所が別々で、大卒の先輩たちの顔を見る機会はほとんどなくなりました。
 
 
その時には別に大卒の先輩たちを「うらやましい」とか思うことはありませんでした。
 
 
僕は自分に事務仕事が向いているとは思えないし、モノ作りに人生を捧げている職人気質の寡黙な親方たちが「営業の仕事いいなぁ~俺もやりたいなぁ~」なんて思っているはずがありません。
 
 
ただ、高卒と大卒で明確な線引きが最初からあるのは、不思議な感じでした。
 
 
「社会って、学歴で最初から身分が決まっているんだな。学校を出た時点でもうスタートが違うし、行ける場所の上限も決まってるのか。」
 
 
ということはハッキリ感じました。
 
 
そんな価値観を見るところから社会人生活が始まった僕にとっては、
 
 
「高卒の学歴でも屋内のキレイな職場で、正社員として働ける場所」
 
 
は、服飾業界が一番良いのでは?気付いたのです。
 
 
・・・つづく。
 
 
 
 

※このブログに読者登録をしていただくと、最新の記事を1日1回、メールでお届けします。読者登録はこちらをクリックしてください。
    ↓↓↓

 

 

From  師範代Shinya(新村真也)

英語の達人養成ジム 師範代)

※もくじは、こちら

自己紹介は、こちら

こちらですアップ

 

 

 

 

 

師範代Shinyaの書いた本

↓↓↓

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください