From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕が自分の関心を「自分の英語力アップ」から、「生徒さんの英語力アップ」に完全に移してからのストーリーのつづきです。
「会話力」をアップさせるのに必要な3つの要素、
①リスニング力
②作文の正確さ
③作文のスピード
のうち、今日は「③作文のスピード」についてお伝えします。
英会話でよくある悩みが、「相手の言っていることはなんとなく分かるんだけど、自分がしゃべろうとすると、なかなかな出てこない」という状態です。
これは、リスニング力が上がってきた人が最初に感じるジレンマです。
リスニング力とスピーキング力には、「10:3の法則」と呼ばれるものがあります。
リスニング力を10ポイントだとすると、スピーキング力は常に3ポイントになる、という法則です。
多くの人はこの「差」を埋めようとするのですが、どうしていいか分からない・・・という状況に陥りがちです。
スピードより正確さ
前回お伝えした、「正確な作文力」は、相手に自分のメッセージを伝える上でとても大事です。
どちらかというと、優先順位は「正確さ」だと僕は思います。
たとえどんなにスピードが速くても、言葉の順番がめちゃくちゃで、相手に伝わる内容になっていなければ、せっかくのスピードも活かされないからです。
これは自分が「話を聞く側」になってみると分かりますが、ゆっくりでもちゃんとした言葉を話す人は、知的で信頼できる印象を与えることができます。
一方、めちゃくちゃな文法でペラペラと速くしゃべってくる人は、なんとなく軽くて信頼性が低い印象を与えてしまうかもしれません。
なので、僕はまず、作文の正確さを伸ばすべきだと思います。その上でスピードを上げるトレーニングをすると、良いコミュニケーターになれます。
作文のスピードを上げる方法
作文のスピードをアップさせるトレーニング方法は、これまでにも何度かご紹介している、「瞬間英作文トレーニング」が有効です。
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僕は英語力を日本でアップさせた「国内派」なので、瞬間英作文トレーニングはかなりやり込みました。
瞬間英作文トレーニングを1年半続けた頃、会話に必要な文型が自分の中にスキルとしてストックされたのを感じました。
その後に、カナダに3ヶ月間留学したところ、初日から現地の人たちとふつうにコミュニケーションが取れる状態でスタートすることができました。
なので、間違いなく作文力のスピードアップには瞬間英作文トレーニングは有効です。
というか、これ以外の方法で日本にいながら作文力の正確さとスピードを両立される方法はないような気がします。
比率はそんなに変わらない
ただ、さきほどの「10:3の法則」は、あまり変わりませんでした。
どういうことかというと、僕は10:3の差を10:7とか10:10まで縮めようとして、瞬間英作文トレーニングを始めたわけです。
でも、「作文力のスピードと正確さ」がアップすると、不思議なことが起こりました。
その不思議なこととは、「勝手に上限が伸びていく」という現象です。
つまり、3の作文力の部分を4に上げると、リスニングが10から11ポイントに上がってしまうのです。
作文力を5に上げると、リスニング力は12に上がります。
まるで、「いたちごっこ」のようです。これは、「基本を固めると、英語力全体が上がる」という法則が働いているようです。
構文を使った英文を自分で口頭でスピーディーに作れるようになることは、それよりずっと高度で難しい英文を理解するのに役立ちます。
一見、どんなに難しそうに見える構文も、基本は中学で習う5文型のコンビネーションに過ぎません。
5文型が「知識レベル」を越えて「会話で使えるスキル」として身に付けば、5文型を複雑に組み合わせた長文も、透けて見えるようになります。
そういう点では、10:3の差は、いつまでも埋まらないのかもしれません。
とはいえ、「聞けること」と「話せること」が圧倒的に増えることに違いはないので、どんどん英会話が楽しくなってきます。
僕自身の経験とこれまでサポートしてきた500人以上の英語学習者の方々を観察する限りでは、作文が速く正確にできる人は、リスニング力も会話力もTOEICも、すべて高いレベルに行ける確率が高いです。
・・・つづく。
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