From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕が英検1級に合格した後に、TOEICテストで満点を狙っていた頃のストーリーの続きです。
僕がTOEIC満点に向けていつものように問題集を解いていたら、たまたま目に飛び込んできたネット広告の、
「収入アップしたいなら、TOEICなんて勉強してる場合じゃない」
というキャッチコピーは、僕の心を強く強く引きつけました。
そのキャッチコピー以外には、何も書いてありません。何かの商品の写真があるわけでもなく、他の文字も見当たりません。
黒い背景に白い文字で、
「収入アップしたいなら、TOEICなんて勉強してる場合じゃない」
とだけ書いてあるのです。
僕はしばらくは放って置いたのですが、本当は気になっていました。
5分後ぐらいには、気になって仕方なくなりました。
このままではTOEICの問題集に戻っても集中できない!さっさと見てチェックしたら、すぐに問題集に戻ろう!
そう思った僕は、思い切ってその広告をクリックしてみました。
不思議な広告
クリックすると、真っ黒な画面が現れて、突然動画広告が再生され始めました。
動画広告と言っても、「ジャパネットたかた」のような、いかにも「売りまっせ~!!」というような派手な動画ではありません。
ものすごい地味な始まり方でした。
黒い画面に、文字だけが出てきて、プロのナレーターとは思えない、素人っぽい雰囲気の男性の声で、その文字を読み上げるのです。
その動画は、その声の主の個人的な体験談を語っているようでした。
ふつうのサラリーマンが、残業続きで満員電車にゆられてツラい日々を送っているストーリーから始まりました。
それは、とても不思議な動画でした。
その広告の正体
動画は、トータル1時間近くありました。途中停止はできますが、早送りはできません。
僕は、何度も途中で消そうと思いましたが、なぜかそのストーリーに引き込まれていきました。
きっと、身に覚えがあったからだと思います。
サラリーマンならおそらく誰もが経験しているであろう、「いったい、この忙しさがいつまで続くのだろう?」という、エンドレスな感覚・・・
僕も「大好きな英語」を仕事にしていても、やはりハードな日々が続くと「体力的にいつまで続けられるのか?」という心配がよぎったことが何度かありました。
そんな、「働く人間の心理」を、この広告はガッチリわしづかみにする内容でした。
最終的には、この広告は、「コピーライティング」という「文章を書くスキル」を教える本を売る内容でした。
コピーライティングと言っても、映画や本のキャッチコピーのようなインパクトのある短いフレーズではなく、通販の広告にあるような、文字と写真がズラズラと長く続くタイプのコピーライティングの技術です。
商品やサービスの魅力を余すところなく伝えて、見た人に買ってもらうには、文章の力がモノを言います。
当時から起業を考えていた僕にとって、これはものすごくしっくる来るコンセプトでした。
その動画広告のストーリーは、
「最後に声の主が独立起業して、コピーライティングの力でビジネスを成功させて自由な生活を手に入れる。」
というハッピーエンドの内容でした。
実話なのかどうか?は分かりませんでしたが、すごくリアリティーがあって、僕は心が動きました。
5,000円の本
動画の声の主の人が出会って人生が変わったという「ウェブ・セールスコピーの法則」という洋書(英語の本)を、日本語版に翻訳したものを販売するページが最後に出てきました。
その本は、定価が5,000円のところを、期間限定割引の3,000円で買えるというものでした。
僕は今まで、平均で1,500円ぐらい、高くても2,000円台の本(TOEIC公式問題集)までしか買ったことがありませんでした。
定価5,000円の本て、どんな感じなんだろう?
どんなに貴重な情報が入っているんだろう?
僕は、動画広告を見終わる頃には、すっかり買う気になっていました。
そして、心のどこかでまだ怪しいと思いながらも、その本を注文しました。
その後、すぐまたTOEICの問題集に戻りました。ちょっと5分くらい休憩するつもりでパソコンを開いたのに、あれからもう1時間半くらいたっていました。
後日僕の手元に届いた1冊の本が、その後の人生や目標を一変させるきっかけになるとは、この時にはまだ想像すらしていませんでした。
・・・つづく。
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