From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回の記事では、僕の1年目のリスニング上達ペースをお伝えしました。
1年目の頃の僕は、
「英語のシャワーを浴びれば自然に上達して、ある日突然英語が聞き取れるようになる。」
という広告の言葉を信じていました。
そのため、文法も音読も一切やっていませんでした。
ひたすらネイティブ相手に実戦練習を繰り返していました。
最初の3ヶ月目以降は「聞こえる実感」がほとんど変わっていないような気がしていましたが、試しにTOEICテストを受けてみました。
「空手の師匠に頼まれた雑用をしていたら、いつの間にか技が身に付いて強くなっていた」
という、映画ベスト・キッドのような展開を期待していました。
でも、現実は厳しく僕の耳に突き刺さってきました。
まったく聞き取れなかったのです・・・
もう、パート1からボロボロでした。
あまりにも聞こえなさすぎて、自分が情けなくなってきました。
「あぁ・・・TOEICを受けている人たちは、これを聞き取って正解を選んでいるんだよな・・・何てこった!!もう、俺はダメだ・・・才能なんいだ・・・」
と、めちゃくちゃヘコみました。
これまでやってきたことがすべて水の泡になったような気分でした。
僕のペース:2年目
2年目は、僕の人生を大きく変えることになる「音読トレーニング」と「イメージ英文法」との出会いの年でした。
TOEICを受けて精神的なダメージを負い、もう英語をやめようかと思った矢先に、たまたま立ち寄ったラーメン屋に置いてあった雑誌の中で、音読トレーニングとイメージ英文法に出会いました。
ここから、僕の「英語ストックの積み上げ」がスタートしました。
音読トレーニングは、最初はムリせず1日10分ぐらいからスタートして、1ヶ月たつごとに10分ずつ増やしていって、3ヶ月目には1日30分できるようになりました。
音読を繰り返す作業が楽しかったので、あまり自分の中では「ガンバっている感」はありませんでした。
僕は基本的に単純作業は好きではないのですが、音読トレーニングに関しては」「やればやるほど少しずつ言える場所が増えてくる」感覚がやみつきになりました。
僕の音読トレーニングの流れはこんな感じでした。
↓↓↓
①最初はテキストを見ないでリスニング(理解度30%ぐらい)
②テキストを見ながら発音チェック
③何度か音読して口慣らし(リピーティング、オーバーラッピング、シャドーイングなど織り交ぜて)
④精読(文法や英単語の使い方をチェック)
⑤刷り込み(音読とシャドーイングを交互に)
※刷り込みで5日間ぐらい
⑥仕上げのリスニング(理解度100%)
⑦次のページに行って、また新しいユニットで①~⑥の繰り返し
という感じで進めました。
この流れが面白くなってきて、すっかりハマってしまいました。
音読トレーニングは、短い範囲を何度も繰り返し刷り込んでいきます。
最初はまったく聞き取れなかった英文が、1週間後には一字一句聞き取れるようになることが、快感でした。
ドラクエみたいな感覚
音読トレーニングをしている時は、まるでドラクエをプレイしているような感覚でした。
英語テキストの最初のページは「スライム」です。
何度も同じスライムを相手に1週間ほど戦い続けると、レベルがアップします。
最初はまったく刃が立たなかったスライムも、1週間後には一撃で倒せるようになります。
次の週は、新しいモンスター「スライムベス」が出てきます。
最初のスライムより強いので、ダメージを受けます。
でも、また1週間繰り返すと一撃で倒せるようになります。
その次は、「いっかくウサギ」、その次は「おおありくい」、その次は「フロッガー」・・・
という感じで進んでいきます。
テキスト1冊終わったら、ドラクエ1は終了です。
次はテキストレベルを上げて、ドラクエ2をプレイします。
またレベル1からのスタートなので、ユニット1のスライムから苦戦します。
そしてまた経験値を稼いで、一撃で倒せるようになって・・・
ということを繰り返していくイメージです。
このゲーム感覚が、僕にとってすごく楽しく感じました。
それまで趣味でやっていた空手やダンスは、もうキャリアが10年近くなっていたので、スランプにハマって伸びがゆっくりになっていました。
でも、英語はまだ始めたばかりのジャンルです。伸びしろが大きくて上達実感があります。
この頃から、僕の趣味は完全に「音読トレーニング」になりました。
・・・つづく。
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