From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回の続き)
今日は、前回お伝えした、イメージ英文法をマンガで学べる本、「マンガでおさらい中学英語」の本を、詳しく深掘りレビューしていきます。
僕がこの本を素晴らしい!と思う点は、3つあります。
①マンガ形式ですごく読みやすいので、初心者や勉強嫌いなタイプでも楽しめる。
②ストーリー仕立てになっていて、先生と生徒の会話で進んでいくので、記憶に残りやすい。
③内容が濃くて学びが多い。
この3点が、僕がこの本を読んで気に入った部分です。
ひとつずつ詳しく解説していきます。
①マンガ形式ですごく読みやすいので、初心者や勉強嫌いなタイプでも楽しめる
これはある意味、英語学習の世界で新境地を切り開いたと言っても過言ではありません!
なんだかんだで、英語の本というのは、手に取る人のタイプが限られています。どんなタイプかというと、
・英語が好きで、すでに学んでいる人
・英語に興味があって、これから学ぼうと思っている人
・英語力を上げるように会社から言われている人
だいたいこの3種類のタイプだと思います。
でも、この「マンガでおさらい 中学英語」の本は、この3種類のタイプ以外の人たちを取り込んでいると思われます。どんなタイプかと言うと、
・英語にほんのちょっとだけ憧れがあるけど、本を買ってまで勉強するには抵抗がある人
・英語にまったく興味がないけど、たまたま目についたので、なんとなく好奇心でこの本を手にとってみた人
こういう人たちを巻き込むパワーが、「マンガ」というジャンルにはあると思います。
②ストーリー仕立てになっていて、先生と生徒の会話で進んでいくので、記憶に残りやすい
人間の脳は、「ストーリー」があると覚えやすい、と言われています。
たとえば、次の2種類の文章を読んでみてください。
↓↓↓
A:多くの人は、「宝くじに当たれば幸せになれる」と思っています。でも、実際は違う、という統計が出ています。お金というのは、正しく扱うのに「知識と技術」を必要とします。知識と技術がない人のところに一時的にお金が流れ込んでも、すぐに出て行ってしまうのはそれが理由です。
B:ある静岡の田舎町に、シンヤという男が住んでいました。シンヤはごくふつうのサラリーマンで、お金にまったく興味の無い男でした。ところがあるとき、たまたま買った宝くじで、1億円が当たってしまったのです!!シンヤは大喜びしました。しかし・・・なんとたった1年後に、シンヤは1億円すべてを使い果たしてしまったのです!それだけではありません!シンヤは1千万円の借金まで作ってしまいました。なぜなら・・・
いかがでしょうか?
このAとBの文章では、どちらが記憶に残りやすい感じがしますか?
両方の文章とも、同じことを伝えようとしています。でも、脳に対する伝わり方が違うのです。
人間の脳は、子供の頃から「物語」に反応するようにできています。
この「マンガでおさらい 中学英語」は、英語アレルギーの主人公が、ある英語の先生に出会います。これまで学校で習ったのとはまったく違う英語の学習メソッドを使って教わるうちに、目からウロコの発見の連続に、ワクワクしてきます。
そして最後は、英語の楽しさに目覚めて、「もっと英語を学びたい!」と自分から思い始める・・・というストーリーが展開していきます。
このストーリーを読むと、読者は自分と主人公重ね合わせていくので、読み終わる頃には「英語アレルギー」が治っている、という仕組みです。
③内容が濃くて学びが多い
この本に出てくる文法項目は、中学1年レベルに絞ってあります。(若干そこから上のレベルも出てきますが、基本的には中1レベルがメインです)
この本で取り上げられている文法項目は、会話で使えるものばかりです。
シンプルながらも、上級者が読んでも「そうだったのか!だからこういうルールになっていたのか!」と気付かされることが多く、学びが多い内容になっています。
特に、英語を教える立場にある人にとっては、
「英語アレルギーの初心者に、文法項目をやさしく分かりやすく教える」
ための知恵が詰まっているので、とても使えると思います。
以上が、この本「マンガでおさらい 中学英語」の良いところです。
僕は最初、これを読む前は「こんなにイラストばっかりでは、伝えられる内容は薄いのでは?」と思っていましたが、読み終わった感想としては、「思ったより、ずっと濃い内容だった!」という感じです。
もちろん、「1億人の英文法」を読破したような強者には物足りない内容ですが、もしあなたが、
・英文法アレルギーのある初心者
・英語を教える指導者
だった場合は、この本は間違いなく「買い」です。
※この本は、続編も出ています。こちらもすべて読みましたが、とっても分かりやすくて濃い内容です。続編は1巻を読んだ後に読むことをオススメします。
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