from 師範代Shinya
(→前回のつづき)(→この記事のシリーズを1話目から読む)
※僕がこの半年間受け続けている、アメリカ人起業家(兼ユーチューバー)のショーンさんのオンライン講座を受けた体験談の続きです。
僕がショーンさんの動画コースを受けていて、ハッとさせられた言葉があります。
それは、
①Content value = 中身の質
②Production value = 製作の質
という2つのフレーズです。
ショーンさんは動画の作り方を説明する時にも、
「これは content value を上げる作業です」
「これは production value を上げる作業です」
というように、僕ら受講生にリマインドしてきます。
動画の中身 VS 質
YouTube動画で言うと、
①Content value = 中身の質=話す内容、企画
②Production value = 製作の質=映像のキレイさ、音声の聞きやすさ
という感じです。
ショーンさんはカメラやマイクなどの機材レビューのYouTubeチャンネルを運営しているので、②Production value = 製作の質=映像のキレイさ、音声の聞きやすさにこだわっているのかと思いきや・・・意外にも、①Content value = 中身の質=話す内容、企画を一番重視しているそうなのです。
話す内容を何にするかを決めて、タイトルを決める作業に、最も大きな労力と長い時間を割いているそうです。
ショーンさんは、ことあるごとに動画セミナーの中で、
Remember, your content value matters the most.
(覚えておいてください。あなたの作る動画の中身の質が、一番大事なのです)
と言っています。
これは僕にとっては意外でした。
ユーチューバーがハマる罠
実は、②Production value = 製作の質=映像のキレイさにこだわり過ぎてしまうのは、ユーチューバーがよくハマる罠です。
「カメラ沼&レンズ沼」、「マイク沼」なんて言葉もあるぐらいです。
高価なカメラとレンズを使って、背景を大きくボカした、映画みたいな映像を撮りたい!
ハリウッドの音響プロが使っている、音声が超クリアに聞こえるマイクを使ってみたい!
などなど、Production value にこだわりたくなってしまうのが、YouTube動画を「撮る側」の心境です。
でも一方で、YouTube動画を見る側=視聴者の心境は、まったく違います。
「この動画、おもしろそうだな。」
「気になるな!見てみよう!」
「学びが多そうだ!」
と感じる要素は、タイトル&サムネイル(動画の写真)です。
タイトルは、動画のテーマ(中身)です。
つまり、Content value で選んでいます。
多くの視聴者は、
「この人の動画、背景がボケてて美しい!よし!この動画を見よう!」
「この人、大きなマイクを使ってるぞ!よし!見てみよう!」
とはなりません。
旅行の様子を映す動画だったら、見た目の美しさで選ぶこともあるかもしれませんが、それでも結局「どんな景色を映すか?」は、Content value なのです。
100万円の高額カメラで映した段ボール箱の映像よりも、スマホのカメラで映した世界の絶景の方が、見たくなります。
どんなジャンルでも、Content value の方が大事だと、ショーンさんは口を酸っぱくして何度も知らせてきます。
もちろん、Production value の価値がないわけではありません。
いくら良い内容をしゃべっていても、声が小さすぎたり、雑音が多すぎて聞き取りづらければ、すぐに離脱されてしまうでしょう。
また、映像があまりにも見づらくても、離脱されてしまうかもしれません。
ただ、「多くのユーチューバーは Production value にこだわり過ぎている」とショーンさんは言っています。
ちなみに、ショーンさんの動画の Production value は高いです。
映像も音質も最高レベルです。
そのショーンさんが言うからこそ、説得力があります。
英語学習でも同じ
この考え方は、英語学習でも同じだと感じます。
①Content value = 話す内容
②Production value = 発音、文法など、英語スキルそのもの
になります。
僕ら英語学習者は、どうしても自分の Production value = 発音、文法などにこだわりがちです。
もちろん、自分が伝えたい内容を相手に分かりやすく伝えるためには、発音や文法は大事です。
それは間違いありません。
ただ、あまりにもこだわり過ぎて、「文法沼」「発音沼」にハマってしまう人もけっこう多い印象です。
これは特に、大学受験英語などの影響もあるのかもしれません。
ヤフー知恵袋と教えてグーなどの質問サイトでは、ネイティブでさえも知らないような文法ルールのミスを日本人同士で指摘し合ったりするシーンを目撃します。
こうなってしまうと、もうユーチューバーのカメラ沼やマイク沼と同じです。
もし、ネイティブの人達が日本の質問サイトのやりとりを見たら、
「そんな細かい文法ルールを気にしなくても、ちゃんと通じるのに・・・」
「もう少しシンプルな英語でも、言いたいことは言えるはずなのに・・・」
と思うかもしれません。
Production value = 悪ではない
もちろん、発音や文法があまりに崩れていたら、聞きづらくなります。
せっかくの良い内容(Content value)が伝わらなくなってしまうかもしれません。
ただ、僕たち英語学習者は、どうしても Content value と Production value を一緒に考えがちです。
「自分の英語スキルが低いうちは、自分には英語を話す資格はない」
「外国人と交流するのは、十分な英語力をつけてから」
と考えてしまうのです。
でも、今の発音&文法スキルでも、十分に伝わる可能性はあります。
それを確かめるには、実戦を積んでみるしかありません。
英会話経験を積む中で、
「あ、この程度でも通じるのか!」
「あ、今のはさすがに通じなかったか。」
といった境界線を見付けていくことができます。
そして、ギリギリのボーダーライン上まで来れたら、後は Content value(英語で話す内容) に意識を向けるのが良いかもしれません。
では、どうやったら Content value を上げることができるのでしょうか?
次回は、僕の考える 「英語の Content value の上げ方」についてお伝えします。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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