From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回の記事では、英会話スクールに通うメリットとデメリットについてお伝えしました。
英会話スクールに通うメリットは、
①自分より英語ができる人(先生や上のクラスメイト)に質問することで、自力で調べるより早く疑問点が解消できる。
②同じ道を目指す仲間と触れ合うことで、モチベーションアップができる。
③ネイティブと定期的に会話することで、「英語を学ぶ醍醐味」を味わうことができる。
という3点です。
英会話スクール通うデメリットは、
①テキストを自分で自由に選べない
②専門的なコーチングが受けられるとは限らない
③ネイティブの先生だからといって、文法的な質問に何でも答えられるわけではない
です。
これは、自分も英会話スクールで働く側になったことで、より明確に見えるようになりました。
「英会話スクールに英語力を伸ばしてもらおう!」と考えている人は、なかなか英語力は伸びません。
「こっちはお金を払っているんだから、向こうがプロとして何とかしてくれるはずだ」
という心理状態では、英語を身につけるのは難しいです。
じゃあ、僕自身は生徒の時、どうだったかというと・・・
最初の1年間は、「英会話スクールに自分の英語力を伸ばしてもらおう!」と考えていました(笑)
でも、思ったほど伸びませんでした。他力本願ではダメだと気付きました。
1年経って音読&イメージ英文法のメソッドに出会ったことで、「本当に英語力を伸ばす方法」が見えるようになりました。
そこで一度、スクールを辞めて独学だけで行こうと考えましたが、思いとどまって、その後2年間通いました。
トータル3年通って一番上のクラスまで受け終わってから卒業しました。
では、なぜスクールを辞めなかったのか?と言うと、自分の中での英会話スクールの役割が明確になったからです。
英会話スクールの役割
僕の中で英会話スクールの役割は、「モチベーションアップ」でした。
①先生に上達を褒めてもらうことで、モチベーションをキープできる。
②同じ道を目指す学習者仲間と話すことで、インスパイアされる。日常では知り合えないような、自分とはライフスタイルの違う友達が増える。
③ネイティブにしか分からない「英単語やフレーズの微妙なニュアンスの違い」などをその場で聞いて解決することができる。
この3点だけは、独学ではできない部分です。
③の部分は、バーで知り合ったネイティブの友達に聞いても良いのですが、彼らにとっては僕に英語を教えるのが仕事ではないので、さすがに質問を思いつく度に、何度も細かく聞くことはできません。
でも、お金を払っているスクールの先生相手なら、遠慮なくガンガン突っ込んだ質問ができます。
そこで僕は、年間24万円くらいで、週1回だけ通うスタイルのクラスを取りました。
週1回ペースなら、宿題も大きな負担ではないし、他に自分で選んだテキストを音読トレーニングする時間も取れます。
なので、割り切って利用していました。
先生に驚かれる
僕は英会話スクールのクラスで使うテキストの英文(会話の例文)を、音読トレーニング素材のひとつとして、シャドーイングで仕上げていました。
他のクラスメイトは、家で2~3回CDを聞きながら発音と意味のチェックをしてくる程度でした。
なので、僕の仕上がりっぷりを見て、ネイティブの先生が毎回驚いていました。
先生のリアクションを見ることが、僕のモチベーションアップにつながっていました。
進めるペースの違い
僕が家で平行してやっていた市販教材は、最初は英会話スクールのテキストのレベルと同じでした。
でも、進めるペースが違いました。
英会話スクールのテキストを進めるペースは、1週間に1ユニット(1会話)ずつです。
一方、市販教材を音読トレーニングで進めるペースは、1週間に3ユニットずつです。
しかも、1ユニットの英文の長さは、英会話スクールのテキストより市販教材のテキストの方が、1.5倍くらい長いものでした。
となると、上達スピードは3倍以上違います。
その結果、僕は英会話スクールのテキストが進むペースよりずっと早く新しい文法を身につけてしまいました。
それに気付いたネイティブの先生が、
「シンヤは残り半分はもうやらなくていいよ。もっと上のクラスに行った方がいい。」
と言ってきました。僕はその提案を受け入れて、上のクラスへ進んでいきました。
メインは自習のペース
僕が基準にしていたのは、あくまで
「自習でやっている音読トレーニングの進むペース」
でした。
「英会話スクールのテキストが進むペース」
ではありません。
自分の音読トレーニングの進むペースに合わせて、英会話レッスンはどんどん「飛び級」していきました。
上のクラスに行けば行くほど、クラスメイトの数は減っていきました。
特に僕が受けていたレッスンは、平日の昼間の時間帯だったので、なおさら1人になることが多くなりました。
僕が払っていたのはグループレッスンの最安授業料でしたが、クラスメイトがいないために、ネイティブの先生を独り占めできる状態になりました。
これはラッキーでした!
もしプライベートレッスンを申し込んだら、料金は3倍以上になります。
僕は、ここぞとばかりに、レッスンを自分の有利な時間にする工夫をしました。
レッスンのペースを2倍のスピードにして進み、余った時間に市販教材の質問やフリートークをさせてもらったのです。
英会話スクールのルール的には、決められたレッスン内容を変えることはダメでしたが、
「決められたカリキュラムを終わらせた後」
で余った時間を使って質疑応答したりフリートークをする分には、問題ありません。
僕は後半の自由時間を確保するため、マッハのスピードで前半を終わらせようと頑張りました。
ネイティブの先生も、そんな僕の作戦に面白がって乗ってくれて、いつも2人でニヤニヤしながら楽しんでいました。
ネイティブの先生の強み
僕はこの時、ネイティブの先生に「文法的な細かい質問」はあまりしませんでした。
文法的な質問は、ネイティブの先生の苦手領域です。
僕ら日本人だって、もし外国人の日本語学習者に、
「なぜ、ものを数える時に、ひとつ、ふたつ、みっつ、と言うのに、『個』が付くと、1個、2個、3個と言うんですか?そこには、どんな法則があるんですか?」
と聞かれても、すぐに答えられません。
「そう言うから言うんだよ!」
としか言えません。
これが、ネイティブの弱みです。
なので、僕はこういった質問はできるだけしないで、代わりに、
「この言い回しは英語として自然ですか?」
「この英単語は、実際に会話の中でよく使われてるんですか?」
「このフレーズの、もっと日常的な言い方はありますか?」
といった、ネイティブの得意領域の質問をしていました。これらは、辞書などでは調べられないからです。
「自分を合わせる」のではなく、「自分に合わせる」
僕はこの時、意識していたことは、
「自分の学習ペースを英会話スクールのカリキュラムに合わせる」
のではなく、
「英会話スクールのレッスン内容を自分の学習ペースに合わせる」
ことです。
そうすることで、レッスン中は学びの多い時間になって、払った授業料の投資元を十分すぎる程回収できることを実感しました。
・・・つづく。
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