From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回の続き)
前回の記事では、ここ数年で新しく世界的に広まりつつある英単語「Vlog」の意味を紹介しました。
ひと言で表すと、「ビデオ版ブログ」です。
ブログ(Blog)は文字を書いてネット上に投稿するものですが、ブイログ(Vlog)は動画を撮影してネット上に投稿することです。
ユーチューバーのように、日常的に動画を投稿している人達のことを、「Vlogger(ブイロガー)」と呼びます。
「ユーチューバー」という言葉は、YouTube限定のイメージがあります。
でも、世界にはYouTube以外にもたくさんの動画配信サイトがあります。
海外ではYouTube限定で動画を出している人の方が少ないです。
そこで、海外では「YouTuber(ユーチューバー)」という言葉よりも中立的な言葉である「Vlogger(ブイロガー)」という言葉の方が浸透しています。
Vloggerの数は、毎年世界中ですごいペースで増え続けているそうです。
ソニーがVlogger向けのカメラを発売!
そして今年「世界のソニー」が、そんな世の中の流れに合わせて、新しく「Vlog専用カメラ」というジャンルを作りました。
正式名称は、「VLOGCAM ZV-1」です。CAMというのは、camera(カメラ)を短く発音したものです。
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ソニーのコマーシャル戦略
ソニーはこのVlogカメラ第一号をできるだけたくさん売るための販売プロモーションを、すごい手法でやってのけました。
発売日の1ヶ月前に、世界中の有名ユーチューバー&中堅ユーチューバーの人達に向けて、サンプル製品をバラまいたのです!
しかも「プレゼント」ではなく、「無料レンタル」という形で貸し出しました。
無料レンタルにした場合、商品をあげたり、紹介料を支払うなどの、モノやお金やりとりがありません。
モノやお金のやりとりがあった場合、YouTube動画ではそのことを知らせるテロップを入れなければなりません。
「この動画はプロモーションを含みます」
「この動画はソニーの提供でお送りします」
みたいな表記を入れるという決まりがあるのです。
それを見た視聴者は、「な~んだ、CMか!」となります。
もちろん、ユーチューバーの方も報酬を受け取っているため「良い所」しか褒めない傾向になりがちです。
そういうコマーシャル動画は再生回数が伸びづらいので、ユーチューバー側もオファーを受けることに慎重になります。
「無料レンタル」のパワー
でも今回ソニーは「無料レンタル」という手法を使いました。
その結果、このVlogカメラの紹介動画は「コマーシャル動画」のカテゴリーには入らなくなりました。
ユーチューバーの人達は、気兼ねなく自由に「良い点&悪い点」を正直に伝えることができます。
ユーチューバー目線で見ると、今回のソニーの無料レンタル企画は「レビュー動画を作るハードルが下がった」のです。
爆発的に認知度アップ!
ソニーから無料レンタルでVlogカメラを受け取ったユーチューバー達は、一斉に自分のチャンネルでこのカメラのレビュー動画を紹介し始めました。
海外には登録者100万人超えのガジェットレビュー系ユーチューバーがゴロゴロいます。
そんな人達が、世界中で一斉に動画を出し始めたのです!
しかも発売日の1ヶ月前から!
その結果、どうなったか?
僕が色んな国のユーチューバー達の動画を見た限りでは、大きく3つの効果が生まれました。
効果①商品の長所&欠点の両方が世界中にしっかり認知された。(信頼性)
効果②レビューした有名ユーチューバー自身がこのVlogカメラを1ヶ月間使う中で手放せなくなり、返却前に自腹で予約注文した。(中毒性)
効果③それを見た「駆け出しユーチューバー」の人達が、「○○さんが買う程なら、俺も!」と予約注文した。(影響力)
ソニーは、テレビCMを打つよりずっと安い予算で、ずっと効果的な宣伝をしたのです。しかも発売前に!!
・・・つづく。
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