From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
僕が23才の頃、服飾系の会社へ転職するために「カラーコーディネーター」の資格を取ることにした話の続きです。
午後の2級のテストは、午前の3級に比べて手応えはありましたが、思ったよりも早く終わりました。
正直、まだ余力がある感じでした。
僕は2級の問題をすべて解いた後に、
「もっと強い敵を倒してみたい!」
「自分がここまで学んできた知識がどこまで通用するか?試してみたい!」
という気分になっていました。
ゲームで言えば、「最終面のボス」に相当する1級に挑戦してみたくなったのです。
これまでにも、「合格するともらえるカードを3枚集めたい!」という欲求がありました。
カードの色は、銅、銀、金という感じで、オリンピックのメダルのような感じなので、銀まで集めたら、金も欲しくなると思っていました。
実際、KさんとMさんの前でも宣言していました。
ただ、実際に1級を受けるかどうか?は、2級の難しさを見てから決めるつもりでした。
2級が難しすぎて受からなかった場合、1級への道は無謀過ぎます。
そして今、2級を受けた直後に改めて1級に挑戦してみたくなりました。この、
もっと強い敵を倒したい!
という欲求は、男性脳に刻まれた太古からの「狩りの本能」だと思います。
2級の受験時間が終わりました。
午前の3級の時には学生が多かったので、試験官の終了合図と共に、みんなザワザワし始めました。
でも今回は大人が多いせいか、終わってもとても静かです。
僕は教室内にいるKさんとMさんの方を見ました。
2人とも真剣な顔つきをしています。
どうだったんだろう?
僕は一緒に学んできたKさんとMさんの感想を聞きたくなりました。
問題用紙と解答用紙が回収されると、試験官の人が言いました。
「本日は以上になります。お疲れ様でした!」
すると全員、バッと立ち上がって帰り始めました。
帰るスピードは、さっきの学生達より大人の方が速いです。
学生たちは教室内に残って仲間同士で「あーでもない、こーでもない」と感想を言い合っていました。
でも、大人達は仲間と一緒に来ている人は少ないようで、個別にみんな素早く帰っていました。
僕はKさんとMさんと合流して、「ちょっとお茶でもしながら話そう」ということになりました。
2人の感想
僕は2人に感想を聞いてみることにしました。
僕:「2級どうだった?」
Kさん:「難しかったぁ~さすが2級って感じ!」
Mさん:「たしかに!3級とは比べものにならなかったね!」
僕:「たしかに手応えあったね。」
Kさん:「私の予想では、シンヤ君はまだ余力がある感じだと思う。」
僕:「え?どうして??」
Mさん:「私もそう思う。だって、すごい勉強してたじゃん。毎日テキストの文章を声に出して読み上げてるんでしょ?」
僕:「うん。まあ、そうだけど。」
Kさん:「シンヤ君は2級も受かるよ。それに、前に1級まで受けるって宣言してたじゃん。」
僕:「まあ、あの時には勢いで言っちゃった感があったけどね。でも今回、確かにもっと上の級を試してみたくなったよ。おそらく2級は受かってると思う。」
Kさん:「ほーら、やっぱり!」
Mさん:「君は1級まで行きなさい!」
僕:「え?2人は1級受けないの?ここまで来たら、もう3人で一緒に1級受けるしかないでしょ?」
Kさん:「え~!私はここまででいいよ。2級まで取れれば十分!」
Mさん:「私もここまででいいかな。就活で忙しいから、これが限界って感じ。」
僕:「そっかぁ・・・寂しいなぁ。でも、今回で2級受かってる自信はあるってことだよね?」
Kさん:「私は自信ないよ~」
僕:「またまたそんなこと言って!Kさんは受かってそうだよ。だって、すごい熱心に授業受けてたじゃん。先生とも仲良くなってるし。」
Mさん:「そうそう!Kさんは受かってそうな予感がする。」
Kさん:「え~そうかなぁ。まあ、これで受からなかったら再挑戦はしなくないから、受かるってことにしとこう!そういうMちゃんこそ、受かってそうだよね。」
僕:「うん!Mちゃんは頭良いから確実に受かってそう!」
Mさん:「う~ん、どうかな・・・まあ、受かるとは思うよ。」
Kさん&僕:「おーーー!さすが!!」
Mさん:「まあ私は2人と違って、好きで勉強してるっていうより、就活で役立てるためにやってるからさ。テストに受かるために勉強してきたって感じなんだよね。」
Kさん:「それができるのがスゴいよ!好きじゃなくてもテストに受かるって、なかなかできることじゃないよ。」
Mさん:「そうかなぁ~・・・」
僕:「そうそう!俺は苦手な科目でMちゃんみたく同じように結果を出すことはできないよ。それができるのがスゴい!」
Mさん:「う~ん・・・そっかぁ・・・ありがとう。」
僕:「おそらくこの調子だと3人とも受かってる雰囲気だね。」
Kさん:「だといいなぁ~。私だけ落ちてたらどうしよう?」
Mさん:「まあ、大丈夫でしょ?」
僕:「そうそう!Kさんはいつもそんなこと言いつつ、受かるタイプだよ(笑)」
Kさん:「そうかなぁ~」
そんな会話をしつつ、僕は内心、ちょっと寂しい気分になっていました。
これで僕ら3人が毎週集まる場所はなくなります。
もうスクールの授業は終わるのです。
半年という期間は、あっという間に過ぎてしまいました。
・・・つづく。
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