【英語らしい発音ができるようになる方法②】

from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

前回の記事では、「声のトーンを変えることで、英語らしい発音に聞こえるようになる」という話をお伝えしました。

そして先日、僕はオンラインで開かれた発音セミナーに参加してきました。

その名も「ゴスペル英語:ブレスコントロールで発音が変わる!」です。

講師は、日本人ゴスペルシンガーの鬼無宣寿(きなし のぶひさ)先生です。(以下、ノブ先生)

ノブ先生は、日本生まれの日本育ちで、高校生の頃にゴスペルに出会い、その魅力にとりつかれ、今はプロのゴスペルシンガー&ゴスペル先生として活躍しています。

本場アメリカの教会や高校に行ってゴスペルを歌ったり、セッションを行った経験もあるそうです。

また、歌手の松任谷由実さんとも共演しています。

そんなノブ先生が、同時通訳者の横山カズ先生と共に、英語学習者向けに作り上げた発音練習本が、「ゴスペル式:英語の声を良くする本」です。

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英語の発音の細かいスキルではなく、「声を変えることで、英語のネイティブっぽい発音を手に入れる」ことを教える、ユニークな本です。

今回のオンラインセミナーでは、この本の中にある6つのスキルのうち、2つを詳しく教えていただきました。

声を胸に響かせて、ネイティブっぽい発音にする方法

1つ目は、声を胸に響かせて、英語らしい発音に変える方法です。

帰国子女の日本人が英語を話し始めた途端、声のトーンが低くなってネイティブっぽい発音になる、あの状態を再現する方法です。

セミナーの中では、ノブ先生の詳しい解説と、何度も反復練習をしながら、声の響きの変え方を練習しました。

ノブ先生は長年歌を教えているだけあって、とてもきめ細かい教え方で、分かりやすい説明でした。

こういった身体的な動きをオンライン上で説明するのは難しいのですが、ノブ先生は何度も立ち上がったり身体の角度を変えたりしながら、細かく指導してくれました。

Before & After の変化がスゴい!

ノブ先生が実演して見せてくれた、「声のトーンを変えることのインパクト」はスゴかったです。

ノブ先生は、最初は高いトーンで日本語をしゃべって見せました。

よくある「日本人の話す日本語」っぽい雰囲気です。

今度はそのトーンのまま、英語に切り替えて話しました。

すると、確かに「日本人が英語を発音した時によくある感じ」の聞こえ方になりました。

ザ・ジャパニーズ・イングリッシュ!という感じです。

その直後に、すぐに胸に響く声に変えて実演しました。

すると、一気に本場のネイティブっぽい発音に変わりました。

同じ英文を発音しているのに、これだけ雰囲気が変わるものなのか!と驚きました。

Before & After で見せられると、強烈に違いを感じます。

受講生の反応

セミナーの最中は、受講生はコメントや質問をチャットボックスに打ち込めるのですが、みんな驚きの反応をしていました。

後半のQ&Aセッションでは、「あの Before & After をもう一度聞かせてください!」という声もありました。

中学の時の思い出が蘇る

僕はノブ先生の声の使い分けの違いを聞いて、中学の時の英語の授業を思い出しました。

僕が中学の時は、英語の授業はカセットテープ再生機能のある机が並んだ教室に移動して、授業を受けていました。

たしか当時は、「LL教室」とか呼ばれていたような気がします。

そこでカセットテープを再生してみんなでネイティブの英語を聞いたのですが、やった内容はまったく覚えていません。

でも1つだけ今でも強烈に記憶に焼き付いていることがあります。

それは、「ネイティブ男性の声の低さ」です。

僕はカセットテープの音声のネイティブ男性の声のトーンの低さに、衝撃を受けました。

こんな低い声で話す人は聞いたことがありませんでした。

友達のお父さんで声が低い人はいましたが、ここまで低い声を聞いたことはありませんでした。

衝撃を受けたのは僕だけではなかったようで、クラスメイトたちも授業が終わった後にざわついていました。

「あの声の低さ、ヤバくね?」

「どうやったら、あんなに低い声が出せるんだ?」

みんな、英語そっちのけで声の低さのことばかり話していました。

中学生はちょうど声変わりをする時期なので、声が低いメンバーがモノマネをしていましたが、なかなかあのネイティブの声は出せませんでした。

それ以来、英語のリスニングの授業になるたびに、低い声のネイティブ男性が気になって集中できませんでした。

中学の英語の授業で強烈に頭に焼き付いているのは、このネイティブ男性の低い声と、カセットテープを再生するボタンが並んだ机のデザインでした。

ノブ先生の声で蘇った記憶

そして今、ノブ先生の声を聞いて、中学時代の記憶が鮮やかに蘇ってきました。

まさに、あの時聞いた声のトーンは、今のノブ先生ぐらいの声の低さだったのです!

逆に言えば、日本人なのにそれを再現できるノブ先生が凄すぎる!と思いました。

もし、参加者の中に僕と同年代の人達がいたら、おそらく中学時代に同じカセットテープの音声を聞いている確率が高いでしょう。

僕と同じように中学時代の記憶が蘇ってきた人もいるかもしれません。

ノブ先生のレッスンで、声のトーンは英語の雰囲気を出すのにとっても大事だと気付きました。

 

・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む

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