from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
最後に、32年間続いたスピードラーニングがなぜ、2021年夏に終了を迎えたのか?
その理由を勝手に推測してみたいと思います。
僕が考える理由はおそらく、
「スマホとYouTubeの普及」ではないか?
と思っています。
今、人々はスマホで英語学習をする時代になりました。
スマホアプリで瞬間英作文トレーニングをしたり、音読をしたりします。
音楽も、今はCDで買うのではなく、スマホに直接ダウンロードして聞くスタイルが主流です。
本屋さんにある英語テキストも、CD付きのものがどんどん減ってきています。
CDの代わりに、専用サイトから音声データをスマホやパソコンにダウンロードするタイプになってきています。
スピードラーニングなどの聞き流し系の教材も、昔はカセットテープ、そしてここ数十年はCDでの提供、という感じでした。
でも今は、CDで英語教材を売るのが難しい時代になってしまいました。
そうなるともう、スマホアプリで出すしかありません。
スピードラーニングもスマホアプリを出していた
そして、この時代の流れに乗って、スピードラーニングもアプリを出していたようです。
僕は直接見たことがないのですが、スピードラーニングのウェブサイトの「終了のお知らせ」のページに、「アプリのサービス提供も終了します」という内容が載っていました。
スマホアプリは無料のものが多く、有料でも数百円程度のものがメインの印象です。
これまでのCD教材を売るスタイルに比べると、どうしても単価が低くなってしまいます。
スマホゲームは売りやすい
スマホゲームの世界では、一人で数十万円~数百万円も課金するプレイヤーがいる、という話をニュースでよく聞きます。
僕も一時期は世界中で流行したスマホゲームの「クラッシュ・オブ・クランズ」というゲームを、外国人の友達(リアルな知り合い)と一緒にプレイしていました。
ゲームアプリ自体は無料ですが、途中で課金したくなる人の気持ちがよく分かりました。
スマホゲームの場合、
・キャラクターを他のプレイヤーよりも短時間で強くするために、時間をお金で買う。
・みんなが持ってないレアアイテムをお金で買う
といった課金の仕方ができます。
そうすることで、人間の本能である競争心に訴えかけて、高い料金をチャージできるのです。
僕も、外国人の友達とアプリ上で「自分の城の強さ」を競い合っていたので、こっそり課金して、自分だけ強くなりたい願望に駆られました。
僕はギリギリのところで踏みとどまりましたが、イギリス人の友人がこの罠にハマって課金してしまい、後悔していました。
スマホゲームは、本当によくできています。心理的にどうしてもお金を払って人に勝ちたくなってしまうのです。
教材アプリの限界
でも、英語の聞き流し教材アプリでは、
・課金すると、他の受講生よりも英語上達のスピードが上がるモード
・他の受講生は見ることができない、禁断の英文
などを提供することができません。
(そもそも、人が知らないようなレアな英文は、英会話で使う機会がないでしょう)
となると、月謝制にするのが限界です。
さらに、月謝制にしたとしても、他のアプリが月額数百円でやっている中で競争しなければならなくなります。
これまで高額なCD教材を扱ってきた業者にとっては、同じ内容を月額数百円で出すのは苦しいと思います。
YouTubeで無料で聞ける
さらに、YouTube上には聞き流し英語の音源がいくつも無料で公開されています。
↓↓↓
1,000万回以上再生されているこの動画は、スピードラーニングと同じような構成になっていて、「英語が流れる→日本語が流れる」という仕組みです。
こうなるともう、英語の聞き流し教材に課金するのはますます難しくなると思います。
以上が、僕が勝手に推測した、スピードラーニングが2021年に終了した理由です。
時代の流れを感じます。
英語の聞き流し教材はなくならない
とはいえ、今後も英語の聞き流し教材が世の中からなくなることはないでしょう。
YouTube動画やスマホアプリなどに姿を変えて、今後も存続し続けると思います。
たとえ聞き流し教材が無料で聞ける時代になったとしても、僕たちはあるものを消費しています。
それは、「時間」です。
時間のムダ遣い
今の時間を何に使うか?
で、1年後、3年後の自分の姿も大きく変わってきます。
同じ時間を英語学習に費やすなら、効果が出やすいものに時間を投資した方が、後になってから良かったと思える確率が高いです。
以前お伝えしたように、聞き流し英語が効果を発揮するのは、
①超初心者(英語を初めて聞く人)
②文法上級者でリスニング初級者
③上級者
の3つの状態にある人です。
もしこの3つに当てはまらないなら、素直に音読と瞬間英作文トレーニングでコツコツ英語ストックを積み上げることをオススメします。
(完)
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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