From 師範代Shinya(新村真也)
僕の動画セミナーでは、「トレーニングを積んだ後は、ぜひ試合(英会話)の中で使ってみましょう!」というメッセージをお伝えしています。
トレーニングで身につけたスキルを試合で使えたという実感を少しでも持てると、モチベーションが保ちやすくなるからです。
ただ、これまで一度も英会話の経験がない人にとっては、最初の一歩を踏み出すのは、けっこうハードルは高いと思います。
恐怖心というか、苦手意識が前面に出てしまうのはよくあることです。
これまで自分ひとりで瞬間英作文トレーニングや音読トレーニングをしてきた環境で、
「いきなり外国人のいる場に出て行って英会話をしたり、オンライン英会話にトライする」
というのは、恐怖の方が強くてなかなか一歩を踏み出せないと思います。
もし武道の世界に例えたら、
「家で本やビデオを見ながら独学で空手を学んできた人が、いきなり空手の全国大会に出場して猛者と戦う」
ようなものです。めちゃくちゃ恐いです・・・
僕も過去の自分を振り返ってみて、改めて「自分が最初に経験した試合の恐怖の感情」を思い出しました。
恐怖を乗り越える方法をお伝えするためには、まずは
「自分が感じた恐怖がどんなものだったのか?」
をハッキリ思い出す必要があると思いました。
僕の人生初の試合(英会話)
僕が一番最初に試合を経験したのは、英会話スクールの体験レッスンでした。
ネイティブの先生とマンツーマンで10分ぐらいの短いフリートークをしました。
わずか10分ですが、とつてもなく長く感じました。
緊張して冷や汗がダラダラ出てきて、終わった後はしばらく放心状態でした。
あの緊張と恐怖は、今でも忘れません。
初めての外国人バーに行く前の恐怖
英会話スクールでは、僕は「グループレッスン」に入学しました。
ネイティブの先生1人対日本人の生徒10人ぐらいのクラスでした。
人数が多いと先生の目も分散されるので、恐怖を感じづらい状態になりました。
レベルも初心者クラスだったので、家でテキストのフレーズを暗記さえしてくれば、とりあえずレッスンにはついていける状態でした。
ちょっとぬるま湯状態になったので、刺激を求めたくなりました。
そこで、クラスメイトのK君と一緒に「外国人バーに行ってみよう!」という計画を立てました。
ところが、行く前には色んな恐怖の感情に襲われました。
・どんな外国人がいるんだろう?
・タトゥーの入ったムキムキの大男に話しかけられたらどうしよう?
・自分の英語がまったく通じなかったらどうしよう?
・会話が続かなくなって沈黙が続いたらどうしよう?
そんな不安が、次々と僕の頭の中に浮かび上がってきました。
もし、英語上級者と一緒に行ける環境だったら、まだ安心感があったかもしれません。
でも、僕と一緒に行くクラスメイトのK君は、僕よりちょっと単語力があるぐらいで、基本的な会話力は同じぐらいでした。
だから、最初の一歩を踏み出すのが恐くて、2人でファミレスで作戦会議を練りました。
初日は作戦会議だけで終わり、「遅くなっちゃったから、行くのはまた次回にするか!」と、行かない理由を自分たちで作って逃げる状態がしばらく続きました。
最初の一歩を踏み出すのには、かなりの時間がかかりました。
そして1ヶ月ぐらいしてからやっと、
「もう、作戦会議ばっかりやっててもしょうがない!実際の戦場に行くしかないね!」
と腹をくくりました。
そして2人で外国人バーに向かいました。
デビュー戦はボロボロ
外国人バーでのデビュー戦は正直、ボロボロでした。
まず、飲み物をカウンターで注文するだけで、めちゃくちゃ緊張しました。
バーテンダーはヒョロッと背が高いイギリス人男性で、名前は「ジョン」と言っていました。
ジョンはウェーブがかかった金髪ロングヘアーで、ミュージシャンか画家のような雰囲気です。
日本語が通じるのかどうか?もよく分かりません。
僕は事前にK君と2人でさんざん練習した「英語の注文フレーズ」を、緊張して震える声で伝えました。
なんとか通じたようで、注文したドリンクが出てきました。
その後は、ジョンを相手に「事前に用意していた短い自己紹介フレーズ」を緊張しながら使ってみました。
とりあえず、かろうじて通じましたが、それに対してジョンが聞いてくる内容が聞き取れないことが多くて、また冷や汗状態になりました。
事前に用意したフレーズを出し切った後は、もう何も出てきませんでした。
結局、フリートークはほとんどできずに、バーカウンターの端の方でK君と日本語で話す時間の方が多くなりました。
そして、僕らは1時間ぐらいで気疲れしてしまい、早めに切り上げて帰りました。
それが、僕の外国人バーのデビュー戦でした。
フリートークの結果はボロボロでしたが、ついに一歩を踏み出せたという「すがすがしさ」もありました。
とにかく、最初の一歩を踏み出す日が一番恐かったです。
そして一歩を踏み出してボロボロの状態を経験した後は、それまで感じていた不安や恐怖は、だんだんなくなっていきました。
・・・つづく。
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