From 師範代Shinya(新村真也)
英語学習がある程度進むと、「なぜー!!」と叫びたくなることがあります。それは、「和製英語(カタカナ語)」です。
和製英語(カタカナ語)は、なんとなく正しい英語っぽく聞こえるので、英会話の最中につい口から出てしまいがちです。
でも、多くの場合、通じません。
和製英語が通じない理由は、3パターンあります。
①そもそも、そんな英単語がない
②英単語は存在するけど違う意味
③発音が違う
ひとつずつ解説します。
①そもそも、そんな英単語がない
これはけっこう多いです。一見、英語っぽく見えるのですが、存在しない英単語です。たとえば、
ノートパソコン
シャープペン
サラリーマン
ワイシャツ
ミシン
ベビーカー
などなど・・・
数え上げたらキリがありませんが、これらのカタカナ語は、そのまま発音しても通じません。
そもそも、そういう言葉がないからです。
これらを英語にすると、
ノートパソコン = laptop computer(ラップトップ・コンピューター)
シャープペン = mechanical pencil (メカニカル・ペンシル)
サラリーマン = office worker(オフィス・ワーカー)
ワイシャツ = shirt(シャート)
ミシン = sewing machine (ソーイング・マシン)
ベビーカー = stroller (ストローラー)
です。全然違いますよね?
この中でも、面白いなと思うのは、ワイシャツとミシンです。この2つは、日本人の「聞き間違い」から来ています。
White Shirt (ホワイト・シャート)=白いシャツ
をネイティブが発音すると、
ワイッ・シャー
に聞こえます。さらに、これが複数形になると、
ワイッ・シャーツ
と聞こえます。おそらく、「スーツの下に着る白いシャツ」がたくさんあるのを見たネイティブが、
「ワイッ・シャーツ!」
と呼んだのを日本人が聞いて、
「おぉ!スーツの下に着るシャツを英語でワイシャツと言うのか!」
と勘違いして広めたものと思われます。
もうひとつのミシンもそうです。
ネイティブが、「ソーイング・マシン」と呼ぶのを聞いた日本人が、「ソーイング」の部分が聞き取れず、「マシン」の部分を「ミシン」と聞き間違えて、そのまま「ミシン」で定着したようです。
かなりいい加減ですよね(笑)
②英単語は存在するけど違う意味
シュークリーム
ストーブ
レンジ
バイキング
メモ
コンセント
これらは、そのまま発音すると英語としては通じますが、意味は僕ら日本人が意図していることとは全然変わります。
シュークリーム(靴用クリーム)
ストーブ(レンジ)
レンジ(範囲)
バイキング(海賊)
メモ(社内通達文書)
コンセント(合意・承諾)
全然意味が違いますよね?これでは、会話が成り立ちません。
シュークリーム = cream puff
ストーブ = heater
レンジ = oven
バイキング = all you can eat
メモ = note
コンセント = outlet
です。こんなに違うと、混乱しちゃいますよね。
しかも困ったことに、
①まったく新しい英単語の意味を覚えること
②知っている(と思っていた)英単語の別の意味を覚え直すこと
のどちらが難しいか?と言えば、それは②です。
人間の脳は、「新規保存」よりも、「上書き保存」の方が難しいからです。
さらに、上書き保存の中でも、「大きなチェンジ」よりも「小さなチェンジ」の方が、難しいようです。
大きなチェンジは、インパクトが大きいので記憶に残りやすくなります。
でも、小さなチェンジは後から「あれ?どっちだっけ?」となりやすいからです。
その点から、一番やっかいなのは、「発音が違う」③のパターンです。
次回は、最近僕が感じたこの③の部分を詳しくお伝えします。
・・・つづく。
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