From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
僕が英単語を増やした3つのステップの体験談の続きです。
①音読トレーニング(文の中で意味と使い方を覚える)
②英単語帳(システマチックに覚える)
③多読&多聴(自然に覚える)
の3ステップのうち、②の英単語帳を使い始めた僕は、TOEIC満点レベルの英単語を身につけるのを目標にしました。
そのために僕が使った本は、
「聞いて覚える英単語キクタンTOEIC Test Score 990」
聞いて覚える英単語 キクタン TOEIC Test Score 990 (CD・赤シート付) (キクタンシリーズ)
(↑クリックすると、アマゾンの販売ページに行けます)
でした。
キクタンは、同じシリーズでたくさんのバリエーションが出ていて、英検やTOEICなどの試験の種類や、語彙数などの目標別に分かれています。
オリジナリティーあふれる付属CD
ちなみにこの「キクタン」シリーズの英単語帳のコンセプトは、「英単語を聞いて覚えよう!」です。
聞く英単語=キクタン
なのです。名前の通り、付属のCDに工夫がこらされていて、リズミカルな音楽に乗って、
「英単語の発音→日本語訳」
という順番ですべての収録単語(約1,000語)が流れます。
英単語の発音はネイティブの声、日本語訳の発音は日本人の声、という感じです。
単調でつまらないものになりがちな英単語学習を、少しでも楽しくしよう!リズムと音で英単語を覚えてもらおう!という工夫がこらされているのを感じました。
僕がCDを捨てた理由
でも、キクタンの代名詞とも言えるこのCDを、僕は一度も使いませんでした。
最初の30秒ぐらいを聞いて、「あ、これは使えない!」と思ってしまったのです。
なので、CDはその場ですぐに捨てて、本だけを使いました。
その理由は2つあります。
・例文を音読してくれない
・日本語訳がジャマ
ということです。
ひとつずつ解説します。
例文を音読してくれない
僕はこれまで、英単語を覚える時に、必ず「例文の中で覚える」ようにしてきました。
音読トレーニングの素材として、ストーリーのあるまとまった例文を使って、その中で使われている英単語をストーリーごと覚えるようにしてきました。
それは、英単語帳でも同じです。英単語帳の例文は短くてストーリーがありません。
でも、例文を音読することで、少なくとも英単語の使い方とニュアンスは分かります。
英単語の意味だけ覚えても、実際に文章の中でどう使われるのかが身体に入っていなければ、会話では使えません。
僕は、「実際の会話の中で使えない、英単語の知識」だけを増やすことは意味がないと思っています。
その点で、DUO3.0のように例文全体を読み上げてくれるCDは必須でした。
日本語訳がジャマ
例文の中で英単語を覚えるメリットは、「日本語訳を介さずに英単語のニュアンスが理解できる」ことです。
どんな英単語も、ダイレクトに日本語に訳せるわけではありません。
たとえば、「hobby = 趣味」みたいに覚えたとします。
そのまま日本語の感覚で、
「ご趣味は何ですか?」
と聞こうとして、
「What’s your hobby?」
と言うと、ネイティブには変に聞こえるそうです。
なぜなら、hobbyという言葉は、日本語の「趣味」とはニュアンスが違うからです。
hobbyという英単語はネイティブにとっては、「マニアックなジャンルに没頭しているようなイメージ」を受けるそうです。
たとえば、切手集めやプラモデルの組み立て、僕の好きなマジックなどのジャンルです。これらはhobbyです。
でも、気晴らしとしてやる釣りや散歩、スキーやスノボなどは、hobbyではありません。「pastime」と言います。
でも、日本語では「hobby」も「pastime」もどちらも「趣味」です。
英単語に日本語訳を付けようとすると、どうしてもムリが生じます。
hobby = 趣味
pastime = 趣味
という覚え方では、本当に使える英語のスキルとしては身に付きません。
そういう点で、日本語訳はジャマなのです。
日本語訳を使わず、例文の中で覚えれば、英単語のニュアンスごと覚えられます。
His hobby is collecting stamps.
(彼の趣味は切手集めです)
Futsal is his favorite pastime.
(フットサルは彼のお気に入りの気晴らしです)
という感じで、例文の中で覚えれば、hobby と pastime のニュアンスの違いごと覚えられます。その結果、初対面のネイティブに向かって、
What’s your hobby?
というような不自然な質問をしなくなるのです。
以上が、僕がキクタンの付属CDを捨てた理由でした。
・・・つづく。
コメントを残す