From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕が20才の頃、「アクション俳優になろう!」と決めて、「俳優養成所」に入った時のストーリーの続きです。
半年間かけて撮影したアクション映像のデータを編集する作業が始まりました。
当時は今のように動画をパソコン上でデジタル処理しながら編集することなどできませんでした。(少なくとも一般家庭ではムリでした)
代わりに、「2台のビデオデッキをつなげて手作業でダビングする」という、アナログな手法しかありませんでした。
僕と弟が行っていた編集方法はこんな感じでした。
(テープ式のビデオカメラを扱ったことがないとピンとこないかもしれませんので、分かりづらい場合は適当に流し読みしてください)
↓↓↓
①「ビデオカメラ(8ミリテープ)」と「ビデオ録画デッキ(VHSテープ)」をコードでつなぐ。
②ビデオカメラを「再生モード」にして、ビデオ録画デッキを「録画モード」にすることで、ビデオカメラの8ミリテープの中の映像をVHSテープにダビングできる状態にする。
③ビデオカメラの再生ボタンを押すと同時に、ビデオ録画デッキの録画をスタートボタンを押すことで、映像をそのまま移す。
この3ステップです。
ここまでは、一般家庭のお父さんでもやっていたと思います。(ごく一部かもしれませんが)
でも、これでは単に映像データを8ミリテープからVHSに移し替えただけです。
僕らはステップ③の作業を1~3秒単位で繰り返す、という方法をしました。
なぜなら、ジャッキー映画の作りはそうなっているからです。
ジャッキー映画は、2~3発パンチやキックを繰り出したら、すぐに画面が切り替わって違うアングルからの角度になる、ということの繰り返しです。
それらの高速でつないで再生しているので、なめらかにつながっているように見えるのです。
目指すはジャッキー映画の完コピ映像
数秒ごとに画面が切り替わるのがジャッキー映画のアクションシーンです。
せっかく100%マネして撮影したデータを揃えたのですから、編集も100%同じようにマネしないと意味がありません。
僕と弟は、根気よく1~3秒間のダビング作業を繰り返していきました。
ちょっとでも手元が狂ったり、ボタンを押し間違えたりすれば、タイミングが合わずに変な映像になってしまいます。
しかも、「やり直し=上書きダビング」です。上書きダビングを繰り返せば繰り返すほど、テープはボロボロになっていき、映像は汚くなっていきます。
30秒のシーンを編集するのに、10回~20回ぐらいのダビングを繰り返すことになります。
できるだけ失敗を繰り返したくありません。
僕らは練習のテープを使って「ビデオカメラの再生ボタンを押すタイミング」と「ビデオ録画デッキの録画ボタンを押すタイミング」のズレを身体に覚え込ませました。(まったく同時に押すとうまくいきません)
そして、自分たちの指がタイミングを覚えてから、本番のダビングにのぞみました。
今考えても、これはかなりの「力技」です。
でも当時は限られた予算内でジャッキー映画をマネするには、これ以外に方法は思いつきませんでした。
ジャッキーの方がラク?!
よく考えたら、おそらく僕らはジャッキーよりも大変な作業をしていたと思います。
なぜなら、ジャッキーは映画のフィルムを1コマずつ見ながら切り貼りして、ベストなタイミングを見つけていたからです。(ジャッキーのドキュメンタリー映画で本人が編集スタジオで作業しているシーンを見たことがありました)
「1コマずつ切り貼り作業」ができたら、どんなに良いか!
と心の底から思いました。
もちろん、1コマずつ切り貼り作業も時間がかかるでしょう。
細部までこだわれる分、もしかして僕らのダビング作業よりもジャッキーの方が大変かもしれません。
ただ、0コンマ何秒の指先の感覚だけに頼るダビング作業は、神経がすり減りました。
そうやって1ヶ月以上かけて、シーンのカット編集が終わりました。
(今ではパソコン1台で同じ作業が数日あればできてしまいます。テクノロジーの進化はスゴいです!)
でも、ここからが編集本番です!
いよいよこの後、最も大事な「効果音」を付ける作業が待っているのです!
・・・つづく。
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