From  師範代Shinya(新村真也)

(※僕がカナダにビジネス留学していた頃の体験談の続きです)

 

僕がカナダの職場で働く中で気づいたこと。

 

それは、日本みたいに上下関係がビシッ!としていない、とういことです。

 

先輩・後輩の差も感じないし、まして年齢で上下関係が決まるようなこともありません。

 

さらに、ポジションで上下関係が左右する感じもあまり感じませんでした。

 

その典型が、上司が部下にタスクを出すときの口調です。

 

そこに、日本との大きな違いを感じました。

 

日本の職人社会

僕は、高校を卒業してから最初に鉄鋼場に就職しました。

 

そこでは、上下関係がビシッ!としていて、体育会系の雰囲気でした。

 

僕は高校の時には剣道部でしたが、厳しい上下関係に耐えられずに2年生の1学期で退部した経験がありました。

 

鉄鋼場に就職した時には、その時の雰囲気に近いものがありました。

 

鉄鋼場は職人の世界です。武道に近いものがあります。親方は厳しくて怖いです。親方の命令は絶対です。

 

僕はその時、

 

「またこの世界に戻ってきてしまった・・・」

 

と思いました。

 

命令形

鉄鋼場では、上司(職人)は部下(見習い)に「命令」していました。

 

「これをやっとけ!」

 

「来週までに絶対終わらせろよ!」

 

といった、強い命令口調でタスクを出されるのが日常でした。

 

英語で言うと、

 

「Do it!」(やれ!)

 

です。

 

異論をはさむ余地はありません。

 

NOなんて言えない雰囲気です。

 

それは、転職して職場が変わっても同じでした。

 

ジーンズショップの店長になったときにも、コワモテのエリアマネージャーから強い命令口調でタスクを出されていました。

 

なので、自分の中では「職場での強い上下関係」がふつうになっていました。

 

部下が使う言葉

もし、部下である僕の方から上司にお伺いを立てるときには、

 

「~していただくことはできますでしょうか?」

 

とか、

 

「~させていただくことは可能でしょうか?」

 

といった感じで、すごく遠回しな言い方をしていました。

 

英語で言えば、

 

「Could you ~?」

 

とか、

 

「Could I ~?」

 

みたいな丁寧表現です。

 

カナダの職場社会

一方、僕が働いていたカナダの職場では、そういった上下関係をまったく感じることがありませんでした。

 

みんな「礼儀正しさ」よりも、「フレンドリーさ」に重点を置いているようでした。

 

なので、上司や先輩は決して威圧感を出すようなしゃべり方はしません。

 

副社長でさえも、僕にタスクを出すときには、

 

「Could you ~?」

 

という表現を使ってきました。

 

これには驚きました!!

 

僕が日本で上司に使っていたのと同じ表現を、ここでは副社長が僕に対して使ってくるのです!

 

日本の上司の役割

日本の職場では、上司は常に職場に「緊張感」を作り出すのが役目だと感じている人が多い気がします。

 

その証拠に、僕がこれまで働いてきた職場では、

 

「緊張感が足りないぞ!」

 

とか、

 

「最近たるんでるぞ!」

 

といったセリフを怒鳴り声と共に浴びる機会が多くありました。

 

カナダの上司の役割

一方、カナダの職場では、先輩や上司は、「いかに部下にフランクに話しかけて緊張を解くか?」を意識しているようでした。

 

欧米社会では、「人はリラックスしているときに、最高のパフォーマンスが発揮できる」と考える文化があります。

 

そのため、仕事中に上司が部下に「調子はどう?」と声をかけて様子を見たり、仕事とはまったく関係ない話をして和ませたり、自分の仕事の失敗談を話して笑いを取ったりしていました。

 

もちろん、欧米の会社のすべての上司がそうではないと思います。

 

特にアメリカのビジネス書を読むと、日本みたく厳しくて怒りっぽい上司の例が登場します。

 

でも、僕が働いていた職場には、声を荒げて怒鳴るような人はひとりもいませんでした。

 

むしろ、忙しくなればなるほど、意識して笑顔を作り、リラックスムードを作ろう!と意識しているのが伝わってきました。

 

僕は、この価値観にすごく共感しました。

 

聞くのと体験するのは大違い!

この欧米文化の価値観は、僕が日本にいる時にもネイティブの友達からある程度は聞いていました。

 

でも、人づてに聞いたり映画の中で見るのと、実際に自分がその中で生活して体験してみるのとは、大違いです!

 

僕は、ずっとここで働けたら、どんなに幸せだろうか・・・

 

と思うようになっていました。

 

この頃の僕は、まだ欧米ビジネス文化のプラスの側面しか見えていませんでした。

 

その後、人生初の衝撃の体験をすることになるとは、この時にはまだ思っていませんでした・・・

 

・・・つづく。

 

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