
From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
僕が23才の頃、服飾系の会社へ転職するために「カラーコーディネーター」の資格を取ることにした話の続きです。
資格スクールに入学してから、いよいよ半年が過ぎようとしていました。
「テキストの文章を誰かに教えているイメージで音読するスタイル」
が自分にピッタリだと気付いてからは、順調に知識が積み上がっていきました。
「もしかして、どんな本もこの方法で読み上げれば、けっこう中身が身に付いちゃうんじゃないか?」
と思い始めていました。ただ、音読スタイルは黙読と違って、時間がかかります。
自然なスピードで話すペースだと、1ページを読み切るまでにかかる時間が固定されてしまうのです。
時間を考えると、いくつもの違うジャンルの本を同時に音読で身につけるのは難しいと感じました。
だからこそ、自分の興味のあるジャンルに絞って一点集中で仕上げた方が効果が高そうです。
その点で、今はカラーコーディネーターの資格だけに絞って、さらにその中でもファッションコーディネートのテストだけに絞って勉強するのは有効だと思いました。
終わりが近づいている感覚
僕は3級と2級をダブル受験することにしました。クラスメイトのKさんとMさんも、ダブル受験することにしていました。
テストの申し込み用紙に記入していると、「あぁ、楽しかったこの半年講座も、もうすぐ終わるんだな・・・」と感じて、なんだか寂しい気持ちになりました。
週1回のペースで半年の講座は、実際に通ってみるとあっという間でした。
もしこれが、自分が働いている会社に強制されてしぶしぶ申し込んだ講座だったら、きっとこういう気分にはならなかったと思います。
僕はこの講座を自分で見つけて、自分で申し込んで、気に入ったからこそ続けてきました。
カラーコーディネーター講座は、役者への道をあきらめた後に目標を見失っていた僕の人生に、新しい風を吹き込んでくれました。
やっぱり自分は何か習い事をしながら「毎日新しいことを学んでいる感」が必要なんだと思いました。
別にそれが、
・社会の役に立つかどうか?
・お金を稼ぐことに直結するか?
は関係なく、ただ自分が興味があって好きなジャンルで「昨日の自分が知らなかったことを知るよろこび」を味わいたいだけなのだと分かりました。
自信
僕は今回のテストのための模試などは一切受けませんでした。
過去問題集はけっこう値段が張るし、僕はテスト勉強はキラいなので、そこまで対策を練ってまで合格率を上げる気分になりませんでした。
先生も、「ここで習っている内容が7割ぐらい頭に入っていれば、必ず2級までは受かりますよ。安心しくてださい。」とよく言っていました。
そのせいか、僕には何となく自信がありました。
もちろん、あまり根拠のない自信ですが、これまで資格試験を受けたことがないのに、不思議と受かるような気がしていました。
それに、もし受からなくても1回で終わりではありません。
また次回申し込めばいいのです。
僕は今回のカラーの勉強内容が気に入ったので、ここでテストを受けて終わりにするつもりはありませんでした。
受かっても受からなくても、もう少し知識を深めてみたい。という気分になっていました。
だからどっちみち、今回受からなくても勉強を続けて、また次回受ければいいや!という心境でした。
もしキラいなジャンルだったら・・・
もしこのカラーの資格が、自分の意思ではなく強制的に受けさせられているテストだったら、「何としてでも1発で受かってやる!」と意気込んでいたでしょう。
合格すれば、勉強から解放されます。受かりさえすれば、勉強しなくて良くなるのです。
そういう点では、資格を取ることだけを目的に勉強している人の方が、一時的なモチベーションは高いような気がします。
これは英語でも同じです。
TOEICや英検などのテストに合格することだけを目的にしていると、目標点数を取ったり目標の級に合格した後には、すっぱり英語学習をやめてしまう人が多いです。
でも、それで本当に「英語ができる人」と言えるのでしょうか?
たとえば、
・英検2級を取るまで短期間で猛勉強して、テスト対策をバッチリして、何とかギリギリ合格点で受かって、その後は完全に英語から離れて3年たっている人
と、
・自分のペースで楽しみながら英語学習を進めてきて、途中のめやすとして記念に英検を受けて、2級が受かったばかりの人
とでは、肩書きは同じ「英検2級ホルダー」ですが、実力には大きな差があると思います。
楽しみながら英語学習をしている人は、英検に受かった後もトレーニングを続けます。
そして3年後には、準1級や1級に受かる実力を身につけているかもしれません。
僕は「資格試験に受かるためだけの勉強」は、あまり意味がないと思っています。
僕は初めて受ける資格のカラーコーディネーターのテストに対しても、そんな気分でした。
「テストの合格を勉強の目標にするのはやめよう」
と決めていました。
なので、問題集をやらずにぶっつけ本番でテストに臨むことにしました。
・・・つづく。
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