From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕自身の英語学習体験談&英語を教える体験談のつづきです。
TOEICや英検などの「結果を求められるテストで高得点を取ること」への欲求がなくなったことで、僕は自由の身になりました。
自由の身と言っても、英語トレーニングを自体をやめるという意味ではありません。
自由に選んだ素材で英語トレーニングができる、という意味です。
もう、レベルを気にする必要もなく、自分の興味の向くままに、好きな本を好きなように読んで良いのです!
僕の人生を変えた本、「英語上達完全マップ」の著者の森沢先生も、本の中でこのステージを「最終形」と位置づけていました。
そして、「英語リーディングの大海原に出る」という表現を使っていました。
僕もついに、その時が来たのです!!
思い返せば、29才の時に森沢先生の本に出会った時、僕は初心者レベルで行き詰まりを感じていました。
せっかくできた外国人の友達とはいつまでたっても浅い内容のトークしかできないし、TOEICを受けても300点台の初心者レベルです。
当時の僕が森沢先生の本を読んだ時には、TOEIC900点を超えて、大海原に出る自分の姿など、想像できませんでした。
でも、「いつか出てみたい!」と思いました。自分の好きなジャンルの情報を、日本語ではなく英語で取れるようになるなんて・・・そんな状態になったら、まさに自由な世界が開ける!と思ったのです。
そんな世界を体感してみたい!!
と強く願いました。
そして今、その状態が実現したのです!!
本当は、数年前にはTOEIC900点を超えていたので、大海原に出るだけの準備は整っていたはずでした。
でも僕は、「もっと上を!もっと上を!」と、先ばかりを見ていたせいで、自分が今いる場所を楽しんだり、豊かさを味わって感謝することを忘れていました。
TOEICの満点までのわずか15点の差を埋めるために、味気ない内容の英文が詰まった問題集をカリカリと解くことに、自分の「英語トレーニング時間」を使っていました。
もちろん、TOEIC問題集を解くこと自体が楽しかった時期もありました。でもそれは、ずっと続くものではありませんでした。
でも、上を見るのをやめて、今に目を向けた瞬間に、自分の前には自由な世界が広がっていることに気付きました。
すると、すごく気分が良くなりました。そして、自分が今持っている英語力に感謝する気持ちがわき上がってきました。
こんな気分になったのは、久しぶりでした。
英語力を上げるのが目的ではない
ずっと英語トレーニングを続けていると、「英語力を上げること自体」が目的になってしまいがちです。
英語力を上げることを目的にすると、いつまでも続くレースに飲み込まれ続けることになります。
なぜなら、世の中には「もっとスゴいテストに合格している人」や、「もっと英語力の高い人」はゴロゴロいるからです。
上ばかりを見ていると、せっかく自分がTOEIC900点を超えても、英検1級を持っている人には引け目を感じてしまいます。
英検1級を取って喜んでいると、今度はTOEIC満点を取っている人が気になり出します。
さらに、国連英検特A級を持っている人の方がスゴいような気がしてきます。
いや、通訳案内士の方が国家資格だからスゴいのではないか?
いやいや、TOEICのSWテストで満点を取って、アウトプット力を証明した方がいいのでは?
いやいやいや、日本基準の英語テストはもう卒業して、TOEFLやIELTSとかの国際基準のテストを目指した方がいいのでは?
なんて考えが頭の中をかけ巡ります。
もう、キリがありません!もちろん、挑戦すること自体が楽しいという考えもあると思いますが、あまりに結果にこだわり過ぎると、「今の自分はダメ」という風に考えてしまうようになりがちです。
でも、英語学習を始めた頃の自分が、今の自分を見たら・・・
「あれ?なんか未来の俺、優先順位を間違えてない?」
と思うような気がします。
誰だって、英語学習を始めたばかりの頃は、
「英語を使ってこんなことをしてみたい!」
「英語がしゃべれるようになったら、こんな自分になりたい!」
という理想像があるはずです。
「英検1級を取りたい!」
「TOEICのSWテストで満点を出したい!」
と思って英語を始める初心者はいないはずです。
でも、英語学習歴が長くなってくると、だんだん初心を忘れてしまうのです。
だからこそ、「自分はなぜ、英語学習を始めたのか?」という根っこの部分を、定期的に思い出す必要があるんだな、と気付きました。
・・・つづく。
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