(→前回のつづき)
(※この記事は英語学習とは関係ない内容ですので、興味のない場合は読み飛ばしてください)
「愛し合っているはずの男女がすれ違ったり、別れてしまう原因」を突き止め、解決策を示してくれる専門家、ジョングレイ博士の新作の本のフィードバックの続きです。
この本の中では、
①男女共に家事や仕事をする時代に出てくる問題点
②男女の役割の逆転がもらたす新たな問題
について、科学的なアプローチで解決策を探っています。
女性がやりがいのある仕事を持ち、男性が家事に参加するようになることは、一見良いことのように思えます。
でも、実はこれは危険な側面も持っていることが、グレイ博士の研究で分かりました。
たとえばスウェーデンでは、「男女の違い」について人前で語ることすらタブー視されているほど、社会全体が「男女平等」を推し進めています。
「男性しか就けない職業」や「女性しか就けない職業」を完全撤廃して、家庭でも男性の家事&育児参加が当たり前とされている文化になっているそうです。
そんな国なら、さぞかし男女達は仲良く幸せにやっているのかと思いきや、なんとスウェーデンの離婚率は49%だそうです!
「男女平等=男女の幸せ」に直結するわけではない、ということを、このデータが示しています。
脳のつくりと文化の変化
人間の脳は、何万年もかけて進化してきました。その結果、
・男性は「狩り」をするのに最適なように脳の機能が進化してきました。
・女性は「コミュニティーを作り、子供や夫の世話をする」のに最適なように脳の機能が進化してきました。
人間の本能が何万年もかけて「最適化」するために進化してきたのに対して、「男女平等化」が起こったのは、ここ数十年の間です。
この数十年間の変化は、人類の歴史から見るとかなり「急激」な部類に入ります。
本能は、何世代にも渡って「生きるか?死ぬか?」の世界の中で進化して備わった機能です。
急に世の中が平和になって、男女平等になったからといって、急に本能のプログラムまで書き換わるわけではありません。
おそらく、今の状態が数百年以上続かないと、男女の本能が現代生活に合わせてフィットすることはないと思われます。
そんなに待ってられません!!僕らは死んでしまいます!!
共存するしかない
本能は強烈な力を持ちます。人間の感情や体調は、本能の力でカンタンにコントロールされてしまいます。
だからこそ、男女のケンカやすれ違いは、カンタンには解消できないのです。
でも、本能が変わらなくても、男女がそれぞれ自分が持つ本能の特性を知っておけば、本能に振り回されるのを防ぐことができます。
相手の言動に対して自分の脳が「超反応」しそうになった時に、すぐに気付くことができるようになります。
訓練を重ねれば、今までとは違う反応ができるようになります。
そうやって、本能とうまく共存してくことが、現代の男女が平和な関係を続けるコツなのです。
男女のホルモンの違いが、異性を惹きつける
男女には、それぞれホルモンの違いがあります。
男性には、「テストステロン」と呼ばれるホルモンが、幸せに関係してきます。テストステロンは、仕事をしたり、競争したりする時に分泌されるホルモンです。
テストステロンが十分に出ている状態だと、男性は力がみなぎり、自信に満ちた状態で本来の力を発揮することができるようになります。
また、自分の力を使って愛する女性を幸せにしたい!という欲求が出てきます。
そのため、テストステロンは女性に対する魅力をアピールする効果があります。テストステロン値の高い男性は、女性を惹きつけやすくなります。
一方で、女性にとっては、「エストロゲン」というホルモンが幸せに関係してきます。エストロゲンは、愛を感じたり、誰かの世話をしたりする時に分泌されるホルモンです。
エストロゲンが十分に出ている状態だと、女性は優しい気持ちになり、笑顔が増えます。周りに気配りをする余裕が生まれるので、女性本来の力を発揮することができるようになります。
また、愛する男性を大切にしたい!という欲求が出てきます。
そのため、エストロゲンは男性に対する魅力をアピールする効果があります。エストロゲン値の高い女性は、男性を惹きつけやすくなります。
よく、「美人なのになぜか男性にモテない女性」や、「美人じゃないのに、なぜか男性にモテまくりの女性」がいるは、エストロゲンの値が関係していることが多いようです。
男性も、テストステロン値が高い人は、他の要素が不利でも、女性にモテることが多いようです。
テストステロンとエストロゲンは、男女が出会って惹かれ合うのに必要なホルモンです。でも、最初は良くても、長く付き合ったり結婚した後に、男女の溝を深めてしまうのです。
・・・つづく。
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