(→前回のつづき)
※新しく発売されたばかりの英語の雑学本「英語の語源大全」のレビューの続きです。
前回の記事では、「デマ」の語源dem をご紹介しました。
「デマ」と「デモクラシー(民主主義)」には共通点があります。
さらに、今まさに世界中で起こっている「パンデミック(pandemic)」にも共通点があります。
pan(すべての)dem(民衆)ic(~の)
という語源から、すべての民に広がる伝染病という意味になるのです。
ちなみに、もし伝染病の広がりを1つの地域や国の中だけで押さえ込めた場合は、「中」を表す in & en を付けて、
endemic
という英単語で表現します。
日本語訳にすると、pandemic も endemic も、どちらも「伝染病」です。
でも、英語では広がり方によって使い分けるのです。
悪魔のデーモンも同じ
dem(民)の語源をさらにさかのぼると、de(分ける)にたどり着くそうです。
たしかに、民族は「白人、黒人、アジア人」などのように、分かれています。
また、同じ人種でも住む地域によっても分かれている感じがします。
日本でも、大阪と東京では、だいぶ文化や気質が違う印象です。
de = 分ける
の語源から、悪魔を表すデーモン(demon)が生まれています。
de(分ける)mon(もの)
という語源です。
ギリシャ神話の中で登場する悪魔は、半神半人の姿をしています。
悪魔はもともと「神と人間を分けるもの」という意味があったそうなのです。
面白いですね!
他にも、
・「メルカリ」と、「メルセデス」の共通点
・食べる「パン」と、驚いた時の「パニック」の共通点
に関しては、YouTube動画の中でご紹介しています。
↓↓↓
せっかくなので、このブログ記事ではまた違うページからの語源をご紹介します。
#パソコン画面上の「カーソル」と、車の「カー」、英語レッスンの「コース」は同じ語源
一見、つながりがなさそうなこの3つは、実は同じ語源です。
僕もこの本で知った時には、「へぇ~!」と声が出てしまいました。
・cursor(カーソル)
・car
・course
この3つは、「car / cur」という語源が入っています。(course には o が加わっていますが、こういう多少の変化はあります)
car / cur の語源のイメージは、「走る」です。
カーソルは、パソコンの画面上を「走るもの」です。
確かに、言われてみれば納得!ですよね。
車の car は、まさに走るための道具だし、course も「走る場所」と言えます。
ハイレベルな英単語も同じ
さらに、ここから派生しているハイレベルな英単語も、芋づる式に覚えることができます。
occur (起こる)
recur (再発する)
currency (通貨)
excursion (遠足)
といったハイレベルな英単語も、すべて cur が入っていますよね。
・oc (~に) cur (走る)=こちらに向かって走ってくる→起こる
※この occur は、パンデミックなどの自然発生的な出来事に対してよく使われます。
・re(再び)cur(走る)=再び起こる→再発する
・cur(走る)rency (もの)=走っている(流れている)もの→通貨
・ex(外)cur(走る)sion (こと)=学校の外を走ること→遠足
という風になっています。
一見難しそうな英単語も、こうやってカーソルやカーなどの日常的な英単語の語源と結びつけて覚えると、すごく覚えやすくなる気がしませんか?
他にも僕が気になったトップ5は、
①文法の grammar(グラマー) と、魅力の glamour (グラマー)は、実は同じ語源。
↑※これ、実は僕は前から気になっていました。
②飲み会の「パーティー」と、ロールプレイングゲームの仲間の「パーティー」の共通点
③ボクシングの「スパーリング」と、親の「ペアレンツ」、ディズニーの「パレード」は実は同じ語源
④成人病の「メタボ」とダンスの「バレエ」の意外な共通点
⑤パンの「クロワッサン」と、朝食の「シリアル」、人事採用の「リクルート」は、実は同じ語源だった。
などなど、気になる語源が満載です。
多すぎて、とても紹介し切れませんので、気になる場合はこの本を買って読んでみてください。
こういう雑学ネタが100個も入っています。
この中の10個でも語源を覚えて、その内容を誰かにシェアすれば、記憶に定着します。
語源を覚えることで、英単語への理解度が一気に深まります。
学習効果を考えれば、価格の1,600円の元はすぐに取れると思います。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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