from 師範代Shinya
自分の英語力を測る方法として、テストを受ける人が一番多いと思います。
英検やTOEICなどの試験を受けて、その結果をもとに、今の自分の立ち位置や、上達の度合をチェックするのです。
英語テストは、あいまいな英語力を点数で分かりやすく示してくれるので、便利なツールです。
ただ、英語テストも万能ではありません。
英語テストだけを指標にしていると、点数の上下にモチベーションが左右されてしまうことがあります。
テストの点数=英語力+受験力
テストの点数は、2つの要素で決まります。
英語力+受験力です。
英語力は、文法やボキャなど、土台になる英語の力そのものです。
受験力は、「試験慣れ」です。
・事前にテスト問題集を何度も解いて、パターンに慣れる。
・分からない部分は、消去法で正解率を上げる。
・リスニングでは、最初のWH疑問文の聞き取りだけに集中して、後は聞き流して正解を選ぶ。
などなど、色んなテクニックがあります。
もちろん、受験力を生かすにはある程度の英語力の土台が必要です。
ただ、中には受験力だけでかなり大幅な点数アップを果たしてしまう人もいます。
そうなると、テストの点数だけで英語力そのものを正確に測るのが難しくなります。
テストは本番の体調が影響する
もうひとつ、テストの場合は本番当時の一発勝負です。
その日の体調や心境がモロに影響します。
寝不足だったり、他の心配事があったり、テストの点数にこだわりすぎて、必要以上に緊張してしまったり。
そういった要素は、テストの結果に影響します。
毎月連続でTOEICテストを受けると、点数が大きく上下することがあります。
1ヶ月で英語力が大きく変わることはないので、これはテスト当日の集中力の差です。
また、英検などの場合は、問題のテーマが回によって変わります。
自分が興味のある分野の内容ならスラスラ読めますが、苦手分野だと理解度が落ちるのが普通です。
そして、点数が大幅に落ちると、英語学習に対するモチベーションまで一緒に落ちてしまうリスクがあります。
英会話で英語力を測るのもムズカしい
最近は、スピーキングのテストも多くなりました。
スマホを使ってその場で英会話力を測れる「バーサント」などのオンラインテストもあります。
また、オンライン英会話で先生に英会話力をチェックしてもらえることもあります。
僕も、以前に大手の英会話スクールで講師をしていた時には、入学希望者の英語力を測るために「英語インタビュー」をしていました。
10分~15分ぐらい英語で話していると、だいたいその方の英語力が見えてきます。
ただ英会話だけで英語の土台の力を測ろうとするのにも、限界があると思いました。
英会話では、「緊張と焦り」と「内容を考える負担」が同時にかかってきます。
目の前にいる先生に対して、すぐに返答しなければ!というプレッシャーが働きます。
そして聞かれた質問に対して、答える内容を考える負担もあります。
人間は、焦ったり緊張すると、普段の自分ではあり得ないような凡ミスをしたりするものです。
たとえば、三単現のSが抜けたり。
名詞の単数&複数を間違えたり。
He と She を間違えたり。
英単語を並べるの順番がめちゃくちゃになってしまったり。
その結果だけを見て、「三単現のSが抜けたから、中学1年レベルだ」とジャッジするのは早急過ぎます。
焦りのためにふだんしないレベルのミスをしているかもしれないからです。
そういう点で、英会話の中でのパフォーマンスだけで、総合的な英語の土台の力を測るのはムリがあります。
もちろん、英会話スクールだったら、あくまで「英会話力」だけでジャッジしてクラス分けするのは良いと思います。
でも、自分の総合的な上達度合を知るためには、英会話力のジャッジだけでは足りません。
そこで役に立つのが、「英文日記」なのです。
僕は1年ほど前から、自分の主催する「オンライン通学コース」の中に、日記の発表をしていただくパートを付け加えました。
その結果、一人一人の生徒さんの英語力の変化を測るのに、とても効果が高いことを実感しました。
英文日記のメリット
英文日記は、英語テストや英会話インタビューテストにはないメリットがあります。
・英語テストのように、消去法で正解を選んだり、まぐれ当たりで正解になったりすることがありません。自分の言葉で英文をつづるため、自分の中にあるものしか出てきません。
・分からない英単語を辞書で調べて書いたとしても、それをどう並べるか?どんな前置詞を使うか?などを見れば、本当に理解して使っているかどうかが分かります。
・書く場合は、話す場合と比べてじっくり考える時間があるので、より正確に英語力をジャッジできます。
・日記に書いて読み返しても文法ミスに気付かなかった箇所は、「その文法項目は苦手分野」だということが分かります。
・わずかな英語力の変化も、英文日記には出やすいです。たとえば、音読で刷り込んだ新しい英単語や言い回しなどを日記に盛り込んだ場合、その使い方が正しければ「しっかり身に付いている」とジャッジすることができます。慣れれば、すぐに英会話の中でも使えるようになるでしょう。
以上の点から、英文日記は英語力の土台の力を測るのにとても有効な手段だということが分かりました。
テスト以上に正確に見れて、さらに小さな変化にも気付きやすくなります。
さらに、書いた文章は記録として残ります。
半年後、1年後に自分の英文日記を見返すと、自分の上達具合を客観的に感じることができます。
次回は、英文日記を書くときのコツをお伝えします。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
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