From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
最近、ネットで見つけた「家電レンタル」のサイトで、一眼カメラをレンタルしたストーリーの続きです。
せっかく借りた一眼カメラで、予想通りのキレイな映像の動画が撮れなかった僕は、「選ぶカメラを間違えたのでは?」と思うようになりました。
そして、次は違うメーカーのカメラを借りよう!と思い、いろんなユーチューバーのレビュー動画を片っ端から見て回りました。
この時の僕の脳内は、「問題解決モード」に入っていたので、一刻も早くこの問題を解決しようと、必死に回転していました。
昼ご飯を食べている間や歩いている間、電車での移動時間など、ちょっとしたスキマ時間に必死に「良さそうな一眼カメラ」の情報を探していました。
「迷い」が時間とエネルギーを奪う
すると、僕は自分が日に日に疲れていくのを感じました。
1日の終わりに、どっと疲れが出てくるのです。
また、時間うまく使えていないことに気付きました。なんだか、1日の中で「迷っている時間」が長く感じるようになったのです。
別の作業をしていても、頭の片隅では、「あのメーカーのカメラで、もう少し価格帯の安いモデルがないかどうか調べてみようかな・・・」みたいにグルグル考えてしまうのです。
すると、作業効率が落ちます。その結果、時間がどんどん奪われていくような感覚になりました。
人間の脳にとって、「迷い」はストレスになります。特に男性の脳は、「迷い」に対するストレスに弱くできています。
よく、奥さんや彼女の買い物に付き合うと、男性は精神的に消耗します。(僕もすぐ消耗してヘロヘロになります)
女性脳は、あれこれ迷いながら試着する作業自体を楽しめるように出来ていますが、男性脳は常に「一直線に効率よく目的を達成せよ!」という指令が出るので、迷いをストレスに感じるようにできています。
これは、男性が命がけで狩りをしていた頃の原始脳の名残と言われています。
原始時代の男性にとって「迷い」は、「マンモスに踏みつぶされて死ぬ確率アップ」と同意だったのです。
だから、現代人の男性脳も迷うことに対して強いストレスを感じるようにできているそうです。
目覚める!
僕が「自分がノウハウコレクターの罠にハマっていること」に気付いたのは、2週間ぐらい新しい一眼カメラ情報を探して、もがき苦しんだ後でした。
風呂に入っている時に、防水仕様のiPhoneでYouTube動画(色んなカメラのレビュー)を見ていた時、気付いたのです。
それは、まったく同じカメラを使っている中年男性ユーチューバーも、僕のように顔の赤みやヒゲのそり残しなどが鮮明に写っている動画を上げている人と、逆に健康そうな美肌で背景も非日常感のある美しい雰囲気の動画を上げている人がいるのです。
このキレイな動画をアップしている中年男性たちが、女性のように化粧をしているとは思えません。
他のユーチューバーに比べて、特別な美肌の持ち主というわけでもないと思います。
その証拠に、同じ人がスマホなどで撮った動画がたまに出てくると、一眼カメラの動画とはまったく違って見えるのです。
僕と同じように、肌の赤みやヒゲのそり残しが目立った動画になったりしています。
ということは、「キレイな動画をアップしている人」と「キレイじゃない動画をアップしている人」の差は、カメラの性能の差やメーカーの差ではなく、「撮影の腕や経験値」から来るのでは?と気付きました。
そして僕は気付きました。
「あっ!!俺は今、まさにノウハウコレクターになっているではないか!!」
と。
ノウハクコレクターの「あるあるパターン」
ノウハウコレクターには、こんな共通点があります。
↓↓↓
・次から次へと、新しい道具やメソッドに手を出す。
・自分の能力をアップさせてくれる「究極のメソッド」や「オンリーワンの道具」があると信じて探し回る。
・一度手にれた道具やメソッドに関しては、ちょっとだけかじって思い通りにならないと、興味を失う。
・いつも新しい道具やメソッドの情報を探すことに時間とエネルギーを費やしているため、すでに手に入れた道具を使いこなすための時間や、手に入れたメソッドを「実行するための時間」が取れない。
・表面的な知識(どんな道具がどんなメーカーから出ていて、いくら位で売られているのか)だけは膨大になってウンチクは語れるようになるが、肝心のスキルはアップしてないため、望む結果は手に入らない。
以上が、ノウハウコレクターの特徴です。僕はまさに、「一眼カメラ初心者ノウハウコレクター」になっていました!!
ノウハウコレクター現象の恐ろしいところは、自分がどっぷりハマっている時には、自分では気付かないということです。
さんざん迷って、散財して、ふと目が覚めた時には、目の前に使い切れないほどの似たアイテム(英語テキスト)が並んでいます。
僕は自分が無知な一眼カメラの世界で、この恐ろしい「ノウハウコレクターの罠」にハマってしまっていることに、やっと気付きました。
・・・つづく。
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