From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
「日本語と英語の視点の切り変え方」を教えてくれる本、
「会話もメールも英語は3語で伝わります」
のレビューの続きです。
前回の記事では、日本語のニュアンスを英語で100%伝えることはほぼ不可能な理由をお伝えしました。
「~んだよね。」という日本語表現の中に含まれる独特の4つのニュアンス、
・んだ=相手に伝えている感
・よ=自分の感情
・ね=同意&共感を求める
※この部分は、神テキスト「英会話イメージトレース体得法(遠藤雅義先生著)」を参考にしています。
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を伝える言い回しは、英語にはありません。
だから、最初から「日本語のニュアンスを100%伝えたい」という欲求を手放す方が、英語でのコミュニケーションはスムーズに進みます。
もちろん、複雑な文法やボキャブラリーを使えば、伝えたいニュアンスを伝える方法はあります。
でも、それをやろうとする前に、「まずはシンプルな英文で必要最低限のことをスピーディーに伝えられるようになる」方が実戦的だと思います。
「複雑な言い回しをゆっくり、間違いながら話す人」
と、
「シンプルなフレーズをスピーディーにポンポン話す人」
がいた場合、英語圏ではシンプル&スピーディーな話し方の方が好まれる確率が高いです。
引き算の発想
この本「英語は3語で伝わります」は、言いたいことをシンプルに伝えるために、色んな文型を「捨てる」ことを勧めています。
①There is / are 構文を捨てる
②仮主語と仮目的語のitを捨てる
③SVOO(第4文型)SVOC(第5文型)を捨てる
④受け身形を捨てる
⑤イディオムを捨てる
⑥not文を捨てる
⑦難解な英単語を捨てる
⑧難しい時制を捨てる
という8つの「捨てる項目」が紹介されています。
瞬間英作バーとしては、「えっ!この文型も捨てるの?今まさにトレーニングしてる最中なのに??」と思われるかもしれません。
もちろん、これは他の文型を「使ってはいけない」とか「トレーニングしてはいけない」と言っているわけではありません。
この本のコンセプトは、
①まずは自分が作文する時にはシンプルな文型でスピーディーに英作文する発想を身につけて、会話やメールをしている時の自分の負担を減らしましょう。
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②慣れて余裕が出てきたら、それまで捨てていた表現を少しずつ盛り込んでいけばOK。
という発想です。
そして多くの日本人が①のステップを飛ばしています。
日本語を直訳していきなり複雑な文型や表現を使おうとしているせいで、自分の負荷が高く、相手にも伝わりにくい英文で話す結果になってしまっているのです。
この本はステップ①を実現する本なのです。
だから、ふだんの瞬間英作文トレーニングで①~⑧までの表現を練習しちゃダメというわけではありません。
瞬間英作文トレーニングの中では複雑な言い回しも存分に練習して良いので、ご安心ください。
ふだんは高いところでトレーニングしておいて、いざ会話!という時には低いところでスピーディーに話せるようになるのを狙うのが現実的です。
(どっちみち英会話に慣れないうちは、ふだん練習で出せるマックスパワーの3割を会話の中で出せればいい方です)
どうやってシンプルにするか?
捨てる項目が8つもあると、こんどは「捨てる項目を覚える」方が大変だと感じるかもしれません。
でも、実はこの本のタイトルが、すべてをひと言で表しています。
「英語は3語で伝わります」
つまり、あらゆる表現を「SVOの第3文型」で表すようにすれば、自然に8つの文型は捨てざるを得なくなるのです。
具体的にどうやって?
言いたいことをSVOだけで言い表すクセをつけるために、このテキストには色んな例文の言い換え例が載っています。
たとえば、
「2011年に東北は大地震に見舞われた」
Tohoku was hit by the great earthquake in 2011.
(受け身表現)
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The great earthquake hit Tohoku in 2011.
(SVOの第3文型)
「価格には消費税が含まれている」
Tax is included in the price.
(受け身)
↓↓↓
The price includes tax.
(SVOの第3文型)
「この製品は、多くの用途で使うことができる」
This product can be used for many applications.
(受け身)
↓↓↓
This product has many applications.
(SVOの第3文型)
という感じです。(本文より引用)
文字で見ても長さが短くなっているのが分かりますが、実際に声に出して読み上げてみると、言いやすさが全然違います。
言いやすい表現=会話で使いやすい表現
と言えます。
この本には、このように「シンプルに言い換える実例」がたくさん載っているのです。
・・・つづく。
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