From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕がカラーコーディネーター1級の試験に再チャレンジしながら、ジーンズショップに転職した時の体験談の続きです。
試験会場へ入ると、大学内の広々とした部屋の中に、まばらに人が座っているのが目に飛び込んできました。
受験生の数に対して席に余裕があるようで、前後左右の人と2席分ぐらいあいています。
圧迫感がなくて良い感じです。
男性は自分だけ
前回と同じく、男性の受験者は僕ひとりだけで、後は全員女性です。
やはり、カラーコーディネーターの資格を受ける人達は女性が多いようです。
3級~2級の時には男性受験者もそれなりにいました。
1級1次も数人は男性がいた記憶があります。
でも1級2次となると、グッと数が減ります。
これだけ受験者数が少ないと、やはり会場を全国に設置することはできないのでしょう。
1つの会場にそれなりの人を集めないと、試験官の時給と会場費をまかなえずに、赤字になってしまうはずです。
僕は自分が一度この2次試験に落ちています。年に一度しかないテストなので、あれから1年間モチベーションを保ち続けるのは大変でした。
特に転職して生活が激変したので、前回受けたのが何十年も前のような、遠い記憶に感じられます。
1年間は、生活が変わるのには十分な長さの期間です。
だからこそ、1級2次試験に何度もトライし続けられる人は少ないのでしょう。
いくら1次試験に受かったら2回まで1次免除されるとはいえ、「2次試験の勉強を続けるのが難しい」というのが本音だと思います。
僕は長かったこの1年を振り返りながら、「これで落ちたら、次はない。どんな結果になっても、悔いのない戦いをしよう!」と決めました。
そして、目を閉じながら試験開始の合図を待ちました。
試験スタート!
試験がスタートしました!
みんながワサッと試験の紙を広げる音が、会場中に響き渡りました。
この、試験会場独特の「他の受験者がいっせいに動く音」が、自習しているときとの最大の違いです。
始まってすぐに、前回との違いを感じました。
僕は自分の手が想像以上にスムーズに動くことに気付きました。
2次試験は実技なので、
①カラーカードをハサミとノリで切り貼りする作業
②なぜその配色にしたのか?のプレゼン文章を書く作業
の2つで構成されています。
切り貼りと作文のスピードを早めないと、試験時間が足りなくなるのです。
僕はそのトレーニングをずっと重点的にしてきました。
僕の手は、本番でもスムーズに動きました。自分でも驚くほどのスピードで、カラーカードを次々と切り貼りしていきました。
「おぉ!違う!前回とは違うぞ!これなら、時間切れで後半を捨てる必要はなさそうだ!」
と確信しました。
試験対策
2次試験は一見、自由度が高く見えます。
1次試験までは、「たった1つの正解を答えられれば、点がもらえる」という普通のペーパー試験形式です。
でも2次試験は自分で決めた配色カードを貼って、なぜそれを選んだのかを自分の言葉で描くのです。
この形式は一見、「正解のない問題」のように思えます。
でも、前回僕は落ちてみて、「そんなに自由なわけじゃない」と気付きました。
いくら自由度が高くても、結局は試験問題です。
ジャッジする側にとって採点しやすくできているに決まっています。
ある程度の模範解答が決まっていて、プレゼン文章の書き方もある程度「採点者好みの文章」というのがあるわけです。
もし僕が「最先端のファッションデザイナー気取り」で他の受験者とまったく違う斬新な配色をして、その理由を自己流のユニークな言葉を駆使して熱く語ったとしても、採点は「低」が付くでしょう。
そうではなく、「普通はこの配色が正解なんですよ。」という、協会の指定する配色とできるだけ近いカードを選んで貼って、プレゼン文章も問題集にあるようなお堅い雰囲気の書き方をすれば、採点は「高」が付くでしょう。
僕の今のゴールは「試験に受かること」です。
となると、人と違うセンスを発揮しようとするより(そんなセンスは元からありませんが)、協会の意向に従った方がゴールは達成しやすくなります。
僕は今回は迷わず、過去問題集の模範解答と同じ基準でカラーカードを貼り、プレゼン文章も決まった型にはめて、お堅めの文体で書いていきました。
こっちの方が迷いがないので、考える時間が少なくて済みます。
そして僕は、どんどん問題をこなしていき、試験終了15分前にはすべての問題を終了しました。
・・・つづく。
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