From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
英検1級の受験当日、会場で隣になった受験者の坊主頭の男性に話しかけた僕は、その男性の
「受けるのは今回で15回目です。」
という言葉に驚きました。5年間という歳月をかけても、まだ受からない人もいるんだ・・・
そう思うと、英検1級というボス敵が、とたんにものすごいハードルの高い相手に見えてきました。
(ハッ!いかん!いかん!気持ちで負けてどうする!
俺はここまで英検1級を倒すための修行を1年間も積んできたんだ!自分を信じろ!
今の俺は、「神様のもとで修行を積んだ孫悟空が、久しぶりに天下一武道会出た時」と一緒だ!
例え相手がピッコロ大魔王でろうと、1年前の俺とは違うんだ!
いや、でも、5年間も挑み続けていまだに勝てない人もいるんだぞ?
う・・・いや!このおっちゃんはクリリンだ!クリリンの修行レベルと、孫悟空の修行レベルは次元が違うんだ!)
そう自分に言い聞かせて、うろたえた心を元に戻しました。
本番スタート!
僕は、先に立てておいた作戦通り、最後の英作文問題から取りかかりました。
英検では、最後の英作文問題が一番配点が高いので、ここを時間切れで終わらないまま落としてしまうと、致命的なダメージを受けます。
なので、まずは英作文を納得いくレベルで仕上げてから、マークシートの問題に入っていく作戦です。
作文にかけられるMAX時間は25分です。それ以上かけてしまうと、今度は他の問題を解く時間がなくなってしまいます。
作文問題のコツ
英検1級の英作文問題は、ただ思っていることを書けば良いというわけではありません。
プレゼンの「型」に当てはめて書かなければ、どんなに正しい英単語を使って高度な文法で書いても、高く評価されることはありません。
僕は、ここまで過去問を使って練習してきました。
過去問の模範解答は、ハッキリ言って高度過ぎます。
こんなレベルで書けるやついるんかい!
と叫びたくなるほど高度な内容で書かれています。でも、そこまでのレベルでなくても、必ず合格点は出るはずです。
英作文は、採点の基準がわかりづらいので、自分で答え合わせをしても、イマイチしっくり来ませんでした。
そこで僕は、ある程度の決まった「型」にはめて書く程度にとどめ、予定通り25分でサッと切り上げました。
マークシート問題
作文を切り上げた僕は、さっそくパート1のボキャ問題に入っていきました。
ボキャ問題は、今までのキクタンを使ったボキャビル&語源学習法の成果が出て、これまでの過去問でも安定した得点を取ってきました。
本番の今回も、同じように自信を持って回答することができました。
やっぱり、キクタン最強!語源学習法最高!
長文読解は、思った通り苦労しました。
過去問を解いていたときも毎回そうだったのですが、英語力もさることながら、やっぱり「背景知識」が理解度と正解率を左右すると感じます。
今回のテーマは、自然や科学系が多く、僕の苦手なジャンルでした。
今回の目的
ま!そんなこともあるさ!
そもそも、最初から一発合格を狙っているわけじゃないし!
初回の今日は、自分がこの強敵にどこまでダメージを与えられるか?
その手応えを確かめる場です。
ドラクエで言えば、一度全滅覚悟でラスボスに挑んでみるようなものです。
たとえ全滅して手持ちゴールドが半分に減っても、精神的なダメージを受けないようにするには、まだゴールドがそんなに多くないうちに戦いを挑むのがコツです。
同じように今回も、撃沈しても精神的なダメージを受けないよう、早めの段階で本番にトライしました。
これがもし、「準備期間3年間」とかかけていると、本番を受けたときには「絶対に受からなければ!」となってしまい、肩に力が入ってしまいます。
そして、不合格だった時に精神的ダメージが大きいのです。
僕の準備期間は1年間でした。
「まだ少し早いかな?」
と自分のなかで感じるあたりで、本番に挑みました。
まだゴールドがそんなに貯まってない状態です。
なので、全滅は怖くありません。
僕は、自分が伸び伸び戦えている状態を気持ちよく感じながら、リーディングセクションを終えました。
・・・つづく。
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