From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕が20才の頃、「アクション俳優になろう!」と決めて、「俳優養成所」に入った時のストーリーの続きです。
初めて東京の原宿エリアで服のショッピングをした時のこと。
雑誌に載っていた「裏原エリア」のお店に行ったものの、価格帯の高さに撃沈した僕は、もっとリーズナブルに済ますために「古着屋さん」を回ってみることにしました。
ダンスクラスのオシャレなイッサ先生も、よく古着屋さんで服を買うと言っていました。
古着屋さんなら、自分の予算内でオシャレな服が見つかるかもしれない!そう思って気合いを入れました。
一応、場所に関してはファッション雑誌で事前調査済みです。
そして、最初に見つけた古着屋さんに入ってみました。
初めての古着屋さん
店内に入ると、さっきの高いお店よりもたくさんお客さんがいました。
やっぱり、みんな予算的には古着屋さんの方がいいよなぁ~
そう思いながら、真っ先に値札を確認していきました。
価格はピンキリでしたが、安いものは数千円ぐらいからありました。
ブランド品ぽいやつは古着でも1着万単位のものもありましたが、基本的には僕でも手が出る金額です。
よし!この中から選ぼう!
そう決めて、片っ端から手に取って見ていきました。
古着屋さんのハードルの高さ
お店に入ってから10分ぐらい経った頃、僕は完全に行き詰まりました。
古着屋さんは確かに、価格帯はハードルが低いのですが、別の意味でハードルが高いことに気付きました。
それは、「選ぶのが難しい」ことです。
新品を売る服屋さんでは、ふつうは同じアイテムのサイズ違いが横に並んでいます。
このデザインと色がいい!と思ったら試着してみて、サイズが合わければ別サイズを試着する、という流れです。
でも、古着屋さんはその流れができないのです!
店内商品はどれも一点モノばかりです。
同じ商品の同じ色でサイズ違いなんてありません。
これは、僕にとってはめちゃくちゃ選びにくいです!!
しかも、古着屋さんのレイアウトは雑然としています。
たとえばシャツコーナーの中には、違う柄や色やサイズのものがすべて一緒に放り込まれています。
新品を売るお店に比べると、品数が多いのです。
新品のお店だったら、1つのコーナーの作りはこんな感じです。
↓↓↓
・同じ品番のシャツが色ちがいで3種類
・各色に対してサイズが3種類
・色3種類×サイズ3種類=トータル9着(同じ品番)
という感じです。
9着あったら、すべて同じ品番のアイテムなのです。
一方、古着屋さんの場合は、9着あったらすべて色もサイズも品番も違う商品です。
この違いは圧倒的です!
古着屋さんは新品を売るお店に比べて選択肢が10倍近くあるのです。
膨大な選択肢の中から、「自分にピッタリの一着」を見つけるためには、相当な「目利き」になる必要があります。
ファッション超初心者の僕にとっては、あまりにもハードルが高すぎます。
僕は、古着屋さんの売り場に10分滞在しただけで、頭の中が混乱してきました。
「この中からイッサ先生と同じような服を見つけ出すのは、自分には無理そうだ・・・」
そう感じました。
周りを見回すと、僕と同い年ぐらいの人達が一生懸命選んで買い込んでいます。
いったい、みんなどうやって決めているんだろう?
僕の友達にはファッションに詳しい人はいないので、聞くこともできません。
「やはり、俺はイッサ先生のようにはなれないのか・・・」
僕は大きく落ち込んで、トボトボと原宿エリアから抜け出しました。
おそらく、渋谷エリアも同じでしょう。
もう僕には、ファッションツアーを続ける気力は残っていませんでした。
あきらめて、ちょっと早いけどスクールに向かうことにしました。
これが僕が一番最初に「ファッション業界」を体験した日でした。
こんな感じで、僕の「原宿服ショッピングデビュー戦」は、とても痛い思いをしました。
原宿の街全体から、
「ここはおまえが来るような場所じゃない。」
と言われているような気分になりました。
この時にはまだ、数年後に自分が「ファッションコーディネート色彩能力検定(AFT)1級」を取って、ファッション業界で働くことになるとは、夢にも思っていませんでした。
・・・つづく。
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