from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
ポケトーク字幕を僕のパソコン環境(Zoom使用)で実験してみた結果、十分に実用レベルだと感じました。
確かに宣伝通り、映画の字幕並みのスピードで翻訳結果が表示されました。
これだけ速ければ、Zoom通信のタイムラグと同じぐらいの短い待ち時間なので、あまり違和感なく話せる気がします。
後は、自分がいかに速く日本語訳の字幕を読んで理解して、答えを考えて言うまでの時間をどれだけ早くできるか?にかかっています。
ちなみに、翻訳の精度はどうか?と言うと、これもなかなか良いと感じました。
数年前にポケトークを試した時の翻訳精度よりも、今の方が確実に進化しています。
もちろん、たまに直訳になり過ぎて変な字幕が出ることがありますが、おそらくそれまでの話の流れで推測できるような気がしています。
2人で使うには、両方ともインストールが必要
ちなみに、今回の実験では僕が1人Zoomで試しましたが、ポケトーク字幕を2人以上で使うためには、相手にもソフトをインストールしてもらう必要があります。
お互いがポケトーク字幕をインストールしたパソコンを使って初めて、同時通訳ミーティングができるのです。
もし自分のパソコンにしかインストールしていない場合、自分のしゃべった日本語が英語に変換されて、相手にも見える状態になります。
でも、相手のしゃべった英語に対する日本語字幕は出てきません。
一方通行になってしまいます。
もしあなたが、「英語のリスニングは超得意で、英語のしゃべりだけが超苦手!」という場合は、これでもイケるかもしれません。
でも、普通はリスニングとスピーキングの両方とも難しいと感じるパターンが多いです。
そう考えると、相手のパソコンにポケトーク字幕がインストールされて初めて、真価が発揮されます。
そもそも、どういう仕組み?
このポケトーク字幕のソフトがどういう仕組みなのか?
僕はZoomのセッティングをしているときに何となく分かりました。
まず、ポケトーク字幕のソフトを立ち上げると、Zoom風の小さな画面が出てきます。
その小さな画面に、自分の顔を映すカメラを選んで設定できます。このあたりもZoomと同じ仕組みです。
多くの人はパソコンの内蔵マイクを使うと思います。
こだわり派の人は、外付けWebカメラ、一眼カメラなどをケーブルでつないで使うこともできます。
ポケトーク字幕のソフトの小さな画面上には、自分の話した日本語が瞬時に英語字幕に変換されて出てきます。
でも、そのままだと、小さな画面上で字幕が出てくるだけです。
次に、Zoomを立ち上げて、Zoomのカメラ設定を選ぶ項目をクリックします。
すると、選択肢の中に「Poketalk」という項目が加わっていることに気付きます。
この「Poketalk」を選ぶと、先ほどの小さな画面上に出てきた自分の顔と字幕が、Zoom画面に出てきます。
つまり、このポケトーク字幕のソフトはZoom上では「カメラ」として認識されているのです。
そして、Zoom画面上でミラーリングされます。
カメラの映像が、ポケトーク字幕ソフトを経由して、Zoomのソフトに表示されている感じです。
①カメラ映像データが、ポケトーク字幕のソフトに送られる。
↓↓↓
②ポケトーク字幕ソフト上で、カメラ映像データと字幕データが重ね合わされる。
↓↓↓
③Zoom画面上に、重ね合わせた映像データが表示される。
という仕組みです。
だから、相手のパソコンにもポケトークがインストールされている必要があるのです。
相手がポケトークを持っている確率
あなたが話したい相手の外国人の同僚や友達がポケトークを持っている確率は、とても低いでしょう。
ポケトーク本体を使わずに、パソコンソフトだけで字幕機能を使うこともできます。
ただその場合、3月末までは無料で使えますが、4月からは有料(月額1,100円)になるので、そこだけ要注意です。
現実的に考えて、自分と話すためだけに外国人の友達に月額1,100円払ってもらうのは、難しいと思います。
会社ならあり?!
もし会社が経費を使って、全社員向けにポケトーク字幕を導入するのであれば、現実的かもしれません。
海外支社の現地採用スタッフとの会議などで使えそうです。
ただ、大企業の場合は、楽天やユニクロのように「社内公用語を英語にする」と決めている企業も多いです。
社内公用語を英語にしている企業が、果たしてポケトーク字幕を会社の経費で導入してくれるのか?は何とも言えません。
ポケトーク字幕の機能が優秀であればあるほど、社員は字幕に頼ってしまうでしょう。
すると、社員の英語の勉強モチベーションは下がるかもしれません。
でも、「とりあえず社員全体の英語力が底上げされるまでは、業務を円滑にするためにポケトーク字幕を採用する」という決断をする社長もいるかもしれませんね。
次回は最終回として、「英会話レッスンで、あえてポケトーク字幕を導入したらどうなるか?」を考察してたいと思います。
・・・つづく。 (→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
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