From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
YouTubeチャンネルがゆっくりジワジワ伸びる3つのメリットは、英語学習にも当てはまります。
今日は「英語力がゆっくりジワジワ伸びるメリット」の2つ目をお伝えします。
②プチ成功&プチ失敗を通して、自分を等身大で見れるようになる
英語の上達は、右肩上がりではありません。
TOEICの点数が上がったり、英会話で「話せた感」が得られる時期もあれば、逆にまったく上達を感じられない時期もあります。
英語学習は、小さな上達に喜んだり、小さな失敗にヘコんだりする体験の連続です。
この体験を通して、自分を等身大で見れるようになる気がします。
人は周りの人間関係が変わることで、自信の度合いが大きく変わります。
僕が最初に英会話スクールに通い始めたばかりの頃、僕が自分を比べていた周りの人は「英語を学んでいない人達」でした。
同じジーンズショップで働くスタッフ、店長仲間の同僚、上司、ダンススクールの友達など、日常で付き合いのある人達の中で英会話を学んでいる人はゼロでした。
英会話経験ゼロの人達と、英会話を始めたばかりの自分を比べて、「自分は先を行っている感」「横文字にちょっと詳しくなっている優越感」を感じていました。
「自分は日本人の中でも英語が分かる方だ」
「自分は少数派だ」
という自信が芽生えました。
でもしばらくしたら、自分を比べる対象が変わりました。
同じ英会話スクールに通う「留学経験者」や「仕事で英語を使っている人達」、「上級クラスを受けている人達」の話す英語を聞く機会が増えてきたのです。
数ヶ月おきに開催される英会話スクール主催のパーティーなどに参加すると、流ちょうな英語を操る人達がネイティブの先生と生き生き話す人達の姿が目に入ります。
そうなると、自分がいかにちっぽけな存在かを思い知らされました。
「あのレベルに行くまでには、いったいどのぐらいかかるんだろう?」
と不安になりました。自信がなくなりました。
自信のアップ&ダウン
その後は音読トレーニングと瞬間英作文トレーニングを始めてからは、僕の英語力はジワジワ伸びていき、2年後には同じ英会話スクールの最上級クラスまで行けました。
先生からも生徒仲間からも「英語がデキる人」という目で見られるようになりました。
2年前、僕がパーティーで見て憧れた「ネイティブの先生と流ちょうに話す姿」を、こんどは自分が再現できるようになったのです。
新しく入ってきた生徒仲間の人達からは、「どうしたらそこまで話せるようになるんですか?」と聞かれるようになりました。
僕は再び自信を取り戻しました。
「自分は日本人の中でも英語が分かる方だ」
「自分は少数派だ」
と感じるようになりました。
でもそのうち、物足りなさを感じ始めました。
今は日本に住んでいるネイティブの人達を相手に英語を話しているけど、もし自分が海外に出て行ったら?相手の土俵で戦っても対等に話せるのだろうか?
という疑問がわき上がってきました。
そこで、海外武者修行するために、カナダに3ヶ月間ビジネス留学することにしました。
7年間続けたジーンズショップの店長の仕事を辞めて、単身カナダに渡りました。
それまで海外旅行すらしたことがなかった僕にとっては、何もかもが初めてでしたが、自信は持ったままでした。
でも、現地に着いてビジネスクラスの授業を取り始めたら、その自信は粉々に砕かれました。
クラスメイトにアジア人はゼロで、みんなヨーロッパ系や南米系などの「母国語が英語に近い人達」だったのです。
日本の英会話スクールの中で「英語ができる人」というポジションを得ていた僕も、ヨーロッパ系と南米系の人達の中に放り込まれたら、まったく太刀打ちできませんでした。
比べる人達が大きく変わり、僕はどん底までヘコみました。
しばらくヘコんだ後はまた復活して、
「底辺から這い上がるのも悪くないな」
と思えるようになりました。
そのキツいクラスに食いついていったおかげで、いざ仕事をゲットしてバンクーバーの企業で働くことになった時には、逆にラクに感じられました。
仕事の英語は「話題の範囲」が限られているので、学校の授業よりもやりやすいです。
異国の地で働く経験を積んだ僕は、また自信を取り戻してから帰国できました。
帰国後は自分が以前通っていた英会話スクールの講師に転職しました。
そこでまた、比べる対象が変わりました。
日本人の同僚の先生たちのほとんどは、海外の大学卒の人や、幼少期から海外で生まれ育った完全バイリンガルの人達でした。
TOEIC900点なんて当たり前。990点満点ホルダーもゴロゴロいました。
僕は再び、自信をなくしました。
でも、その後もコツコツと音読トレーニングや多読トレーニングを続けて、3年後には英検1級に合格できました。
同僚の先生達の中でも英検1級を取っている人は少なかったので、「スゴいね!」と言ってもらえました。
でも、この時にはもう、自分と周りを比べて一喜一憂する時期を終えていました。
自信のアップ&ダウンを通して、自分を等身大で見れるようになっていたのです。
もう、英語力だけを切り取って「自分が優れている」「自分は劣っている」といった比較することに意味がないと感じるようになっていました。
長い道のりでしたが、この長い道のりがあったからこそ、自分より英語力が低い人を見てもドヤ顔する気にはなれないし、自分より英語力が高い人を見てもヘコまなくなりました。
もし僕が「脳内にチップを埋め込んで一瞬で英語力を手に入れる」道をたどっていたら、こんな風にメンタル面が鍛えられることはなかったと思います。
・・・つづく。
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