【中南米のダンス・サルサの世界⑰ダンス編152】

 
From  師範代Shinya(新村真也)
 
 
※僕が20代の頃、初めてサルサダンスを経験した時の体験談の続きです。ダンス編は毎週日曜日に更新中。

 

英会話とサルサダンスの世界の共通点は、「上達するためには○○だ」と一般的に思われていることが、意外にそうでもない、ということです。

その1つが、「恋人を作ると上達する説」です。

サルサのようなペアダンスの世界では、お互いにダンスをしている人同士で恋人になれば、練習する機会が増えて、さらに愛のパワーで息がピッタリになって上達する、というロジックです。

英会話の世界では、外国人の恋人ができると英語を話す機会が増えて、さらに必死に気持ちを伝えようとするので、結果的に英語力が上がる、というロジックです。

でも、僕が実際に会って話したことがある国際カップルの人たちを見る限り、恋人を作っても英会話が上達するとは限らないようです。

「なんか思ってたより英語が上達しないんだよね~」

という生の声を聞くことが何度もありました。

外国人の恋人を作っても英会話が上達しない3パターン

外国人の恋人ができても英会話が上達しないパターンは、大きく3つあるようです。

①付き合っている外国人がけっこう日本語できるから、結局日本語で多く話しちゃうパターン。

②「外国人男性&日本人女性」の組み合わせで、あまり会話が成り立ってなくても、付き合えてるパターン。特に男性は女性に比べると、相手に「コミュニケーション力」を求めない傾向があるので、相手の女性の英語力を気にしないことが多い。

③「付き合ってから会話が減ってしまう」パターン。特に結婚すると、会話の時間が減りやすい。これは国際結婚の夫婦に限らず、日本人同士の夫婦でもよく起こる。一緒に住んでる割に、1日の中で夫婦で言葉を交わす時間は、友達や同僚よりも少ないというケースもある。

以上3パターンが、「国際カップルあるある」です。

これは僕の想像ではなく、実際の国際カップルの人たちから直に聞いた話です。

確かに日本人同士でも、付き合いが長くなるにつれて会話の時間が減っていく、というのは、よくあることだと思います。

ちなみに②に関しては、男女が逆転するとうまくいかないことが多いです。女性の方が相手にコミュニケーション力を求める傾向が強いからです。

もちろん、「外国人の恋人ができて、英語力が爆上がりした」という人にも会ったことがあります。

何が違うのか?

では、外国人の恋人を作って英語力が伸びる人と、伸びない人とでは、何が違うのでしょうか?

伸びた人に詳しく話を聞いてみると、決定的な違いが分かりました。

伸びた人は、「もともと勉強する習慣があって、付き合ってからも勉強は欠かさなかった人」でした。

・ふだん1人で勉強して、英語ストックを積み上げる

↓↓↓

・恋人との英会話で使う

↓↓↓

・英語ストックが増えると、話せる幅が広がる

↓↓↓

・話せる幅が広がると、恋人との会話も長く濃くなる

という流れです。

外国人の恋人ができて英語力が伸びる人は、もともと勉強の習慣があった人です。

おそらく、恋人ができなくても英会話力は伸びたでしょう。

つまり、「外国人の恋人ができたら、自然に英会話力が伸びる」のではなく、「勉強の習慣がある人に外国人の恋人ができると、伸びるペースがアップする」というのが真実だと思います。

サルサダンスはどうか?

そこで僕の中に浮かんだ疑問は、サルサダンスはどうなのか?

ということです。

「男女ペアで踊るダンスだから、サルサダンサー同士で付き合ったら、練習時間が増えて、愛のパワーで息がピッタリになって、上達する」

という上達論は真実なのでしょうか?

何となくですが、英会話の時のパターンと同じような気がしてきました。
つまり、「上達するかどうかは、本人次第」ということです。

サルサダンサー同士で付き合ったり結婚しても、2人の会話が減っていくのと同じように、2人で練習する時間も減っていくのでは?

と思ったのです。

2人が同じ熱量で「上達したい!」という気持ちが続かない限り、恋人や夫婦での練習を何年も続けるのはムズカしいのではないでしょうか。

そんなことを考えている矢先に、その仮説を自分の身をもって確かめるチャンスが巡ってきました。

 

・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む

 

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